★ポリオについて
急性灰白髄炎(きゅうせいかいはくずいえん)、俗に「小児麻痺」。
ポリオウィルスによって起こる感染症です。
麻痺がおこると、主に足の筋力低下や筋肉萎縮が後遺症として一生残ります。
日本では1981年から30年以上、現在も野生のポリオウィルスによるポリオの患者の報告はありません。
★ポリオワクチンについて
ポリオワクチンには、経口生ワクチンと不活化ワクチンの二種類があります。
~経口生ワクチン~
生ワクチンに含まれるウィルスは生きていて、ワクチンを飲んだ人の腸の中で増えて効果を発揮します。
ウィルスの病原性(毒性)を十分に弱めて作られていますが、腸の中で増える間に病原性を強めることがあります。
【利点】効果が早い。流行を抑えることが出来る。注射をしなくて良い。
【欠点】1年に4人程度、ワクチンを飲んだ人や周りの人がポリをを発症している。
発症してしまったら、治療法はない。
~不活化ワクチン~
不活化ワクチンに含まれるウィルス成分は、製造過程で病原性(毒性)を完全になくしています。
【利点】生ワクチンのようなワクチンによるポリオ発症が起こらない。
【欠点】注射による複数回の接種が必要
※日本で承認されているワクチンは現時点では経口生ワクチンしかありません。
先進国でいまだに経口生ワクチンを使用しているのは日本だけです。
★不活化ポリオワクチン接種の副反応について
副反応の発症は三種混合ワクチンと同程度です。
【軽い副反応】接種部位が赤くなる、腫れる。発熱があるなど。
これらの症状は通常数日で自然に軽快します。
【極めてまれな重い副反応】非常にまれに、ショック、アナフィラキシー反応を起こす可能性があります。
★予防接種にようる健康被害救済について
ワクチン接種によって引き起こされた副反応により、重い健康被害が生じた場合には、輸入商社の「輸入ワクチン副作用被害救済制度」による保証を受けることが出来ます。
(こちらは私が通っている小児科でのことです)
国で定められている予防接種法や独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく給付を受けることはできません。
調べたことをすべて書くと、とてつもなく長くなってしまうので、簡潔に書きだしてみました。
何かの参考になればいいと思います。
知ったうえで、生ワクチンを打つことはいいと思います。
何でもそうですが、リスクを知った上で選ぶことは人生ではありだと思います。
何も知らなくて、ただ役所からの案内で打つ方がもしもここを読んでくださっていたら、何かの参考になればいいなと思いました。
私もはじめは何も知りませんでした。
ただ、言われるがままに打つつもりでいました。
考えた末、生ワクチンを打つ選択もあると思います。
効果は絶大でしょうから。
でも、こうしてリスクを知ってるだけで何かの参考になればと思います。
最後に最新報告例を・・・
今年5月に東京都で5ヶ月の男の子が、生ポリオワクチンを接種し、ポリオを発症したという報告がすでに1例ありました。