本館は 【楽天ブログ】縄文人☆たがめ☆の格安、弾丸? 海外旅行 です
こちらで日々の更新をしています。よろしければ、のぞいてみてください
『ひとりの少女が唐突に殺された』
『ある日、魔法使いの姫君が樽に詰められ島流しにされた』
★そして、ある日、復讐と魔法をめぐる、時間と空間を超えた戦いが始まった
・前のお話は
→ 第1話~第23話 あらすじまとめ
(ハムレット、テンペストのあらすじ・名言もこちらで)
第24話 (最終回) 「それぞれの物語」
御柱の前に立つ羽村。
葉風、左門、夏村は調査船を援護する。
吉野は腕を撃たれて負傷。「銃弾て、こういう痛みなんだって、ちょっと新鮮」「余裕こいてっと、うっかり死ぬぞ」
「ここでは誰の助けもない。ぼくの、ぼくだけの戦いだ」羽村は御柱を攻撃するが、力が足りない。穴があくだけで、すぐ修復され反撃される。次々新たな樹が海面に現れる。
「地獄の蓋が開いたのか、天国の門が開いたのか」左門が調査船に飛び込み御柱から離れるように告げる。全艦退避の指示が出させる。御柱に歯が立たない羽村は諦めかけていた。「ダメだ、やっぱり、はじまりの樹に、神にはむかうだなんて」
「クソっ、何かが足りない、決定的な何かが」と真広。吉野が呟く「愛花ちゃんだったら、こんな時、何て言うかな」愛花だったら......
☆「足りないんです」シャイクスピアばかりでなく他の本もと言う真広に、率直に言ってつまらなかったと本を置く愛花。この作品には光が存在しないからと言う。
「光。人と人の気持ちが重なる場所に生まれる、ささやかな光」
地上では絶園の樹に異常発生。軍に退避の司令が出るが、紛れ込んでいた鎖部の者たちは退避せず、皆を守ろうとする。絶園の樹が光を放ち姿を変える。絶園の剣が現れる。
「その光は幸いも憎悪も罪も喜びも抱き、強烈に輝いて全ての真実を照らし出す」
絶園の剣が羽村の元へ。間に合った。何をどうすべきかわかったと羽村。
「いつわりの楽園、閉じられた楽園、それを絶つのが、すなわち絶園。ここまでだ、そして、これからだ」
羽村が御柱に絶園の剣を投げる。御柱が消え、樹も消え、そのあとには無数の蝶が舞う。
*胡蝶の夢 胡蝶は蝶の美称。荘子の説話「荘子斉物論」より、蝶になって遊ぶ夢を見て目覚め、自分と蝶の区別がわからなくなった(自分が夢の中で蝶になったのか、蝶が夢を見て今の自分なのか疑う)という故事から、夢と現実の区別がつかないこと、人生のはかなさのたとえ。
「この世は夢かうつつかわからない。これまで、おれたちが見ていた世界は都合のいい偽物だって言ってるのかも。これで魔法もなくなるだろうよ。夢は終わりだ」(真広)
「ああ、夢みたいな力に頼らず、現実に立ち向かおうか」(吉野)
【1か月後】
牛丼を食べる左門と山本。犯罪率が上がった。樹が現れる前にあった問題が戻って来ただけだと左門。いきなり、ふたつの樹が消えたが大きな混乱は避けられている。早河は魔法を失った鎖部一族を調査室のメンバーとして引き取った。そして真広を自分の後継者にと考えていた。
鎖部の村へ向かう早河。運転手は鉄馬。葉風はこっそり?出て行こうとして年寄りに見つかる。魔法を失ってただの娘という葉風に「ただの娘どころじゃない、料理もできない一般常識もない困ったじゃじゃ馬娘」
「紅生姜は得意かい?」お世話になったお礼にと夏村、潤一郎とともに部屋の掃除をする羽村に左門が牛丼を渡す。ゆっちゃんからのメール。羽村は思いきってふられた彼女に手紙を送り、返事が来て会うことになっていた。「私も身近なところから春を探してみようかしら」という山本を左門、夏村は無視w その山本は潤一郎を無視www
『ゆっちゃん、きみに教えたいことがあるんだ。一度は何かを失ったように見えた者たちが、集まって、何かを手に入れた話』
真広と吉野。世界を救うために大学受験から始めると真広。学歴はあったほうが都合がいい、壊すのは派手で一瞬だが、作るのは地味で退屈で長いんだよ。前は根拠もなく言い放っていたくせにと笑う吉野。腕のケガも山本の治療でよくなってきていた。ふたりで全部おわったらと言われていた愛花からのメッセージを見る。映像データだった。愛花が死ぬ直前にふたりへの感謝を述べ、自分の死を悲しまないようにと言っていた。
