ファッション産業は、景気が悪化すると、洋服に付く釦(ぼたん)、ブレードなど付属の点数が減り、クルミ釦、とも生地ベルトが増えるそうです。
クルミ釦は、とも生地ベルト同様に、釦をくるむ生地は、とも生地を使っても良いので予算節約になりますから。
つまり、景気悪化は今あるものを効率よく使うことばかり考えるわけですね。
それを逆手にとって、スワロフスキー・ジャパンのシートや、ユニクロのTシャツなどは、価格を下げているわけですね。
でも、それらは組み合わせでバリエーションを作れるから、良いのよ。
人材も同じことが言える。
ベテランや若手が、一緒になって仕事をしてこそ、活気も生まれるし、経験や技術も引き継がれるのです。
営業職なら、顧客も、でしょ。
ベテランの知恵や技術と、若手の発想で、新しいものも生まれるでしょう。
ところが、小泉=竹中構造改革で、非正規雇用が一気に増加したでしょ。
企業の主戦力は、即戦力の年配ばかりになってしまう。
特に、エンジニアの世界は深刻ね。
主流経済学では正規雇用の人たちが、目先の競争に追われるシステムが必ずしも効率性や成長力を高めるとは限らないですから。
若いエンジニアが雇われない、育たないから、イノベーションや新製品を創り出す企業の能力は悲惨なほどに落ちてますね。
小泉=竹中構造改革で増えた、非正規雇用の人たちは、ほとんど熟練も技能も身につかないし、新しい人材が減ってきています。
3年契約を3回も繰り返せば、たちまち40歳に近づくでしょ。
こうして若い人を使い捨てた結果、日本企業の競争力はどんどん衰退してますね。
小泉構造改革によって、日本の成長力が急落したことは、統計に出てるのです。
統計によって、いろいろな順位があるでしょうけどね。
OECD統計によれば、構造改革直前の2000年には世界第3位であった一人あたりGDPは、小泉「構造改革」が終わった2007年には第19位にまで落ちたのです。
2008年には、ついに第23位にまで落ちていたのです。
若い人材を切り捨ててしまう、設計が悪いということね。
正規雇用の人たちが、目先の競争に追われるシステムが必ずしも効率性や成長力を高めるとは限らないのです。
構造改革による、雇用の流動化や成果主義による非正規雇用の大量創出しました。
さらに、正規雇用にもランキング競争で競わせされてますよね。
構造改革のシステムは、人を転落の恐怖に追い込めば一生懸命働いて効率性が高まることを前提にしていたようね。
貧困で生きていくのに精一杯な人たちが、大量に生み出されワーキングプアが問題になったでしょう。
働いても働いても貧困から出口の見えないのに、夢だとか気概をもてということ自体に無理があり、内需の復興なんて到底むりね。
このままでは、さらに多くの国に抜き去られ、日本で起業しようとする若手は減るでしょうね。
法人税の高さが、日本での起業断念の理由との議論もあるけど。
シンガポールに出て行く、若い企業家がテレビでも取り上げられたでしょ。
税率は駄目押しであって、最大の原因は展望や起業を後押しするシステムのなさでしょうね。
それに、社会保障費までふくめて法人税とみなしているのは先進国では日本くらい。
別に計算すれば、税率自体はヨーロッパあたりと大差ないとか。
アメリカやヨーロッパで、税率を理由に外国で起業する人の話題を聞きますか。
条件が悪くても、祖国に夢があれば、祖国のために外国での成功を投げ打って帰国するアフリカの若き起業家も、話題になりましたね。
納得してもらえる、展望と夢を語れる政治家と政党こそ、国の未来を開ける政治家と政党でしょうね。