知的財産と調査

知的財産、特許調査やニュースに関する雑感です。

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ちょうど、読売新聞に「TPP承認 自由貿易体制の旗を降ろすな」という記事が載っていましたが、特許庁がTPP関連の改正法案に対応する施行規則改正案と政令改正案の意見募集を始めました。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20161209-OYT1T50153.html

 逆風にさらされる自由貿易協定を守ることが、日本の責務である。

 

 

 

 環太平洋経済連携協定(TPP)が国会で承認され、批准に必要な衆参両院での手続きが完了した。参加12か国中、ニュージーランドに続く早期承認を果たした。

 トランプ次期米大統領はTPP離脱を表明している。米国の批准がなければ協定は発効しない。

 安倍首相は「たとえ発効が不透明になったとしても、フェアで公正な経済圏をつくる意義を世界に発信する」と述べた。悲観論が強まる中で、協定の必要性を粘り強く訴えるのは妥当な判断だ。

 TPPは、世界の経済規模の4割をカバーする巨大経済圏を生み出す。しかも過去に例を見ない高水準の貿易・投資ルールが柱である。米国以外の参加国まで、その成果を投げ出してしまうのは得策ではあるまい。

 

 

 

 

http://www.jpo.go.jp/iken/161209_shourei.htm

平成28年12月9日 特許庁

環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の施行に伴い、特許法施行規則(昭和35年通商産業省令第10号)等の関係省令について所要の改正を行うこととしております。

つきましては、広く皆様からの御意見を頂きたく、下記の要領で御意見の募集を行います。

 

1. 意見募集の対象

特許法施行規則等の一部を改正する省令案

2. 意見募集期間

  • 平成28年12月9日(金)から平成29年1月7日(土)
    電子メールは、平成29年1月7日(土)18:00まで受け付けております。
    郵送の場合は、平成29年1月7日(土)【必着】で郵送してください。

http://www.jpo.go.jp/iken/161209_seirei.htm

平成28年12月9日 特許庁

環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の施行に伴い、特許法施行令(昭和35年政令第16号)及び特許法等関係手数料令(昭和35年政令第20号)について所要の改正を行うこととしております。

つきましては、広く皆様からの御意見を頂きたく、下記の要領で御意見の募集を行います。

 

1. 意見募集の対象

特許法施行令及び特許法等関係手数料令の一部を改正する政令案

2. 意見募集期間

平成28年12月9日(金)~平成29年1月7日(土)
電子メールは、平成29年1月7日(土)18:00まで受け付けております。
郵送の場合は、平成29年1月7日(土)【必着】で郵送してください。

 

 

かいつまんで説明すると、これらは、特許審査等により特許発明の権利化までに一定期間以上を要した結果、権利者が権利を行使できる期間が短くなった場合に、延長登録認める改正法に対応した政省令です。

 

この制度は医薬品等の延長登録制度に似ていますが、現在の延長登録のように特許権の効力が処分のあった物の実施にのみ及ぶのではなく、権利全体が延長されます。

料金も現在の延長登録よりは廉価になるようです。

 

ただし、TPP関連法案の施行は、TPPが我が国で効力を有する日ですから、この政省令の改正は永遠に日の目を見ない可能性もあります。

http://www.cas.go.jp/jp/houan/160308/siryou1.pdf

 

特許庁の審査の遅れにより、権利期間を補償する制度はアメリカにもあり、TPPにも関係なく、改正されることが望ましいと考えられます。しかし、特許権者がいちいち延長登録をしなければならないというのは、使い勝手が良くないと言わざるを得ません。特許庁の遅れが原因ならば、自動的に無償で延長するのが筋ではと思います。

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昨日発売のハーバードビジネスレビュー 2017年1月号では、未来を予測する技術が特集されています。

 

ちょうど、知財アナリスト講座で、特許情報を解析して、将来予測をするという講義がありましたが、この特集はより広い概念と思います。

 

こういった記事を書いている第一線の著者たちは、既にAI、AI、IoT、IoT、ビッグデーターなどと騒がなくなっています。

 

新しいIT技術により、仕事や暮らしが今よりも便利になるでしょうが、これらの技術は世の中のごく一部にすぎません。

AIで人間の仕事がなくなるなどという話は、将来予想ではなく妄想でしょう。

 