☆メッセージの全文と画像は次の記事です。
不破家の墓参りをする真広と吉野。
愛花にとって人生は誰かに決められたシナリオ通りに演じ、終わらせるもの。だからシェイクスピアの台詞をやたら口にしてた。でもおまえは間違っていたと真広は言う。やっちゃいけないことをやったし、やるべきことをやらなかった。誰かのシナリオをなぞるしかできなかったから、おまえは間違ったんだ。でも、おまえはおれの妹だから、おまえの期待どおり世界を救ってやる。おまえの彼氏は新しい恋人でもできりゃ完全に他人だが、おれはずっと、おまえの兄だからなと。
「愛花、おれは誰かの舞台劇をなぞるような結末はつけぬ。ハムレットでもテンペストでもねえ、何十年先になるかわからねえが、おれの言葉で、おれが決めた結末を描いてやる」
いい区切りだから、もうひとつ片づけておくかと言って真広は吉野を1発なぐる。愛花とあれこれしたこと、それなりに根にもってやると言う真広に、そういうの愛花ちゃん嫌いだぞと吉野は言うが、こういう自分に納得している。好きな相手にどう思われようと変えてやるつもりはないと真広。「だからおまえには、みんな未来を託せるんだろうな」と吉野。
真広は黒鉄病の被害があった地域で(ついw)助けた少年に会いに行くと言う。
「愛花が言ってたろ、いつまでも自分にとらわれるなって。おまえも葉風、どうにかしてやれよ」
風が吹いてきて桜の花びらが舞った。雪みたいだな。あの雪の日のこと、それからのいくつもの出来事が走馬灯のように駆け巡った。
「ぼくたち、ずいぶん遠くへ来たな。遠く」
「バカ言え、ここは、はじまりの場所だ。こっから歩き出すんだよ」
「そうか、そうだよな」
大きな荷物を引きずって歩く葉風がいた。吉野は駆け出す。
『はじまりは終わり、終わりははじまり、では、あらためてはじめましょう。それぞれが作る、それぞれの物語を』
終幕
(たがめのつぶやき)
・彼らの物語をもっと、ずっと見ていたい。そんな気持ちになりました。素敵な最終回でした。何の予備知識もなく、何気に第1話を見て面白いと思いました。復讐劇と思いきやラブコメ調だったり。人が死んだと思ったら、南の島で姫君が魚を食べていたり。ストーリー構成の素晴らしさに引きこまれた感じです。
・私的にも感慨深いものがあります。ブログでシェイクスピアを語ることはないだろうと思っておりました。好きでいっぱい読んだとか言ったら引かれそうだしw 愛花が語るハムレットやテンペストに影響され、補足で書いた名言集やハムレット・テンペストのあらすじは、たくさんの方に読んでいただきました。乱読おんなとしては、この上ない喜びでございます。
・長くおつきあいいただき、ありがとうございました。良い作品に巡り合えたことに感謝します。
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『ある日、魔法使いの姫君が樽に詰められ島流しにされた』
★そして、ある日、復讐と魔法をめぐる、時間と空間を超えた戦いが始まった
・前のお話は
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(ハムレット、テンペストのあらすじ・名言もこちらで)
第24話 (最終回) 「それぞれの物語」
御柱の前に立つ羽村。
葉風、左門、夏村は調査船を援護する。
吉野は腕を撃たれて負傷。「銃弾て、こういう痛みなんだって、ちょっと新鮮」「余裕こいてっと、うっかり死ぬぞ」
「ここでは誰の助けもない。ぼくの、ぼくだけの戦いだ」羽村は御柱を攻撃するが、力が足りない。穴があくだけで、すぐ修復され反撃される。次々新たな樹が海面に現れる。
「地獄の蓋が開いたのか、天国の門が開いたのか」左門が調査船に飛び込み御柱から離れるように告げる。全艦退避の指示が出させる。御柱に歯が立たない羽村は諦めかけていた。「ダメだ、やっぱり、はじまりの樹に、神にはむかうだなんて」
「クソっ、何かが足りない、決定的な何かが」と真広。吉野が呟く「愛花ちゃんだったら、こんな時、何て言うかな」愛花だったら......
