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"映画が人々の支えになれば"宮崎駿が主題歌発表会見で涙

2011年3月28日 21時59分



スタジオジブリの最新作『コクリコ坂から』の主題歌が28日に都内で発表され、作品の企画&脚本を務める宮崎駿、監督の宮崎吾朗、主題歌を歌う手嶌葵、作詞の万里村ゆき子、作曲の坂田晃一、編曲と今回の映画音楽を担当する武部聡志が登壇し、会見が行われた。

『コクリコ坂から』は、1980年に「なかよし」(講談社)にて連載された少女漫画が原作。映画では舞台を1963年の横浜に変更し、海で行方不明になった父親の帰りを待つ女子高生・海と、彼女と惹かれあう新聞部の俊を主人公に、物語が展開される。

東日本太平洋沖地震後、初のジブリによる会見とあって、手嶌が「被災した方にどう声をかけたらいいのかわからない。一緒に手を握り合って前に進んでいければ」と涙するなど、それぞれが“今思うこと”をコメント。続いて宮崎駿監督は、「誰が悪いかと言う前に、敬虔な気持ちで向き合わなければならない。水を買いだめするなどの人民の愚かさも、マスコミには糾弾して欲しい」と強く訴えながらも、「この現代で、ヒロイン・海の願い、そして俊の生きていこうという姿勢を伝えたい。この映画が多くの人たちの支えになれば」と涙を見せた。

ジブリ作品の主題歌といえば、映画完成前に発表されることが多い。そのため、主題歌が映画の世界観を知る手がかりとなる。曲のタイトルは、『さよならの夏~コクリコ坂から~』。34年前に作られた曲だが、『ゲド戦記』でも主題歌を担当した手嶌の美しい声でよみがえることとなる。会見後、恋する気持ちを優しく、そして切なく綴ったこの曲が彼女の生歌によって披露。手嶌のそっとささやくような歌声が、会場のマスコミとスタッフをひとつの気持ちにさせ涙を誘うという、通常の会見ではあり得ないことが起きた。これは、映画『コクリコ坂から』が、傷ついた日本人に“人を想う気持ち”を思い起こさせる作品となることを予感させるのではないか。完成が待ち遠しい。

主題歌『さよならの夏~コクリコ坂から~』は、6月1日(水)にシングルリリース予定。

『コクリコ坂から』
7月16日(土)全国公開

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