日本は国債でギリシャのようになるか? | cova nekosukiの世相言いたい放題。

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言いたいこと、言ってます。ただし、主に政経ですけど。



面白い討論を見つけました。






勝間和代(経済評論家)×高橋洋一(嘉悦大学教授)

「ギリシャ危機、次は日本が危ないは本当か」




http://gendai.ismedia.jp/articles/-/616






長いので、概要だけ紹介。






ギリシャの面積は日本の3分の1くらいで、人口は、だいたい東京都くらいで1100万人。






GDPは、日本がだいたい500兆円に対してギリシャは30兆円くらい、日本でいえば神奈川県くらいです。






普通にいえば、金を借りて返せないのが破綻でしょう。






ギリシャの場合、過去200年の間で、デフォルトもしくはリスケジューリングをした年数は、実は50%を超えている。






同じユーロ建てにもかかわらず、ギリシャ国債とドイツ国債では金利が十倍くらい違うわけですね。






過去200年で、ドイツがデフォルトもしくはリスケジューリングした年数のパーセントは10%ちょっと一桁。






日本はドイツより低くて5%くらい、先進国、少なくともイタリアドイツ以外のG7国はおしなべて、一桁もしくはゼロです。






G7を平均すれば、3~5%なんです。






3%というと30年に1回、これまでだいたい50年に1回戦争があるので、これくらいは仕方がない。






なぜ、デフォルトもしくはリスケジューリングが、ギリシャは突出して高いのでしょうか。






ひとつは国民性、地中海という非常にいいところで暮らしているんでおおらか、だからお金のことは気にしない。






貸すほうは気にしなくちゃいけないんだけど、借りるほうが気にしないんですよ。






債務残高を、ずいぶんごまかしたという話しですね。






それは几帳面な国から見て、ごまかしたといういい方なんだけど、彼らにしてみれば、別にいいじゃないというくらいの話しかも知れない。






それと、公務員が多い、労働者人口の4分の1。






日本は労働者人口の5~6%くらい、20人に1人くらいです。






しかもギリシャは公務員の給料が高い、民間企業で働く人の所に得の1.5倍なんです。






さらに、日本でいうところの特殊法人が80くらい、日本は100くらい。






ギリシャは国のサイズが日本の10分の1以下なのに、特殊法人の数は大差ない。






特殊法人は英語で「政府所有企業」というんだけど、ギリシャは中国と並ぶ数の多さで、資本主義であれだけ特殊法人が多い国は珍しいです。






ギリシャは、他のユーロ各国と明らかに、動きが違うっていうのはデータ的に明らかなんです






本当はユーロに入れちゃいけないっていうのが、正しい答え。






ギリシャをユーロから離脱させたほうが、問題は簡単に解決できる。






同じ通貨を使えば市場が拡がるといったメリットはあるんですが、同じ通貨を使うことは為替が使えなくなるということでもある。






対外的なショックがあったとき、為替はそれを調整する手段になるんです。






ロバート・マンデルさんの最適通貨圏理論という、どんな国が同じ通貨圏に入るべきかという経済理論があります。






何かショックがあったとき、GDPが同じように動く国なら同じ通貨がいいということです。






また、地域差とかがあってGDPが同じように動かないときでも、貿易取引が盛んでモノが非常に動き、さらに人の移動が非常に盛んになっていれば補える。






入るべきじゃないと思ったらはずす、そういう意味で、ユーロは出入り自由ってしたほうがユーロの信認は高まる。






財政状況だけを見て、ギリシャの次は日本だなんていうのはデマですよ。






ギリシャ危機が株価がにどういう影響を与えるか、それがどう波及するか、これはまったく別の問題です。






普通、債務残高だけを取り上げて話しをすることはなくて、バランスシート全体で取り上げるべきでしょ。






予算は90兆円使ってるのに税収は37兆円しか入ってないじゃないかって、一般会計のある断面のキャッシュフローばかり見た議論も毎回出てきます。






90兆円のうち、すぐ償還に必要ない金額を10兆円くらい調達し、それを歳出に乗せ、その分国債発行額が増えている。






国際基準では新規国債発行額は、ストックの数字のネットの増分が新規発行額になる、日本はそうなっていません。






それは会計を操作していて、国際基準じゃないからです。






日本は、特殊に新規発行額を増やすような会計操作をしています。






それは特別会計にお金を入れるために、余分に国債を発行するため。






国債費っていうのは、利払費と債務償還費のふたつから成り立っている。






実は利払費だけがネットの増分になって、その分だけが新規発行額になるんです。






それを日本は、国債費に利払費と債務償還費の両方を入れている。






だから新規発行額を国際比較すると、いつも日本は過大に出ます。






こんな内容です。




ギリシャ問題と、日本の国債問題、欲張って入れたら長くなっちゃいました。






 要は、ギリシャと日本、似てるのは特殊法人の数くらい。






多く見える国債費も、実は国際基準で見ると、そうではない。






 日本基準で算定して、国際基準と比較してるのは、はっきり言って詐欺。






法人課税の内訳を、社会保障費までごっちゃにして多いと言ってるのと、同じくらい詐欺。






 しかも、その社会保障費の大企業の負担は、先進国としてはむしろ低い。






 日本は、欧米に比べて低い法人課税を高いと言い、国債新規発行額を水増しして多いと言って、国民をだましてる。






ギリシャはEUを、日本は国民を、だましてることこそ、本当の類似だったと言う、むかつく話でした。