☆「足りないんです」シャイクスピアばかりでなく他の本もと言う真広に、率直に言ってつまらなかったと本を置く愛花。この作品には光が存在しないからと言う。
「光。人と人の気持ちが重なる場所に生まれる、ささやかな光」
地上では絶園の樹に異常発生。軍に退避の司令が出るが、紛れ込んでいた鎖部の者たちは退避せず、皆を守ろうとする。絶園の樹が光を放ち姿を変える。絶園の剣が現れる。
「その光は幸いも憎悪も罪も喜びも抱き、強烈に輝いて全ての真実を照らし出す」
絶園の剣が羽村の元へ。間に合った。何をどうすべきかわかったと羽村。
「いつわりの楽園、閉じられた楽園、それを絶つのが、すなわち絶園。ここまでだ、そして、これからだ」
羽村が御柱に絶園の剣を投げる。御柱が消え、樹も消え、そのあとには無数の蝶が舞う。
*胡蝶の夢 胡蝶は蝶の美称。荘子の説話「荘子斉物論」より、蝶になって遊ぶ夢を見て目覚め、自分と蝶の区別がわからなくなった(自分が夢の中で蝶になったのか、蝶が夢を見て今の自分なのか疑う)という故事から、夢と現実の区別がつかないこと、人生のはかなさのたとえ。
「この世は夢かうつつかわからない。これまで、おれたちが見ていた世界は都合のいい偽物だって言ってるのかも。これで魔法もなくなるだろうよ。夢は終わりだ」(真広)
「ああ、夢みたいな力に頼らず、現実に立ち向かおうか」(吉野)
【1か月後】
牛丼を食べる左門と山本。犯罪率が上がった。樹が現れる前にあった問題が戻って来ただけだと左門。いきなり、ふたつの樹が消えたが大きな混乱は避けられている。早河は魔法を失った鎖部一族を調査室のメンバーとして引き取った。そして真広を自分の後継者にと考えていた。
鎖部の村へ向かう早河。運転手は鉄馬。葉風はこっそり?出て行こうとして年寄りに見つかる。魔法を失ってただの娘という葉風に「ただの娘どころじゃない、料理もできない一般常識もない困ったじゃじゃ馬娘」
「紅生姜は得意かい?」お世話になったお礼にと夏村、潤一郎とともに部屋の掃除をする羽村に左門が牛丼を渡す。ゆっちゃんからのメール。羽村は思いきってふられた彼女に手紙を送り、返事が来て会うことになっていた。「私も身近なところから春を探してみようかしら」という山本を左門、夏村は無視w その山本は潤一郎を無視www
『ゆっちゃん、きみに教えたいことがあるんだ。一度は何かを失ったように見えた者たちが、集まって、何かを手に入れた話』
真広と吉野。世界を救うために大学受験から始めると真広。学歴はあったほうが都合がいい、壊すのは派手で一瞬だが、作るのは地味で退屈で長いんだよ。前は根拠もなく言い放っていたくせにと笑う吉野。腕のケガも山本の治療でよくなってきていた。ふたりで全部おわったらと言われていた愛花からのメッセージを見る。映像データだった。愛花が死ぬ直前にふたりへの感謝を述べ、自分の死を悲しまないようにと言っていた。
☆メッセージの全文と画像は次の記事です。
不破家の墓参りをする真広と吉野。
愛花にとって人生は誰かに決められたシナリオ通りに演じ、終わらせるもの。だからシェイクスピアの台詞をやたら口にしてた。でもおまえは間違っていたと真広は言う。やっちゃいけないことをやったし、やるべきことをやらなかった。誰かのシナリオをなぞるしかできなかったから、おまえは間違ったんだ。でも、おまえはおれの妹だから、おまえの期待どおり世界を救ってやる。おまえの彼氏は新しい恋人でもできりゃ完全に他人だが、おれはずっと、おまえの兄だからなと。
「愛花、おれは誰かの舞台劇をなぞるような結末はつけぬ。ハムレットでもテンペストでもねえ、何十年先になるかわからねえが、おれの言葉で、おれが決めた結末を描いてやる」
いい区切りだから、もうひとつ片づけておくかと言って真広は吉野を1発なぐる。愛花とあれこれしたこと、それなりに根にもってやると言う真広に、そういうの愛花ちゃん嫌いだぞと吉野は言うが、こういう自分に納得している。好きな相手にどう思われようと変えてやるつもりはないと真広。「だからおまえには、みんな未来を託せるんだろうな」と吉野。
真広は黒鉄病の被害があった地域で(ついw)助けた少年に会いに行くと言う。
「愛花が言ってたろ、いつまでも自分にとらわれるなって。おまえも葉風、どうにかしてやれよ」
風が吹いてきて桜の花びらが舞った。雪みたいだな。あの雪の日のこと、それからのいくつもの出来事が走馬灯のように駆け巡った。
「ぼくたち、ずいぶん遠くへ来たな。遠く」
「バカ言え、ここは、はじまりの場所だ。こっから歩き出すんだよ」
「そうか、そうだよな」
大きな荷物を引きずって歩く葉風がいた。吉野は駆け出す。
『はじまりは終わり、終わりははじまり、では、あらためてはじめましょう。それぞれが作る、それぞれの物語を』
終幕
(たがめのつぶやき)
・彼らの物語をもっと、ずっと見ていたい。そんな気持ちになりました。素敵な最終回でした。何の予備知識もなく、何気に第1話を見て面白いと思いました。復讐劇と思いきやラブコメ調だったり。人が死んだと思ったら、南の島で姫君が魚を食べていたり。ストーリー構成の素晴らしさに引きこまれた感じです。
・私的にも感慨深いものがあります。ブログでシェイクスピアを語ることはないだろうと思っておりました。好きでいっぱい読んだとか言ったら引かれそうだしw 愛花が語るハムレットやテンペストに影響され、補足で書いた名言集やハムレット・テンペストのあらすじは、たくさんの方に読んでいただきました。乱読おんなとしては、この上ない喜びでございます。
・長くおつきあいいただき、ありがとうございました。良い作品に巡り合えたことに感謝します。