土地が化ける瞬間〜リアルランドバンキング | 入居率29%でも回る非常識な不動産投資

入居率29%でも回る非常識な不動産投資

当ブログ『入居率29%でも回る非常識な不動産投資』は、皆さまのご支持により2013年4月に『空室率70%でもキャッシュが回る非常識な不動産投資術』(ごま書房新社)として書籍化されました。「石原式で買って、尾嶋式で埋める」というシンプルな投資手法を紹介しています。

僕の友人で、不動産会社の社長は、

ちょっと面白い不動産投資をやっている。



この友人は、中央区とか台東区などの駅前で

将来再開発されるであろう入り組んだ場所で、

それはそれは小さな土地を仕入れては

ワンフロアにワンルームが1戸しか

入らないような細い細いマンションを

新築していました。



そして完成したら普通に入居募集をして

インカムゲインを得ているんですね。



日本橋とかの都心なので、

いくら狭小地とは言えさすがに地価は高いです。



ましてや細いマンションを建てようとすると

建築単価は余計に跳ね上がり、

利回りにすると5%とか6%とか・・・



それで僕は彼に質問しました。


「ねえ、鈴木さん。

(友人は鈴木さんと言います)

こんな都心で土地から仕入れて

新築やっても儲からないでしょ?

なんでこんな狭小地のカス物件

ばっかり投資しているんですか?」




鈴木さんが答えます。



「上場するのを待っているんです。」




・・・。はあ?


上場?



不動産だよね???




それから暫くの間、鈴木さんとは

音信不通になってしまいました。




ある日、長い沈黙を破って

鈴木さんが声を弾ませながら

電話をくれました。




「椙田さん、上場しましたよ!」



既に僕は、なんのことだか忘れており

最初IPO※でも当たったのかな?

と思いました。

※IPO=新規上場株。抽選が多い。




それとも鈴木さんが経営している

会社が上場したのか!?

いや、まさか。

まだ会社を立ち上げて1年足らずで

上場する会社なんてないはず・・・




鈴木さんが続けます。



「例の日本橋の新築マンション、

2億円に化けましたよ!!」






あ!あれか!



仕込んでいた新築マンションが

高値で売れたんだ。

おめでとう!鈴木さん。。




でも誰が?


あの小さな小さな鉛筆みたいに

縦長の細いマンションを

買ったんだろう?

それも2億って、尋常じゃない。。



次の瞬間、

鈴木さんの口から衝撃の事実が。









日本橋で小さな小さな土地を仕入れ、

細い細い新築マンションを建てた

鈴木さん。



このマンションを何者かが

2億円で買ってくれたらしい。



意味不明。




おそらくですが、土地が2500万円、

建物がいいとこ4000万円くらいの

小さな新築マンション。



この推定6500万円の小さな小さな

4階建てのマンションが

なぜ2億円に化けたのか?




鈴木さんの口から衝撃の

カラクリが飛び出しました。



「日本橋はね、椙田さん。

いまもの凄いスピードで

再開発しているんですよ。」




うん、知ってる。



「デベロッパーは番地の一区画

全部をガッサリと地上げして、

でっかいビルを建設するんです。」





でしょうね。



「その一角に僕の新築マンションが

たまたまあった。それだけですよ。

ニヤリ」






あーーーー!!!



これは計画的だ。


計画的に、デベの再開発計画に

先回りして小さな土地を取得し、

細いマンションを建てて賃貸に出し、


そうやってデベが地上げに来るのを

まだかまだかと待っていたんだ!




デベロッパーの再開発は、

大規模なものになると数百億円という

巨額な単位の建設工事になるので、

6500万円の新築マンションを

立ち退かせるために2億円くらい

支払ったとしてもそれは誤差!



6500万円の出資が、

一夜にして2億円に化ける・・・



言われてみれば確かに、

「上場」という言葉がしっくり

来るような華麗なスキームだ。



まさに、ランドバンキング!


うー、鈴木さん、やるな!





※ ランドバンキングとは?
都市化が拡大する地域で、将来の開発に必要な未開発の土地を戦略的に取得し、開発・発展などの付加価値による土地の価格上昇を狙い、最適値で売却を図る資産運用の仕組みのことです。未開発の土地を取得後、開発許可が得られるまで中長期的(2年以上)に土地を保有し続ける必要があり、ランドバンキングは文字通り、「土地に貯金する」と表現されることもあります。

市場価格より遥かに安い未開発の土地を戦略的に取得するので、通常の金融商品より、より大きな利益をあげられる可能性を秘めています。日本ではあまり知られていない資産運用方法ですが、ランドバンキングで成功し、世界的に名を成した人物は、ロックフェラー、ウォルトディズニー、李嘉誠、森ビルなど、数多く存在します。

身近な例を挙げると、東急電鉄による「東急田園都市線の沿線開発」が挙げられます。今までアクセスも生活環境もそれほど良くなかった東京郊外の地域が急速な発展を遂げ、今や東京で仕事をするファミリー世帯のベットタウンとして人気を博し、それに比例する形で土地の価格も上昇しました。これにより東急電鉄は、沿線開発を含めた40年という長い月日をかけ、当初の価格の15倍以上という価格にまで土地の価格を上昇させ、大きな利益をあげています。

ランドバンキングはコンドミニアムとは異なり、土地の開発までの期間に生み出す収益(キャピタルゲイン)を得ることを狙いとしています。また、農地や更地の段階の極めて安価な値段で投資するという特性により、値下がりを起こす要因もほとんどありません。加えて、土地に投資をするので、金 融商品とは違い、株価や為替、商品市況などの影響を受けにくい特性もあります。





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