このクレディ・スイスのシステムはもしかして・・・? | 青山竜也(Silver.B)のトレード解説

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ひっさびさの日記です。

「夏の相場で死んだか?」と心配のメールなどもいくつかいただきましたが
残念ながら(?)元気に生きております(^^)/

今日は日経新聞に「絶対、絶対」日記を書きたくなった記事を発見したので
久しぶりに日記を書きます。


まず、見て欲しい記事の全体はこれです





「AIが読む政策と株価」という項目です。

AIに関する記事ですね。AI(人工知能)はその黎明期から幾度かブームが
やってきては「ブーム冷める」を繰り返しており、また現在は第何次か知りませんが
再びブームですね。


私自身はパソコンの黎明期の頃の最初のAIブームを経験しており、自分でもプログラムを
解析したりした時期がありましたので、それなりに詳しいつもりではいます。

初期の頃はPCの容量やデータベースが少なく「オーム返し」質問が基本でしたね。

人間「ディズニーランドには行ったかい?」
AI「ディズニーランドって何?」
人間「ディズニーランドって言うのはね、***で、***な所さ」
AI「ふーん、そうなんだ」

・・て感じですね。

コンピューターにオウム返しで聞き返されるだけで「なんとなく人間ぽく感じる」
という人間心理を応用したものでした。ほとんどオウム返ししかしないような
ソフトウェアが有料で売ってました。



次に流行ったのが、人間の神経を模した「ニューロンネットワーク」を活用した
やつですね。ちょっと難しいので、説明は省きますが、文章をプログラムで解析
するのではなくて、単語や短い文章をひとつひとつを独立させて扱って、それらの
関連付けの強さを数値で表して答えを出していく・・・というものです。難しいね。


この頃だったかな?「ニューロ」とか「ファジー」とかいう言葉が流行って
「ファジー洗濯機」やら、「ニューロ掃除機」とかやらが家電メーカーから
発売されました(苦笑) 覚えてるでしょ?

目を輝かせる方々を尻目に私は鼻で笑ってましたけど(笑)




このファジー家電ブームがおそらく初めて一般の方々が「AI(人工知能)」と
いう言葉を知った頃かと思います。

まあ、それら家電製品の中でひとつでも「家電自らの判断」が入ると・・・それはAIと
呼べてしまうわけです。例えば掃除機が「ゴミが多いランプ」を点灯させれば
それは既に立派なAIなわけです。

その判断理由が「センサーで計ってゴミが多いと思った」でもいいし、
「掃除機の電源ONが一ヶ月ぶりだったからゴミが多いと思った」でもいいし
判断の理由は問われません、何でもいいわけです。




そして、特を経て・・・今はビッグデータ(膨大な元データ)を応用したAIが流行りですね。
このビッグデータに関してはコンピューターの性能が良くならないとやりようが
なかったので、過去には無理でした。

ビッグデータの解析に関しては、要するに「統計処理」に近いですね。私から
見るとAIというイメージとはちょっと違います。統計から出てきた答えを、それらしく
加工する「過程」をAIと呼んでいるイメージです。



そういう観点から、今回の日経の記事はビッグデータの解析ですね、それをAIと呼んでいる。

やっと本題なのですが、私が思わず笑ってしまったのが、ココ


*



ここだけ読むと「すげええ」この「日銀テキストインデックス」とかいうシステム!!
この指標だけ見てれば、日銀緩和とかわかるじゃん!!

・・・と普通の人は思うでしょうなあ・・・・


でも、思い出してくださいよ、実際に昨年秋に日銀が追加緩和した時に、このシステムが
「当てたぞ!」って記事見ました?

自分自身がAIが好きですから、私の見逃しがなければ、こんなシステム(指標)は去年の秋には
なかったはずです。



・・・つまり、勘のいい人はもう気づいていますよね。

「過去20年負けなしのシステム売ります!!今なら20万円のところ、2万9800円!!」
(・・・と今時こんな初歩的な宣伝に引っかかる人はいないと思いますが)

・・・と同じだと思いませんか?


そうつまり、この「日銀テキストインデックス」とやらは・・


日銀の過去データを使った

***「カーブフィッティングシステム」****

・・・だと思うのですよ。


でも、上の記事を書いている人を見ると、どうやらそれに気づいていないご様子

「まるで実際に緩和を当てた!」・・・かのようなこういう記事はいかがなものでしょうか?


また同記事の青線の所ですが・・・




「エコノミストは消費者物価ばかりに目を奪われていた。AIはこうした先入観にとらわれない」


「エコノミスト      → トレーダー」
「消費者物価ばかり  → 損したくない」
「AIは          → システムトレードは」

に置き換えるとそっくりになると思いませんか?


これでは、詐欺システム販売者の相棒担ぎと変わらない気がしますねーーー
(この執筆者は悪気はないと思う。開発者はどうかわかりませんが、これを故意的に
やってたら相当頭が良いというか悪質だけど、おそらく気づいていないのだろう)


以前にも日経は似たような勘違い記事がありましたよ、私はその記事に対して日経新聞に
「超低姿勢」で意見を送りましたが「黙殺」されました(笑)


皆さんはこの記事どう思いますか?


Silver.B
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・投資助言代理業 東海財務局長(金商)第153号