今、名古屋では様々な区域に避難勧告が出されている。豪雨の影響で一級河川が氾濫の可能性があり、大災害を警戒しての事。幸い僕の自宅も僕の職場も避難勧告は出されておらず、近場に川もない。あそこが水没するなら名古屋全域が水に沈んでもおかしくない、という程の安心感(諦念?)はある。
だけれども元バンドメンバーは一部氾濫が報じられた庄内川のすぐ傍に住んでいるし、サイレンが鳴り響く地域に住んでいる友人もいる。一応連絡をとった段階では皆無事でホッと胸を撫で下ろしたけれども、台風が接近してくるにつれてどうなるのかわからない緊張感を皆感じている様子。
さて、ここ数日間はライブ漬けの幸せな毎日、その幸せな思い出を記録する事で胸の不安を拭うとしようか。
17日は富山に、18日は福井にiGOのレコ発ツアーで遠征、19日はファミリーコンプレックス の活動休止イベントにJONNYとiGOで出演してきた。幾つかに分割して書いていきます。
16日に行われたベーシスト飲み会@杏花村、「ベースの弦の数だけ紹興酒を煽る」という紹興酒パーティーやら薦められるがままに摂取していたビールの影響か、17日朝に起床した段階で滅茶苦茶声が低い。どことなーく違和感もあって茜谷さんにそれを言ったら「お前それ、二日酔いちゃうんか」と。人生で初めての二日酔い!
というわけで富山に向かう車中、前半戦は見事に轟沈。気持ち悪いとか頭痛いとかそういうのではないんだけど、奈何せんベーシスト飲み会→大丸ラーメンの流れで睡眠時間が僅か。スヤスヤ寝てしまった…。
で、トイレ休憩から起床後、助手席にて風景を見て楽しむ。富山に近付いてくるにつれてワクワクしてきた。
何だかんだで、北陸に遠征するのは人生初。
今日の会場は富山SOUL POWER。HP を見て頂ければ感じ取れると思うのだけれども、店長のトシオさんは富山の音楽シーンを盛り上げようと胸に熱い情熱を持った方。口調はちょっとぶっきらぼうだけれども「皆から頼りにされるんだろうなあ」とすぐわかる兄貴肌。そして面倒見の良い優しい方。全国各地で色々な現場をご覧になられてきたトシオさんから、色々とここには書けないような面白い話(あのミリオンアーティストの話やら現場の話等)を聞かせて頂いた。気がつけば会場に到着して1時間弱もiGOとトシオさん、話し込んでいた。
リハーサルもトシオさんのオペレーションの元、良い音を追及。
リハーサル後はSOUL POWER近くの「大喜」にて名物「富山ブラック」を食らう。
労働者の塩分補給用に、と作られたラーメン故、味付けが濃い。「味濃いぞ」と聞いていたけれども想像の3倍は濃かったし、しょっぱかった。醤油と胡椒の生々しい辛さ、しょっぱさが舌を直撃する。最初の一口は「お、いけるいける」ってなったのだけれども、数分後には「・・・・。」ってなっていた笑
喉も渇くししょっぱいしで店出た時は「半年に一回食べれればいいな」とか思っていたんだけど、この日の夜に「また近々食べてもいいな」になっており、翌日には「富山ブラック食いてえ」って思ってた。不思議な一杯。
ご飯のおかずにすれば最高なんだろうけど(実際生卵も提供していたので、思うに生卵に麺をひたしてご飯と一緒にかっ込むと最高)、何故か白米がメニューに、ない。
調べてみたら「大喜」、その発祥時の「労働者が飯を持ち込んでラーメンを食べる」というスタイルに忠実に白米の提供はされていないそうだ。今度はご飯と食べてみよう。
で、お腹を満たした後は各自行動。茜谷さんと昌吾さんは多分一杯ひっかけに行き、吹原君はコンビニに行き、そして僕は一人で商店街を散策。
SOUL POWERに戻ると程無くして開演。
この日は奇跡的な出会いがあって、翌日行く福井から来られていたビッグフェイス 先輩と出会う事が出来た。全員オーバー40ながら、実に一本筋の通ったバンド活動をされておられる大先輩。ぶっちゃけ、その日のSOUL POWERは大入り満員!ってわけではなかったどころか、って感じではあったのだけれども、先輩方は終始楽しそうに演奏されており、そしてお客さんもそれを楽しんでいた。演奏終了後に誰よりも楽しそうだったのは先輩方だったし、ライブ中のMCに凄くグッときたしそのポイントを体現されておられる様には将来の目標を見た気がする。
茜谷さんも相当感激されており、昌吾さんも先輩から「帝王、帝王」と呼ばれ演奏前から滅茶苦茶打ち解けていた。ストレートなパンクバンド、ビッグフェイス先輩。「一緒に打ち上がりましょう!」と盛り上がっていたのだけれども、終演後気づいたら先輩方、影も形もない。昌吾さんが連絡すると、先輩方は夜のお店でお酒を楽しまれていたそうです笑
これっきりになるのは余りにも勿体ない出会いであるなあと思っていたら…(翌日に続く)。
iGOも負けじと演奏。アンコールまで頂きまして楽しくやれました。ライブ中も先輩、楽しそうだったなあ。
終演後には自分の機材のバラシをしながらトシオさんとお話させて頂く。ご自身も機材マニアであろうトシオさんのお話は大変ためになった。色々な現場を経験された先輩の話には含蓄がある。
SOUL POWERにてお菓子やおでん、ツナ缶でお手軽に打ち上げ。広いSOUL POWERのフロアの隅っこに、テーブルを囲んでソファで打ち上がる様はトシオさんも仰ってたけど「素晴らしい場末感」。楽しかったし、お腹も膨れたなあ。すっかり酔っ払ってトシオさんご夫妻(奥さまはブッキングを担当されてらっしゃる)のご自宅にお邪魔する。辺り一面、田圃ながらもすぐ隣にはコンビニがあるという最高のロケーション。そして豪邸。当然部屋も多く、畳の部屋を2部屋も貸して頂いて(抜かりないトシオさん、当然布団もツアーバンド用に用意されてた)就寝。快適過ぎて何のストレスもない一日。
いや、本当に楽しかった。