│特集│未来を予測する技術

(インタビュー)「攻め」の姿勢で未来を模索する
10年先を考えて、やるべきことをやる
・大西 洋 三越伊勢丹ホールディングス 代表取締役社長執行役員

不確実な時代における競争優位の源泉
超予測力:未来が見える組織
・ポール J. H. シューメーカー 元 ペンシルバニア大学 ウォートンスクール リサーチディレクター
・フィリップ E.テトロック ペンシルバニア大学 教授

弱いシグナルから非線形変化をつかむ
「計画的な日和見主義」のすすめ
・ビジャイ・ゴビンダラジャン ダートマス大学 タックスクール・オブ・ビジネス 教授

部分から全体を読む技術
統計学はどこまで未来を予測できるか
・神永正博 東北学院大学 教授

投下資本を節約し判断期間を最大限延期できる
戦略オプションの3つの活用法
・ジョージ・ストーク,Jr.ボストン コンサルティング グループ シニアアドバイザー兼フェロー
・アシシュ・アイヤー ボストン コンサルティング グループ シニアパートナー

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今日は10時半から19時まで、知的財産アナリスト講座(特許)第4日目を受講していました。

会場は竹橋にある、知的財産教育協会と統合された一般財団法人知的財産研究所。

近くには学士会館も。東京大学発祥の地だそうです。知りませんでした。

 

午後は、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーの小林先生講義と、M&Aに関するグループワークがありました。

 

10万円以上の受講料を取るだけあって、全体として良い内容だったと思います。

グループワークが2回あり、受講者の方から様々な気づきを得ることができました。今後の人脈にも繋がるでしょう。

 

今年の夏に、弁理士会の知財キャラバン履修支援員となるための研修を受けましたが、何を目指しているのか不明で、とても役立ちそうにありませんでした。

 

弁理士が知財専門家としての立場を忘れて、事業承継、資金調達、事業戦略など経営コンサルをすると言っても、相手にされないでしょう。

 

弁理士としての視点という意味では、知財分析のようなマクロ分析も必要かもしれませんが、特許の権利範囲(技術的範囲)や商標・意匠の類否判断など、ミクロな判断がより重要であると、改めて感じました。

加えて、通常実施権の当然対抗制度や、サブライセンスの法的性質などを理解されている方も多くないという印象でした。

 

特許公報を正しく読めて、権利範囲を理解でき、契約に関する知識があるというだけでも、かなりのアドバンテージになるのではないでしょうか。

特許業界は狭い業界ゆえ、実際にはそれほど人材が豊富ではありません。

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元裁判官による、紛争解決の書籍です。

 

知財とは直接関係ありませんが、民事訴訟に関する「実践的ケース」の解説に沿って,紛争解決力の向上に資する「糧」を提供するとのことです。

 

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641125926


弁護士の紛争解決力 -- 元裁判官による実践的ケースで学ぶ

元裁判官による,民事訴訟の道しるべ.

髙世 三郎 (前東京高等裁判所判事)/著

 

2017年01月下旬予定
A5判並製カバー付 , 220ページ
予定価 2,376円(本体 2,200円)
ISBN 978-4-641-12592-6

 

法学・法律問題一般
民法一般
民事訴訟法.

法律実務家に必須の能力(=紛争解決力)を,元裁判官の視点から解説する1冊。民事訴訟に関する「実践的ケース」の解説に沿って,紛争解決力の向上に資する「糧」を提供する。長年の経験から作られたケースや,仕事の方法に関する解説は必見です。

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今日も知財アナリスト講座受講ですが、そのメルマガができたそうです。

 

最新号では、経営者・人事担当者が評価する知財アナリストが特集されています。

 

http://ip-edu.org/ipa_ml

 

知的財産アナリスト メールマガジン「IPA通信」のご案内

知的財産教育協会では、当協会が主催する「知的財産アナリスト認定講座」、および、本講座で資格認定を行っている専門人材「知的財産アナリスト」について、メールマガジンによる情報発信を行っています(不定期)。
認定講座やその関連イベントの開催予定、「知的財産アナリスト」の活動紹介、求人等についてお知らせいたします。
ご興味をお持ちの方は、ぜひご登録ください。
※「IPA」とは「知的財産アナリスト」の英語表記「Intellectual Property Analyst」の略です。

