あの人のこと、俺は
好きになっちゃ駄目なのかな



砂原 糖子さんの新作です~!

砂原さんの作品ということを
忘れてしまうような小説でした!

少なくとも、
私が今まで読んだ
砂原作品とは一戦を画しますねー。


ほのぼのとしたりファンタジックであったり
ちょっと切なかったり・・・

そんな作品たちの中にあって
今回はシリアス仕立て。

復讐を誓ってある志田に近づく主人公・真岸。

受けの志田が哀しいくらいの真面目さと不器用さを持っていて
この志田の変わる様が見てみたい、、、と
読んでいくうちに思えちゃうんですよね。


砂原 糖子著「高潔であるということ」
高潔であるということ (幻冬舎ルチル文庫)/砂原 糖子
¥620
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真岸悟は、ある事件を起こした志田智明への復讐を弟に約束していた。約束の日である五年後、復讐を促すメールが真岸に届く。志田の税理士事務所で働き始めた真岸は、最初は冷たい男だと思っていた志田が不器用なだけの優しい人間だと気づき、惹かれ始める。そんな真岸のもとには、復讐を忘れるなと念を押すようメールが届き…。


出だしはね、
なんだかちょっと暗いし、
受けも攻めもさほど面白みというか
魅力に欠けてて
この厚さ分、ずっとこのペースで続くのかな・・・と
思ったんだけど・・・

結構、一気に読めちゃいます!www

いつしかこの話にハマっちゃってるんですよね!

おまけに丁寧に二人の心情を書かれているので
二人の気持ちや心の変化が
よくわかって、
魅力が・・・・とかなんとか思っていたくせに
最後には、受けなんか可愛ーく思えてきちゃいましたもんねw


5年前、近所でも鼻摘みもんの爺さんが路上で酔いつぶれていたところに
車で惹かれて亡くなったという知らせを受けた真岸。

真岸兄弟は、この鼻摘み爺さんの唯一の交流者だった。

加害者は自首をしてきたが、
裁判で過失致死ということで執行猶予がついた。
加害者の家は裕福で、
真岸兄弟の目からは、何もかも恵まれた男に見える志田が
許せない人間に映っていた。

特に弟は絶対に許せないと
志田をじいさんと同じ目に遭わせてやる、と息巻くのだ。
それで真岸は5年後に復讐を果たそう、、そう弟と約束するんだよね。


そして5年、
志田の税理士事務所にバイトとして雇ってもらった真岸。
志田の大事なものを奪ってやろうと
思っていたはずなのに・・・

最初は志田を冷たい人間だと思っていた。
しかし、志田を知れば知っていくほど
その枠からまったくはみ出ることのない真面目っぷりと
すごくわかりにくい優しさが
志田の不器用な人となりを表していたんだよね。


この志田っちゅー人間は
すごく難解な人間に感じるんですよね。
その難しい志田を本当に魅力あるキャラに
どんどん話が進んでいくと見えてくるから不思議。

おまけに普段は全然笑わないし
素っ気無い返事しかしないんだけど
真岸にカラダを触られちゃうと
あんあんしちゃうところが
ギャップ萌えー!!って感じでしたよ。


ツンデレとは違うのよ。

志田を知っていくと
不器用過ぎる志田が可哀想に思えちゃうの。

感情の起伏があまりない志田が、
いろんなものを失っても仕方ない・・と諦めてきた志田が
真岸を失うかもしれない、と思った時に

猛烈に孤独で寂しい

と初めて感じる場面は
うるうるしちゃいましたよ!!

でもそんな朴訥とした男でも
ラストの方のHは
自らお口サービスまでしてくれるのだから
人生何が起こるのかわからない!ww



メールの謎がクリアになった時は
意外性があったけど
それゆえに、亡くなった爺さんとの交流で
インパクトのあるエピがあればな~、と思ってしまった。


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