縄文人☆たがめ☆の格安、弾丸? 海外旅行 2

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1966年初夏、横須賀から九州の高校へ転入した薫。「JAZZ」「友だち」との出会い。薫の高校生活が意外な方向へ変わり始める…!?

第7話 「ナウズ・ザ・タイム


           


   坂道のアポロン#7ナウズ・ザ・タイム
坂道のアポロン#7ナウズ・ザ・タイム posted by (C)たがめ48

『俺にはもう君なんか必要じゃない』 千太郎に言ってしまった薫。

足が重い。この坂道を初めてのぼった時と同じくらいに

千太郎はロックバンド、オリンポスに参加することになり練習。薫は千太郎の話を聞こうともせず、ふたりの距離は、開いていくばかり。

   坂道のアポロン7-1

☆1967年7月17日、ジョン・コルトレーン死去。知らなかった千太郎は、「ロックをやっている人間には伝わらなくても当然か」と律子の父に言われる。ムカエレコードに百合香が来ていた。クリスマスの時に淳一が演奏した、チェット・ベーカーのアルバムを見ている。

「気になるなら、聴いてみますか」と地下スタジオへ。

「千太郎君、わたし...」

スタジオに入ったとたん、百合香はそう言い、ふたりはいい雰囲気に。と、誰もいないと思っていた部屋に淳一が。

「あ、すまん、ジャマしたな、千坊。気にせんで続けてくれ」

   坂道のアポロン7-3

泣きながら帰って行く百合香。神経が参っていてと律子の父が言う淳一の変貌ぶり。聴こうと思っていたレコードを、

「忘れもんじゃ。おまえの女の....」

千太郎は淳一を殴ってしまう。


薫は律子と共に文化祭の実行委員に選ばれる。出場の届け出に来る千太郎。淳一のこと、

殴ったって、本当なのか。ひとりで抱え込んで苦しんでいるのか

薫は聞けなかった。申込書の誤字なんか指摘するくだらない会話だけで。

心のどこかに小さな痛みと後悔を残したまま、実行委員としての仕事は文化祭が近づくにつれて忙しさを増し、いつのまにかあいつとの距離は、あのくだらない会話が貴重なものに思えるほど、完全に遠いものになっていた

   坂道のアポロン7-6

そして、文化祭当日。

観客の歓声を集めるオリンポスを目にして、薫は苦々しい想いを押さえきれない。しかし、そのステージで思わぬトラブルが発生。エレキの音が突然鳴らなくなった。故障? 実行委員の薫が電源の復旧作業に呼ばれる。

演奏ができなくなったオリンポスに上級生から避難が浴びせられる。

「電気がなければ、何もできないくせに、エレキを自慢したいだけ、ブルジョア集団のイヤミ、さっさと引っ込め」千太郎が答える。

「俺とこいつ(松岡)は貧乏人、こいつは、チャラチャラしてるばってん、ちゃんと目指すところがあってやりおる」そして、このバンドを続けてみないかと言う丸尾に、

「いや、バンドは今日限りでやめる、おいはやっぱりジャズのほうが好いちょる。それに、大事な相棒ば待たせておるけんなあ」

なかなか直らないないと観客が帰り始める。

「行かないで、待って、お願い~」と松岡。薫がステージに歩み寄る。

あせるな、少しの間、俺がつなぐ。君は復旧した時の準備を

   坂道のアポロン7-8

暗い中、ピアノの前に。薫は弾き始める。「いつか王子様が

取り戻せるかな

千太郎も一緒にドラムを。そう、あの時の曲、でも全然違う、律子は思う、

まるで、王子様が、ふたりで仲良くケンカしながら帰ってきたみたい

続いて「モーニン」 校内の生徒がみんなステージに集まってくる。

演奏終了。一瞬の沈黙、そして割れるような拍手の中、千太郎は薫の手を取って走り出す。

   坂道のアポロン7-12

からだが軽い。まるで生まれかわったみたいに。このまま飛んでいっちゃいそうだ


(たがめのつぶやき) よかった。また友だちに、大切なジャズ仲間に戻った。ベタなストーリーて思っている人いるかも。でもその「ありがちさ」も魅力。それ以上に音楽が素晴らしい。薫と千太郎の演奏部分、何度も聴いちゃった。音楽を聴くだけでも、心にしみる作品だと思う。バンドやっていた人間にはたまらないな。私はジャズじゃないけど、ピアノを弾きながら、ギターやボーカルと目で合図する瞬間、あの一瞬がたまらなく好きだった。わかり合えてる気がした。恋人と目くばせするのとは全然ちがった感覚なんだよね。懐かしさでいっぱいになった。次回も楽しみです。

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1966年初夏、横須賀から九州の高校へ転入した薫。「JAZZ」「友だち」との出会い。薫の高校生活が意外な方向へ変わり始める…!?

