林田麻里ちゃん。
食事休憩の友でもありました。
『今、逃げる』を再演したいもう1つの理由として
実は「飯干知里をリアルに描きたい」というのがあった。
仕事が楽しいので、
プロポーズを保留にしたいと申し出る戸越の恋人。
仕事を頑張ってきた女性ならみんな共感する役だと思います。
たった3回しか登場しないのだけど
知里はこの作品の最重要人物の1人。
演技力と存在感のある方じゃなければできない役。
麻里ちゃんは私の初顔合わせにもかかわらず
この難しい役に真摯に取り組んでくれました。
そもそも私の優柔不断さを反映したキャラでしたから
知里はどこか曖昧ではっきりしない性格なんだけど
竹を割ったようにはっきりしている麻里ちゃんが
その真逆の部分で苦労をしているのを見ながら
「麻里ちゃんは立派な人なんだなあ」
「私はほんとにダメな人間なんだなあ」と自己嫌悪に落ち
共演者に励ましてもらったりしました。
弱すぎる、自分。
麻里ちゃんとは初めてご一緒しましたが
びっくりするくらいやりやすかった。
演技の純度はもちろん、
共演者への気配りもハンパなく
そして本当に私を理解してくれた。
彼女なくして、この公演はあり得ない。
心から感謝しています。
ありがとう。