本当に僕は、どうしようもない男だ・・・・。



タイトルが黒太子なのにイラストみたら髪の色は金髪で、
んんん????と思ったのだが、
読んでいくとその意味がわかります~。


最初は腹黒傲慢王子だと思っていたんですよね。
そうしたら腹黒どころか、
一途なワンコ攻めでした~!!

再会ものです。

王子×絵画修復士


ただしせっかく受けちゃんの仕事が絵画修復士という特殊な職業だったので、
ワーキングBLとまでいかなくてももっとその特性を活かしたものであった方が良かったかな~・・
なんて思ってしまいました。



高尾 理一著「黒太子の純愛」
黒太子の純愛 (ショコラ文庫)/心交社
¥670 Amazon.co.jp
絵画修復士の藍原有理のもとに、エストラーダ王国から大きな仕事が舞い込む。そこは、かつて有理が愛し、けれどやむなく捨てた男がいる国だ。依頼を断り切れずエストラーダに渡った有理を待ち受けていたのは、世継ぎでありながら国民の嫌われ者である問題児、マクシミリアン王子—五年前、身分を隠して有理と愛し合った青年だった。憎しみと変わらぬ愛情をぶつけてくる彼を、もう一度拒まなければならない有理は…。




どうも王子設定とかに弱い私なんですが、
男同士ってだけでも障害があるのに、身分差だなんてなお素敵!って思っちゃうじゃない。

単なるボンボンの留学生だと思っていたのに、
有理が恋に落ちた相手はエストラーダ国の王子マクシミリアンだった。
二人はフィレンツェで半同棲生活を始める。
しかし、マクシミリアンの父王の手の者から王子と別れるように脅される有理。
別れなければ腕を折ると・・・・。
優秀な絵画修復士である有理にとって腕は命同様に大事なもの。
マクシミリアンのことを愛しながらも、
正体を伏せられていたことも、この脅しもショックだった有理は
日本に帰国をしてしまう。
マクシミリアンには他に好きな人ができた・・・と嘘をついて。
それから5年。有理のもとにエストラーダ国から修復士として仕事の依頼がきた。
渋々エストラーダに渡る有理。
そこで待っていたのは有理をエストラーダへ呼んだ張本人で元恋人のマクシミリアンだった。
マクシミリアンは恋人ができたと嘘を言って自分と別れた有理を責めながらもその身体を抱くのだった。


ってところまで読んで、これは王子が自分が捨てられた理由がわからず、
ちょっと暴君気味になってあれこれご無体なことをしちゃうんだなって思ったわけ。

しかーし!ご無体なことはこの一回だけ。
このあとはひたすらに有理に振り向いてもらいたくて
必死になっているワンコ攻めとなるのだ!!

有理もマクシミリアンに心を残しながらも
彼と付き合うということはまた別れろという脅しをかけられることとなる。
それはイコール腕を折られるという恐怖がまた有理の脳裏に浮かんじゃうんですね。

ここで普通のBLだと、障害も脅しも何のその、彼が一番大事!となるわけだが、
有理は自分の腕の方が大事・・・と言っちゃったらちょっと語弊はあるけれど、
それよりも彼のそばにいたい!と思うわけじゃないんですね。
もちろん好きだけど、仕事も大事なわけ。
でもそれは普通の感覚だと当たり前なのかな・・・と思えたので
有理の気持ちもわかるのよね。


ところでこの王子、
かなりの放蕩息子でして、でも彼の出生とか回りの環境とか
いろいろと考えると仕方ないところもある。
それが有理と出会ったことで品行方正で健気に頑張る王子になるのだ。
もともと頭はいいので、頑張ることができる人なんだけどあえてダメダメ王子であることを
国民にアピールしなきゃならないのよね。
そういうのを知ると有理も彼に対して同情的な気持ちにもなる。
だけど国王の思惑はちょっと違うところにあるんだな。
だからその狭間でマクシミリアンは一人葛藤してでもやっぱり有理を選ぶわけ。
つか最初から王位継承権なんていらねーって思ってますから。
彼にとっては有理がすべてになっちゃうんだよね。
でも有理は仕事が1番と思っている節があるので、そこらへんで彼との間に少し温度差を感じたかな。
(その仕事が1番という姿勢はいいんだけど、最初に書いたように仕事のシーンがないのでその印象が薄いのが残念)

だけど、ラストは結構気に入ってます!
有理も一大決心でマクシミリアンと共に生きていくこと決意する。
決意したあとは世間知らずのマクシミリアンを自分が養ってやる!って張り切っちゃうのww
マクシミリアンにはヒモ生活を堪能せよ、とばかりに自分が働いて頑張るぞーって有理は思っていたのに、
案外あっさりと仕事が軌道にのり1ヶ月しかヒモ生活をしていなかったマクシミリアン。

毎月君にお小遣いをあげるのが楽しみだったのに・・・

って有理が残念がっているところがツボってしまいましたww
マジ、ヒモな男はイヤだけど、
王子だから生活力が多少なくとも仕方ないやって思えちゃう。


悪くはない作品だったと思うけど、
ところどころ残念なところや、もっとこうだったら・・・と思えたところもあったかな。
でもやっぱり高尾さんは読みやすくて好きですねー。


H度ドキドキドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月半月





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