第6話 「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ


曲が無効で聴けない時は、動画上部のタイトルをクリックで YouTubeでどうぞ


   

   坂道のアポロン#06

新学期、2年になってクラス替えがあり、薫と律子は同じ2組、千太郎は10組で離れることになる。

「慣れとらんとよ。友だちと離れるクラス替えって千太郎はじめてやけん」

百合香が描いている絵。千太郎がモデル。芸術には疎いからと感想を述べるのを避ける薫に、

「あなたが芸術に疎いなんておかしいわ。だって絵画とジャズはわりと近いところにあるんじゃないかしら」

絵画はキャンバスという空間に、ジャズは演奏という時間に、その場その時に生きている自分を刻み込んでいく

と、淳一の話を口にし、すごく興味深い人だから、もっといろんなこと話してみたいと語る。

   坂道のアポロン6-3

「泣きよっとですか」と千太郎がたずねる。

それは失恋の涙さ。ギリシャ神話でアポロンという神様がラフネという家臣の娘に恋をしたんだ。夢中になって追いかけても彼女は逃げ惑うばかり。ついには月桂樹の木に姿を変えてまでアポロンの恋を拒んだ。あーなんという、こっぴどい失恋、悲しみのあまり月桂樹の冠までこしらえちゃった

と登場したのは、松岡星児。美術部で千太郎と同じクラス。ロックバンドのドラムに千太郎を誘おうとしている。

   坂道のアポロン6-5

珍しく宿題を忘れて居残りの律子のところに薫。吹奏楽部の練習する音が聴こえてくる。

「うち、この曲すき」

「サウンド・オブ・ミュージックの曲だ。りっちゃん、あの映画すきそうだね」

「ううん、映画は見とらんとよ。気がついたらもう終わっとって。よか映画やろね。なんで見逃したっちゃろ。いつまでも観られるて思っとったとやろか。バカやね、うち」

マイ・フェイバリット・シングス

   


モデルのお礼にと百合香に誘われたデート、薫は行かない方がいいと言ったが、千太郎は出かける。緊張していたが、淳一の話になったら会話が弾む。

「話は盛り上がったばってん、なんや、この胸に残るむなしさは」

   坂道のアポロン6-6

千太郎がビートルズのレコードを持っている。松岡に渡されたらしい。薫は、

『あいつ聴くのかな、レコード。どうしてこんなに不安なんだろう』

将来スターになるのが夢だという松岡。千太郎にこう話す。

「貧乏だし、兄弟の中でもみそっかすなんて言われてきたけど、歌だけは得意だからさ、こんな僕でも家のみんなを支える存在になれるって証明したいんだ。このバンドは僕にとって、そのための第一歩なんだ。だから川渕君、必要なんだ、君の力が」

千太郎の弟や妹たちを連れて薫、律子も潮干狩りに。そこにも松岡は現れた。小さい子たちの面倒をよく見る松岡。千太郎にたずねる。

「ビートルズのレコード聴いてみてくれた?」

「ああ、聴いてみた。ばってん、悪うなかった」

文化祭でやるバンドを手伝うと告げる。そして薫に、

「ぼん、心配するな。文化祭までの間、ちょっと離れるだけたい」


そうだ、ちょっと離れるだけ...みんなそう言って自分から離れて行った...

「冗談じゃない。みそこなったよ。裏切り者」

薫は採った貝を海に撒き散らす。話を聞けと千太郎が言うが、

「話なんか聞きたくない。俺にはもう君なんか必要じゃない」

律子が止めるのも聞かず、ひとりバスに乗って帰ってしまう。

   坂道のアポロン6-10

わかってる。子供じみた怒り方だってことくらい。でも、あいつが離れていくのがどうしようもなく怖くて思わず自分から捨ててしまった

俺はもともと人とうまくかかわれない人間だってこと、この土地に来てからずっと忘れてた。これでいいんだ。今までだって、ずっとひとりで生きてきたんだ。何も問題ない
        

☆(たがめのつぶやき) ビートルズ好きの松岡の出現で千太郎がロックを? 丸尾がベンチャーズを弾いたのはビックリでした。薫との関係はどうなって行くのでしょう。佐世保に来て今までと違った学生生活を送れていた薫。また心を閉ざしてしまわないといいのですが。他にも気になることがいろいろ。淳一は東京で学生運動をしているのでしょうか。彼に夢中の百合香のことも気がかりです。時代背景とともに彼らの青春、目が離せません。

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1966年初夏、横須賀から九州の高校へ転入した薫。「JAZZ」「友だち」との出会い。薫の高校生活が意外な方向へ変わり始める…!?