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アップル対サムスンの米国訴訟ですが、米最高裁がサムスン主張認めて、損害賠償額の再審理をするため、高裁(CAFC)へ差戻しの判決をしたとのことです。

 

ニュースがほぼ出そろって、状況も理解できてきました。

アップルの意匠特許に似ていることのみで、消費者がギャラクシーSを選択する訳ではなく、損害賠償額は減額されるべきという判決です。

 

我が国でも、特許や意匠の訴訟で、特許等の寄与率を考慮して、損害額を下げる場合が多々あります。

 

知財戦略本部や産業構造審議会では、寄与率による減額を否定する委員もいたようですが、ある特許・意匠が製品の価値の大半を占めているケースは、(医薬品など)むしろまれなケースと考えられます。

 

そうすると、日本の知財訴訟のプラクティスは、米国よりも先を行っていたと解釈することもできそうです。

 

我が国の知財訴訟でも、10億円を超える損害額を認定する場合もあります。

陪審員等により、100億円単位の判決ででる米国訴訟のほうが、損害額が高すぎ、スタンダードからむしろ外れていたと言えそうです。

 

http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2016/12/07/0200000000AJP20161207001100882.HTML

【ワシントン聯合ニュース】韓国・サムスン電子製スマートフォン(スマホ)のデザイン特許侵害をめぐる米アップルとの訴訟の上告審判決が6日(米東部時間)、米連邦最高裁判所であった。最高裁は、アップルのデザイン特許を侵害したことに対する賠償額が適正ではないとのサムスン電子の主張を認め、審理を差し戻した。賠償額が減額される公算が大きくなった。

 

デザイン特許を侵害した場合、そのデザインを用いた「製造品」全体の利益分を賠償するよう定めた米特許法に基づくものだが、サムスン電子は「消費者が当該デザイン特許3件だけを理由にギャラクシーSを選択したということになるため、受け入れがたい」とした。スマホには他にも多数の特許技術が用いられており、デザイン特許3件を侵害したという理由で製品の利益全額分を賠償するのは妥当ではないとの主張だ。

 

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1612/07/news074_2.html

米最高裁判所は12月6日(米国時間)、Appleが開発・販売しているiPhoneのデザインをめぐる注目の特許訴訟で、スマートフォンメーカーのSamsungが携帯電話11モデルで得た利益全てをAppleに支払う義務はないとする判決を全員一致で下した。

クパティーノに本社を置くAppleは韓国SansungがiPhoneの特許取得済み意匠デザインの一部を侵害したとして3億9900万ドルの賠償金を得ていたが、今回の判決で下級審に差し戻され、Samsungが支払うべき金額を決定することになる。

 

巨大IT企業同士の特許紛争は他の業界大手からも注視されている。Google、Facebook、eBayはSamsung側に立ち、iPhoneの特徴を一部だけコピーしたにしては行き過ぎた高額だと主張している。

 

一方、スポーツウェアメーカーのAdidas、宝飾品のTiffanyは、Samsungが得た利益全てをAppleが取り戻すことにより、「デザイン盗用」を阻止し、クリエイティブなデザインに投資している企業を保護することになると述べている。

 

ワシントン特別区在住の特許専門弁護士であるジャネル・ワアック氏は「この判決によりテクノロジー企業にとっての脅威の1つが取り除かれる」と語る。「特定技術を含んだ製品が、そこに特許侵害があったからといって自動的にその製品全ての利益を持っていかれる、毒針のようなことはなくなる」

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平成26年の法改正で、正当な理由がある場合には、出願審査の請求の回復申請が認められるようになりました。

 

その状況を、特許庁が適宜、公表しています。

http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_tokkyo/shutsugan/kaifuku_shinsei.htm

 

このNo.1~16までで、回復が認められたのはNo.7の1件のみです。No.16はまだ却下理由通知書が発送されていませんが、他の14件は却下理由通知書又は手続きが却下されています。

 

No.7については代理人弁理士が、登録料納付手続を受任し、権利者から登録料等を受領したにもかかわらず、特許庁に納付せず権利を消滅させたため、その弁理士は経済産業大臣による業務の一部停止処分を受けていました。

