1日30万円もらえる講師の仕事はぼったくりか? | 教育のチカラ

1日30万円もらえる講師の仕事はぼったくりか?

実は講師の報酬はピンキリだ。

2万円の人もいれば、30万円以上もらっている人もいる。

その人の実力や実績によって、かなり開きがある
それは、売れている演歌歌手とそうでない人の違いに似ている。

高いからと言って、お客さんが困惑していることはない。
演歌が好きな人には、北島三郎さんが歌ってくれるのなら
100万円でも安いと思う「人や組織」は多いだろう。

逆に、「この人誰?」という人には、1万円も出したくない。(笑)

それが「芸事」(人前に出る仕事)の現実だ。


さて、講師はどうだろう?


僕は、1回の仕事で30万円前後の金額をいただく。

金額をみれば、
1回で、サラリーマンの月収くらいを稼ぐわけだから
高いと言えば、そうなのかも知れない。


でも、決して、「ちょっとしゃべって30万円」などではない。


世の中には1時間話して数十万もらう講演家もいるが、
僕は、8時間研修をして、いただける金額が30万なのだ。

正確には、研修の内容や人数などで報酬も変わるのだが、
研修時間は平均1日8時間だ。


8時間といえば、
どんなスポーツの試合より長い。
ミュージシャンのコンサートだって、せいぜい3時間だろう。
落語家もお笑いも、演劇をする人だって
8時間舞台に立ち続けることはないはずだ。

しかも、研修は講師1人。一人舞台だ。


20名位を相手に、たった一人で
8時間の舞台を行うことが、どれだけ大変なことかわかるだろうか?


聞き手は残酷にも、つまらなければそれを態度に表す。
寝る人、おしゃべりやブーイングもある。

話し手は、
内容を完璧に頭に入れておくのは勿論、
体調や声の調子を万全に整え、
100%の状態で舞台に臨むのだ。


そんな仕事が、毎日できる訳もない。


その仕事が決定するまでに
何度かのメールでのやり取り、対面での打ち合わせ
決まれば内容を詰め、カリキュラムを作成し、再び摺り合わせ
それから資料を作り、テキストを書き上げる。

研修2日前くらいから、喉に悪いことは避け、体調を整える。
カラオケは勿論、飲酒もできるだけしない。
まして、スキーなどのウィンタースポーツは
もらい事故や風邪をひく可能性を考えれば絶対にしない。

つまり
1回30万円をもらう仕事には、10日くらいの時間がかかっているのだ。

逆に、それだけの時間をかけない人は、うまくいかないと思う。

たまに、年間200日稼働、とか言う人がいるが
それは、講師ではなく講演家だ。

すでに定番の話ができていて、それをリピート再生しているような
スタイルで行っているのだろう。

クライアント企業のことを考え
参加者一人一人に対応しようとすれば、
おのずとこなせる回数には限界はある。


僕は、
自分が嫌なことはしない。
人前に出て恥ずかしい状態では出ない。
だから万全の準備をする。

なので月にせいぜい数本しか仕事をしない。

30万×10とか20なら、それこそ左うちわの生活になるかもしれないが
それではクライアントの希望に応えられない。


でもそうやって、
準備を確実に行うから15年間、講師をさせてもらえているのだと思う。



「ちょっとしゃべって30万」
なんて、あるわけがない。


ぼったくり?
そんな状態で15年間、仕事が続くはずもない。



大変そうに見えないとしたら、
それはそう見せているだけだ。

一つの仕事を行い、満足いや、期待を超えるためには、
相当な積み重ねをしているのだ。


だから、
「ちょっと話して大金を稼いでいる」

なんて思わないで欲しい。

羨ましいなら、あなたもやってみればいい。


でも、そういう人はたいてい、

「そこまでしてお金を稼ぎたくない。」
「地道にコツコツ働く方がいい。」

なんて言い出すのだが、

講師の仕事こそ、地道にコツコツなんだけどなあ。(笑)





本気で講師になりたい人は、育てます。

本当に、大変だけど

感謝される上、大きな金額をいただけるのは本当です。
その代わり、それに見合うだけの責任を
乗り越えられる人は是非、

素晴らしい仕事なので、挑戦して下さい。