「子どもの遊びは魔法の授業」 | シンプルライフ@Tokyo

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こどもとの日々。おうち遊びのキロク。

ゴールデンウィークからずっとこの本を読み進めています。内容がつまっていてページ数も多いのでまだ最後まで読めていないのですが、おもしろいです。



子どもの「遊び」は魔法の授業



Amazonで目次が見られるようになっています。もともと、「子どもは量や数をどうやって学ぶのか」という章が気になって手に取ったのですが、一番良かったのは第9章の「遊びは学習の宝庫」です。


あらためて子どもの「遊び」って奥が深いのだな~と実感させられました。この本のよいところは海外本らしく、様々な研究結果に基づいて理論が展開されているところ。幼児教育を否定する本にありがちな感情論が少ないのもいいなと思いました。もちろん研究結果だって、自分が展開したい結果を出したものだけをひっぱってくるという恣意的なことができるので鵜呑みにするのはよくないとは思いますが。


中でも勉強になったのが


「答えが一つ」の遊びと「答えが無限」の遊びについて。一つの正解を求めるような収束的問題を解く能力と独創的な思考を要する拡散的問題を解く能力について、遊び道具がそれらにどのような影響を与えるのかのページは大変興味深く読みました。子供たちをいくつかのグループにわけて行った実験もおもしろかったです。


市場に出回っている高価な知育玩具が収束的な性質を持っていることが多い点も見逃せないですね。ちなみにうちの子、パズルは全く興味がなくやりません。あとは迷路などのドリルも全然・・・。ただ「まちがいさがし」のワークで答えを見つけるとそれはそれで楽しそうにしているので、どちらもバランスよく親が用意することは大切だなと思いました。


もう1点。ごっこ遊びと子どもの発達についてもかなり深い内容が書かれています。いままさに娘がごっこ遊びに夢中で、毎日毎日そればかりやっているような状況なので、非常にタイムリーでした。この本を読むと、「ごっこ遊び、万歳!どんどんやって~」と思います(笑)。


全体を通して、ドリルやワークなど答えがあるもの、それ以前に、親が教え込むことについて否定的な論調の本です(そもそもアメリカで幼児教育産業が爆発的に伸びた時代に、それに対する警告という立ち位置で書かれています)。ただ、否定するにあたっての研究結果を読むとそれなりにおもしろく、「へぇ~」と思えますので、特に早期教育や幼児教育について疑問や迷いがあるときに読んでみると面白いと思います。


そしてやっぱり「遊び」って大事なんだなと思いました。自分でどんどん展開して遊べる子、素敵ですよね。「遊び」って大人になっても大切ですし、遊び上手な人って魅力的ですから。そして仕事もできる人が多い(笑)。


最後まで読んでくださって、ありがとうございます。