お客さんは「失敗したくない」と思っています。
その思いが壁になって、なかなか購入の壁を超えられません。
初めての店の入り口をへなかなか進めないのも、そう。
「入ったら何か買わないと出られないんじゃないか」という心理が敷居を高くしています。
その壁と敷居を低くしてくれるのが「返品」と「お試し」です。
ここでは、「返品」について最近触れた情報をシェアします。
日経MJ記事によると、セブン&アイグループが始めた通販サイト「オムニセブン」の最大の強みは、返品のしやすさにあるとのこと。
最寄りのセブン‐イレブンで受け取れるのはもちろんのこと、受け取った店舗で2万円未満なら即時に現金で返金されるそうです。
利便性を追求するネット通販ですが、店舗を持つ強みをオムニセブンは活かしています。
先日取材した枕を中心とした寝具の通販サイトを運営する、その名も「まくら」という会社では返品制度はもちろんのこと、さらに一歩進めて「枕のレンタルサービス」を行っています。
自分のベッドで、いつもと同じ環境下で試さないと、自分に最適の枕は判断できないという持論から開始した返品制度ですが、そうはいうものの今度は返品自体が購入の壁となります。
そこで同社では、50種類の中から3つ枕を選んで20日間使うことができます。
価格は1000円。
レンタルを経ての購入率は30%。
そして返品率は3%から1%に減少したそうです。
お客さんは気兼ねなく試すことができるし、店は返品率を下げることができます。
お客さんは「失敗したくない」――この二つの事例の成果を、自店で活かすための方法を考えてみてはいかがでしょうか。