しとしとと雨が降る、古都鎌倉。
灰色の世界に咲いたまるい星たちを追って。
あじさい紀行は御霊神社へ続きます。
*その1~明月院~はこちら 。
御霊神社、自分も初めて名前を知り、行きました。
鎌倉の中ではそこまで知名度が高くないかもしれません。
ですが、この時期、写真スポットとしてとても有名なんです。
というのも。
君が歩く道。
神社の境内のすぐ手前に江ノ電の線路と踏切。
両脇を囲うようにして咲く色とりどりのあじさい。
すなわち、江ノ電とあじさいの共演が楽しめる場所なんです。
線路の両脇の植え込みにはたくさんのカメラマンたちが
大きな一眼レフを準備して、江ノ電が来るのを待ち構えていました。
あいにく良い場所が確保できず&自分のカメラの腕の問題もあり
江ノ電と花のツーショットは撮れず…
こっそり下から線路を見上げていました。
ひそやかに。
葉と葉の隙間から、あこがれのまなざしで
力強く走る江ノ電を見つめているんだろうか、と。
私はここで咲く、それが自分の役目だと知りながら。
御霊神社は、境内もそれほど大きくはないのですが
立派なお社と、その周辺にもあじさいがたくさん咲いています。
まわりを大木に覆われて、深い森の中にいるような気分。
杉のあいだを歩きながら、林の中で目にする花は
また普段とは違った表情に見えます。
となりどうし。
隣同士でも青と紫、色が違うんですね。
同じ株だと思うのですが…不思議。
夫婦みたいにも見えますね。かわいらしいです。
こちらはまた変わった姿の。
星一輪。
白い星が葉っぱの海に浮かんでいるような。
存在感のある花です。
清廉な感じが素敵ですね。
シンプルなビニール傘がよく似合ったりもする。
あとは、足元にいた小さな花。
ビビッド・ピンク。
あじさいには珍しい、ビビッドカラーが目を引きました。
鮮やかで、華やか。
淡い色彩の中に強く印象を残す花、
雨の中にあってなお明るい。
これもまたとても素敵。
御霊神社をあとにして、この後はいつもの鎌倉観光へ。
名所・長谷寺の「あじさいの小道」は入場待機列ができていました!
せっかくなので、久しぶりに会いに行くことに。
いつも穏やかに鎌倉を見守っている方です。
大仏様と傘の花。
高徳院にいらっしゃる鎌倉大仏です。
雨にも関わらず、たくさんの人がそのお顔を拝みに
傘の花を開いてお参りしていました。
みんな笑顔。
やはり近くで見るととても大きいです。
そして、とても安心する表情。
これからもずっとこの地で、ここに訪れる人々を
迎えてくれるのでしょう。
さて、こちらの大仏様、実は体内にも入れます。
この日はお参りしたのが夕方になってしまい、
すでに閉まっていたのですが…。
裏側にまわると、こんなお姿が。
つばさ?
背中の窓が開いていて、翼が生えたかのよう…!
とも思ったのですが、一番最初に思ったことは
「ガン●ムみたい…!」でした(笑)
アニメファンにとっては憧れの乗り物なのでワクワクしました。
(失礼極まりない!大仏様ごめんなさい!)
梅雨の時期は、じめじめして何かと憂鬱で、
空を見上げれば曇天に「また雨か…」と思う毎日。
ですが、雨の日にしか気付かないものもあるのだなと
この日に気付きました。
傘を広げるのも面倒ですが、人混みに傘が咲いているのも
また綺麗で楽しいです。
自分がその一部になっていると思うと、ちょっと心が軽くなる。
あじさいは雨がよく似合います。
またあえて雨の日に出かけるのも悪くないな、と思いました。
おまけ。
明月院近くにあるお茶屋さんにいた、うさぎの土鈴です。
ここのうさぎまんじゅうはとても可愛くて美味しい。
白うさぎ。