優しい外国人 | 教育のチカラ

優しい外国人

震災が起きて
海外の知り合いから
お見舞いのメールをもらった。

普段からよく食事をしている相手はもちろん
もう何年も会っていないような知人からも連絡をもらった。

私は、
被害者としての日本人
実感していた。

でも、
被災地にいる訳じゃないから、
仕事が減るようなことがあるにせよ
深刻な問題に直面している訳じゃない。

恐縮しながらも
どこか真剣に自分の問題として
考えられていなかったのかもしれない。


おととい、
パソコンの整理をしていたら、
久しく連絡をしていない友人のメールに気づいた

タイ出身で
日本にもう20年も住んでいる友人のメール

とても優しくて
日本が好きで
大切な友人


思い出せば、
リーマンショック以降
仕事も含め大変だったみたいだ。

故郷を離れ、
東京で一人通訳の仕事をしていた。

企業からは評判もよく
その人柄は、私もよく知っていたから
年に何回かご飯を食べたりしていた。

でも、ここ数年
私自身もなんやかんやと忙しく
その人と会う回数が激減していた。

思い立ってメールしたら
この震災でとうとう、
タイに帰ったのだと返事が来た。

「日本に対人が来ない。通訳の仕事はなくなった。
そうなると僕は日本のエネルギーを消費するだけの存在になる」



彼の帰国理由だ。

通訳という仕事、
言葉を教えるという仕事
とても
まじめな人だった。

あれだけ日本が好きだったのに
そこを離れなければならないこと

リーマンショックでも持ちこたえたのに
とうとう故郷へ帰えることになったこと


日本は立ち直って、
もう一度、
日本に憧れて
日本の地で
日本のためにがんばってくれた外国人に
帰ってきてもらわないと行けない。


今度の休みに
その人に、会いにいこうか

特別なことは何もしてあげられないけど、
日本の最新の雑誌でも買い込んで
届けてあげたい。