ディプロマミルもしくはディグリーミル | 行間ヨンデー跡地

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> 厚生労働省は「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考え方について」と題するいわゆる健康食品もしくはサプリメントのアドバイザー制度に関する指針を発表しています。この動きはコンビニエンスストアにおいて栄養ドリンク等の販売解禁に連動するものとなりますが、これらビタミン剤やミネラル剤の摂取を推奨する大元を作ったのはアメリカのアール・ミンデルであり、その著書「ビタミン・バイブル」が現在においても各界で特別視されているのはご存知かと思います。
> ビタミン・バイブルの著者略歴において、アール・ミンデルはノース・ダコタ大学にて薬学博士号を取得したと記載されています。調べたところでは、ミンデルはノース・ダコタ大学でBachelor of Science in Pharmacy(B.Sc.Phm.)を取得していますが、薬学博士号は取得しておらず、薬学博士号および栄養学博士号は非認定大学ですでに閉鎖されたビバリーヒルズ大学で取得しています。また、講演でラトガース大学で取得したと述べたものの、調査報告によれば、ラトガース大学に記録はないとのことです。また、最近は上記ふたつの博士号をパシフィック・ウェスタン大学で取得したと記述しているものもあって、こうなると「ビタミン・バイブル」自体が単なる薬学士が書いた栄養学の本ということになり、400件の誤りがある、との指摘もありえないことではないと考えざるをえません。
> 厚生労働省の指針も自然発生したものではなく、ビタミン・バイブルがあってこそ、逆にビタミン・バイブルをまさに「バイブル」としてサプリメントを売りたいあたりの追い風になっているとしか思えません。偽学位は確かに静かに深く日本を汚染しています。一個人がノース・ダコタ大学へ問い合わせても的確な返答が返ってきませんが、ミンデルがただの薬学士でしかないのか、否かは非常に気になるところです。

学歴汚染(Diploma Mill・Degree Mill=学位称号販売機関による被害、弊害)