気掛かりな事 | いわし猫猫日記

いわし猫猫日記

おうちのわんこ1匹にゃんこ5匹との暮らしや外の猫のことなど、日頃の生活の中で起こる出来事を中心に、感じたこと考えたことなどを綴っていきます

先日の新聞にこんなことが書いてあった


中日春秋

「1964年の10月、日本が東京五輪に沸いているまさにその時、

中国は初の原爆実験に成功する。

当時の佐藤栄作政権内には「米国の核の傘による抑止力だけでは

不十分」との見方が広がった。

首相直轄の内閣調査室は極秘の研究に着手する。テーマは、日本

の核保有の可能性について。

内調(内閣調査室)には、首相のブレーンとなる政治学者から報告書が

出された。

そこには非核政策を取りつつ、核兵器に転用可能な技術は持ち続ける

「潜在的核保有国」を目指せと書いてあった。

「原子力の平和利用に大いに力を注ぐとともに、他方では日本が国産の

ロケットによって日本の人工衛星を打ち上げる計画を優先的に検討する

よう・・・」

核と宇宙技術の平和利用の陰に潜在的核保有力をしのばせろという訳

だ。


日本の原発政策はどのような歴史的文脈と国家戦略の中で進められて

きたのか。

その歩みを検証した本誌の連載が「日米同盟と原発―隠された核の戦

後史」として刊行された


自らの立場が損なわれることを覚悟しつつ、「歴史のために」と証言して 


くれた元官僚らの存在なしでは迫ることが出来なかった真相の一端が

そこにはある。

こういう調査報道も、もう不可能になってしまうかもしれない。

犯罪とされうるからだ。

与党が成立を急ぐ特定秘密保護法案とは、そういうものである。



この中には恐ろしい事が二つ書かれている

一つは、なぜ政府が反対が多い原発をやめないかということだ。

それは潜在的核保有国であることを手放したくないからだとされている。

いつでも原爆を作ることが出来る能力を保持すること

そのために大きな被害が起きていても原発を止めることはできないのだ。

単なる大企業の利益を考えて原発政策を続けているのだと考えていた

のは間違いだった。

そこにはもっと大きな国家としての意思がある。

小泉元首相が原発ゼロにすぐにすべきだと言っても国の方向性は変わ

らない。

原発=原爆を作る能力の保持

この構造が必要だから


もう一つの恐ろしい事

特定秘密保護法案はこうした国家の意思も隠してしまうという事。

何も知らされずに動いていくこと

それは太平洋戦争に向っていったあの時代を思い出させる。

今なぜ特定秘密保護法案が出て来たのか

憲法を変えようとしている動きと合わせてみるとその意図するところが

見えるような気がする。

戦争に行って死ぬのは何も知らされなかった国民なのだ

戦争を起こした人間は誰も死なない。


何も知らされずに戦争に向い、死んでいった多くの命

そんなことを繰り返していいはずがない

何も見ようとしなければ何も見えない

想像力をたくましくしてしっかりと目を見開いてこの国の向う方向を

見つめていなければ

知らないうちに…なんて言う言葉は言いたくない

これは未来の命を守るための戦いになるかもしれない。