ShareResearchは日立製作所が提供する特許データベースです。

元々は日立製作所内部で使われていたSG-PATというデータベースがあり、それを改良して外販したものになります。

現在は、日米欧の特許のほか、日本の意匠、中国やインドの特許情報も収録されています。

大企業向けのShareResearchのほかに、ASP型のSR-PARTNERが日立情報システムズから提供されています。また、コーポレートサーバーを日立が用意するタイプもあるようです。

その他に、ブランドが日立ではなく、ユーザー企業となるOEM版も用意されています。


http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/app/tokkyo/sr/

https://www.shareresearch-hj.jp/index.html



ShareResearchのメリット

1.検索機能が優れている。フリーキーワードがない以外は、PATOLIS-Ⅳに匹敵する検索機能を備える。デフォルトで下位分類も検索される。

2.後方全文を概念検索の対象としているため、要約や請求項のみを対象とするDBに比べると、上位に近い公報がヒットしやすい。

3.外国特許の収録国が多い。(US/EP/PCT/GB/FR/DE/NL/CN/KE/TW/IN/RU/BR)

4.公報データは、データセンターで管理して運用負担を軽減し、独自情報は、コーポレートサーバーでセキュアに管理するため、情報管理性が両立。

5.パテントマップや機械翻訳とのオプション機能が豊富。

6.SR-PARTNERであれば、月額1万円から利用できる。

7.生死情報フィルタリング機能あり。


ShareResearchのデメリット

1.基本的に企業がサーバーを用意することになるため、小企業や特許事務所では利用しにくい。SR-PARTNERの場合は、機能や収録国が制限される。
2.集合演算は強力だが、あまり使いやすいとは言えないユーザインタフェース。

3.公報ダウンロードは、必ずしも早くない。図面イメージも、ややもっさり。

4.トムソンなど海外のDBに比べると、外国特許のサービスはおまけ的な面がある。


ShareResearchは、日立内部で使われていたものの改良版のため、比較的欠点の少ないDBと思います。

概念検索の比較については、日立出身の技術士である六車先生の論文をご参照ください。

http://ipbase.cool.ne.jp/patentcity/japio20th.pdf

http://ipbase.cool.ne.jp/patentcity/mugkiji.html