私は以前、「一度タカラジェンヌになったならば、舞台を降りても終生タカラジェンヌだ」と記しました。
舞台を降りた後、どのような人生を歩もうと(元)タカラジェンヌとしての誇り・品格を保ち続けてほしいという(ファンのワガママな)願い事です。
「私が今言おうとしていること、行おうとしていることは果たして元タカラジェンヌとしてふさわしいか?」
いつも頭の中にこの言葉を置いた上で、瞬時に情報処理をして、発言や行動をしてほしいんです。
勿論、それが並大抵のことではないのを承知の上です。
日本に生きる女性の平均寿命は85才前後、大部分のタカラジェンヌは平均寿命まで約5、60年の歳月をOGとして生きることになります。人によっては長すぎる歳月…
こちらも無茶な願い事なのは分かっていますから、それが難しいならせめて、表舞台から身を引いて名もなき市井の人として、静かに暮らして頂きたい…
そうすれば、悪い意味でマスコミやファンの耳目を集めることはないでしょうから。
前置きが長くなりましたが、蘭乃はな女史が花總まり女史と共に東宝エリザベートでタイトルロールを演じられることを知った時に、私が感じたのは上記のことです。
「恥知らず」
「最低」
「宝塚のは予行練習か?」
…等といったネット世界での罵詈雑言の数々は至極尤もながら、ここで繰り返しても虚しいので省きますが、心底恐れていることがあります。
それは宝塚をあまり見ない、海外ミュージカルファンの方々に
「宝塚ってたいしたことないな」
と思われることです。
正直、宝塚のレベルは昭和の頃と比べるとレベルダウンの感は否めませんが、蘭乃女史のタイトルロールでその評価が加速することになりはしないか…
宝塚の世界はマニアックですから、どれ程評価が低かろうと、「内輪話」で済んでいたのです。
しかし、外部の世界は別です。
宝塚内でも評判を落としているのに、視野の広い目と耳が肥えた方々の観賞に耐えうるとは到底思えません。
…こんなことになるのなら、明日海りお嬢には気の毒ながら、蘭乃女史に宝塚内で好きなだけヒロインをさせて置いた方が良かったのでは…とすら思います。
「あかねさす紫の花」でも「仮面のロマネスク」でも「鳳凰伝」でも「スカーレット・ピンパーネル」でも何でもお好きなだけ。
恐らく、蘭乃女史はあらゆる意味で「無邪気」なのでしょう。
ご自分の何が批判されているのか、理解できないのだと思います。
私はここの拝啓シリーズで蘭乃女史にわかるように指摘しようか…とも考えましたが、やめました。
ここの拝啓シリーズは「微かなりとも」改善の余地がある方に向けて記しているからです。そう、「あの」小林公一氏すら「諦めず」にです。
私が拝啓シリーズに記さないということは「見切っている」ということです。
もはや私が出来る唯一の事は、一刻も早く蘭乃女史が「満足」という感情を知って頂いて、静かに「余生」を送って頂くように祈ることだけです…
バカげていますが、本気で願っています…