世の中の仕事がつまらなくなる原因 | 仕 事 百 貨 の ブ ロ グ

世の中の仕事がつまらなくなる原因

世の中の仕事が面白くなくなる原因のひとつが「分業化」だと思う。

今の世の中は本当に分業化が進んでしまっている。



例えるならばつぎのとおり。

まずお金を出す人(=A)がいる。

そして彼らのお金を管理する人(=B)。
具体的にお金を使ってアクションする人(=C)。
そのアクションが正しいかどうか分析する人(=D)。


Dは誰がやってもほぼ同じ結果がでる分析結果をCに報告する。
CはDの分析結果から当たり前に導き出されるアクションをBに提案。
BはAに報告しつつ、Cはアクションしていく…


この登場人物たちの間は分断されているために、
共通のコミュニケーション言語が必要だ。

それはたいていの場合、「数字」となる。

数字に感情などない。


こうやって仕事は誰がやっても同じものになっていく。

差が出てくるのは効率よくするかどうかくらいだ…

…とまあ、極端かもしれないけれど。



IDEOのことを書いた「発想する会社 」では、
「企業は顧客にたずねるべきではない」としている。

現象の分析や顧客へのアンケートなどからはイノベーションは生まれない。
つまりDの仕事のありかたについて言っているわけだ。

自分が街角でアンケートを依頼されたとして、
よーく吟味した回答を出しますか?
僕は思いつきくらいしか書いていないような気がします。

また既存の現象をなぞってばかりいると、
世の中はどこかで見たことがあるようなものばかりで覆われてしまう。


こんなんじゃ、社会は停滞するに違いない。

自分の仕事をつくる 」でスターネットの馬場さんが言っていた、
「全員が他所のもので他所のことをやっていて、
その結果誰も幸せになっていない感じがするんだな」という言葉のとおり。


つまり、全員が流れ作業的に分業化するよりも、イノベーションが必要なのだ。

これからはイノベーションができないと相当きついと思うし。

誰がやってもできる仕事は代わりがいるからだ。
(「ワールドイズフラット 」を読めばよく分かる。)

代わりがいるということは一番安くやってくれる人に頼むことになる。




それじゃ具体的に何をすべきかと言えば、まず分業化しない。
少なくとも自分の役割以外も自分なりに考えてみる。

たとえば「数字」だけじゃなく、自分でも「観察」して自分なりの回答を考えてみる。

よーく観察して導きだされた回答は、
適当に答えられたアンケート結果に勝るはずだ。

そうやって浮かびあがった問題点を解決する方法もまたよーく考える。


誰がやっても同じ回答にならない。

適当にやることはできないかもしれないが、こういう仕事は楽しいと思う。



たとえば飲食業界。

今は求人が厳しいらしいけれども、魅力的な職場もある。

すべてに決まりがある仕事ならつまらないかもしれないけれど、
家具の配置もデザインも決めていい、音楽も選曲できる、
料理だって新しいものが作れるのであれば、楽しいと思う。



普通のサラリーマンでさえ同じだ。

与えられている仕事以外にも自分で考えてやってしまう。
大変かもしれないが、そうやって仕事は楽しくなる。


仮に与えられた仕事をしっかりこなした上で、
それ以外の仕事をやった結果、上司に無駄なことはやめろと言われたとしたら?


その会社は辞めたほうがいいかもしれない。