第5話 「バードランドの子守唄

   ▼タイトル曲はこちら
   


   坂道のアポロン#05


薫と律子の関係はキスの一件でますます悪化、練習も身が入らない薫は千太郎の妹サチコと糸電話で遊んでいた。男の子のことを相談するサチコに、

俺も最近、大好きな女の子を泣かしちゃったんだ。謝りたいんだけど、謝っても許してもらえないと思うんだ

   坂道のアポロン5-4

糸電話を律子が取り話し出す。

「薫さん、うち、薫さんに言わんばことがあると。あのね、うち実は好きな人がおってね。今、そん人のことで精いっぱいで。薫さんの気持ちはうれしかとよ...」

「わかった」

   坂道のアポロン5-6

スタジオでは、淳一の家のお店「しらゆり」でシュークリームを買って訪れた百合香といい雰囲気。

「偶然、前から通っていたお店だったのよ。あなたのお家だなんて」

「偶然、重なったんだよな。名前まで」

シュークリームを持ってきた千太郎に律子は、

「千太郎、どがんしよう。うち、薫さんにひどいこと言うてしもうた。薫さん、もうここに来てくれんかもしれん」

   坂道のアポロン5-10

せっかくお父さんが帰ってきたのに、こんなに目の前が真っ暗じゃ、何も話せやしない

結局、薫はジャズの練習にも顔を出さないまま年を越してしまう。帰ってきた父が薫に一通の手紙を差し出した。それは家政婦をやってくれていた、シズさんからのもので、母の居場所が書いてあった。

「お前はまだ小さかったから、母さんのこと、あまり覚えてないかもしれんが、もし会いたいと思うなら、今度の休みにでも行ってみたらどうだ。突然のことでとまどうかもしれないが、行く行かないは、お前の自由だ」

千太郎は薫に言う、

「居所のわかる時に行っとかんば、見失ったら死ぬほど後悔するばい」

薫は母に会いに行くことにする。

   坂道のアポロン5-13

考えてみたら、ひとり旅なんて、これが初めてだ。こういうのを傷心旅行というのだろうか

   坂道のアポロン5-14

と、思いきや、なぜか勝手に千太郎がついてきて、ふたりで母の住む東京に向かう。

   坂道のアポロン5-17

俺が想像していた母さんと全然違う

ピアノを弾いているという薫に母は、

「薫、お父さんのピアノ好きだったもんね。お父さんがピアノを弾いて、私が歌って、そうすると薫、どんなに泣いていても泣きやんじゃうの。ホントに幸せだった思い出よ」

   坂道のアポロン5-22

母がごちそうしてくれたカツカレー、いつもより辛いからと涙を見せた母は、薫が失恋したと聞くと笑いだした。

「私の中で、まんまだの、バブバブだのいってた子が失恋だなんて」

薫もおかしくなって笑った。ふたりで笑った。

笑えば笑うほど、たまっていた何かが蒸発していく。あたまの中が空っぽになっていく

   坂道のアポロン5-23

別れの時、薫は母に手渡した。

「母さん、これ、ジャズのレコードだよ。"バードランドの子守唄"って曲。聴いて歌ってみてよ。俺、きっとまた会いに来るから、それまでに練習しといてほしいんだ。ぜったい来るから」

「薫、ありがとう。会いに来てくれて。きっと、もう二度と会えないんじゃないかって、そう思ってたから」

   坂道のアポロン5-24

母さんはどうして俺をおいて出ていったの? そんな聞けなかった言葉は、この風景と一緒に、どこかへ流れて飛んでいってしまった

   坂道のアポロン5-25

母さんの口が、「ごめんね」と動いていた。俺は首を横に振ったけど、母さんにはちゃんと見えたかな

☆(たがめのつぶやき) 写真でしか知らなかった母との再会。薫はひとつ大人になったでしょうか。スタジオにはまた笑顔がありました。また楽しいジャズ仲間の復活ですね。ところで、長く不在の様子の淳一、こちらの恋の行方もちょっと気になるところです。

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