そのような者に委任してしまい、代理人が出願審査請求期限を徒過した場合には、正当なり理由があるとして、出願審査の請求の回復申請が認められるようです。

 

それ以外の事案では、正当な理由がないとして、却下理由が通知されています。

却下理由通知書を読むと、非常に厳しく感じられるので、もう少し正当な理由を柔軟に解釈しても良いようにも思えます。

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来年のジュリスト1月号では自動運転と民事責任が特集されます。

 

知財とは直接関係ありませんが、自動車メーカー、IT企業とも、自動運転に関する技術開発を進めており、特許もかなり出願されているようです。

 

ただし、「自動運転」といっても、実際には運転アシストレベルの話です。

 

運転免許証の取得難易度は、日米で大きく違いますが、道路事情が全く異なるためです。

アメリカの広い道路はともかく、都心の一方通行や首都高速を自動で走行できる日は、当面来そうにない感じです。

 

http://www.yuhikaku.co.jp/jurist/next

法律実務のパートナー

ジュリスト 2017年1月号(No.1501)

2016年12月25日 発売

予定価 1,440円(本体 1,333円)

 

特集

自動運転と民事責任

特集にあたって/藤田友敬

自動運転技術の現況/東京海上研究所

自動運転と運転者・運行供用者の責任/藤田友敬

自動運転と製造者・販売者の責任/窪田充見

自動車のソフトウェア化と民事責任/小塚荘一郎

自動運転と民事責任をめぐる外国法の状況:ドイツ法/金岡京子

自動運転と民事責任をめぐる外国法の状況:アメリカ法/後藤 元

新連載 裁判官に聴く

訴訟実務のバイタルポイント/門口正人・永谷典雄・谷口園恵

 

連載

国際ビジネス紛争処理の法実務⑩/Peter Godwin/Kevin Kim

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独立行政法人経済産業研究所の論文ダイジェストです。

 

特許の権利範囲の広さを。請求項の長さにより評価し、審査の結果、権利範囲が狭くなったもの、変わらないもの、広くなったものを分析しています。

 

請求項の長さだけでは、権利範囲を正確に計ることはできませんが、簡略したモデルにより多くの公報を分析できる点は評価できます。

 

特許権者が明細書中で開示した先行技術の質が高い場合には、権利範囲が縮減された出願の割合および縮減の程度はともに減少するとのことです。

 

これは、先行技術の質の問題というよりは、あらかじめ先行技術調査をしておけば、補正の必要性が少なくなるという意味でしょう。モデルとしては、それほど実務とずれていないことになります。

 

http://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/16e092.html

1.問題意識

特許権の権利範囲の広さが、出願された発明の技術水準に対する貢献に見合ったものになっているということは、特許制度がイノベーションを促進するための最も重要な要件の1つである。特許権者はできる限り広い権利範囲を設定しようとするため、特許権の権利範囲を適正な範囲に縮減することは特許審査の重要な役割である。本研究は、このような特許審査の役割に関する初の本格的な実証研究である。

2.分析手法

本研究は、権利範囲の計測手法として、次のことを特徴としている。第1に、特許権の権利範囲は各請求項の記述により特定されているところ、通常、第一請求項が最も広い概念範囲を有していること、および、請求項の記述の長さは権利範囲を限定する要素の数と正の相関があるから権利範囲の広さと負の相関があることに着目し、特許権の権利範囲の広さを請求項1の文字数の逆数で計測した。第2に、特許公報の第一請求項と公開公報の第一請求項を比較することにより、特許になった出願の審査の結果を1)権利範囲が狭くなったもの(記述が長くなったもの)、2)当初の権利範囲で特許が設定登録されたもの(記述の長さが変化しなかったもの)および3)「権利範囲が広くなったもの」(記述が短くなったもの)に分類した。なお「権利範囲が広くなったもの」は、請求項の記載における選択肢の削除などにより記述が短くなり、権利範囲が実際は狭くなったものも含まれる。第3に、特許権者(出願人)は、特許明細書で当該発明の先行技術を開示するところ、その開示の質の計測手法として、審査官が当該出願の審査において引用した全先行技術のうち特許権者が特許明細書で予め開示した先行技術の割合を用いた。第4に、発明を物の発明と方法の発明に自動仕分けし、大部分を占める物の発明について分析を行った。

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