基準。 | 酒菜・和食 下北沢「金兵」(キンペイ)

基準。

おはようございます。

今朝も寒いですが、ワタクシは暖かいお風呂の中からブログを更新中であります。


 1月16日、都内で「食品中の放射性物質対策に関する説明会」というのがあったそうです。
食品に含まれる放射性物質の基準値が厳しくなるのだそうです。

今までは
「食品1キロに対し500ベクレル以上は危険、アウト」
という基準だったところが、今度の4月からは
「1キロあたり100ベクレルでアウト」
と5倍厳しくなるそうです。

安全基準が厳しくなれば消費者としてはより安心して食事をすることができるのですが、生産者の方にとっては出荷の際の検査基準が今までより5倍厳しくなるということで、これはまた、大変なことであります。
政府や東電には出荷制限の掛かった分をきっちり補償する義務が出てくるはずですが、どうなるでしょう。


しかし、安全のためとはいえ、手間暇かけた品物の廃棄される分が5倍も増えるとなると、生産者の方々は労力を掛けて廃棄物をこしらえているような非常に虚しい思いをされているのではないかと、無念でなりません。
自分の労働が報われないとしたら、やりきれなさというのは察するに余りあるものだろうと思います。
そういう面では東電のやらかしたことというのは人間の「人間性」というものに対しても相当な罪であるとワタクシなどは思うのであります。


ところで、この放射性物質の「安全基準値」というのが、どういう理由で変更されることになったと思いますか?

幼い子供など、体の弱い人たちには現在の基準ではやはり甘いと分かったのか?
それとも、放射性物質の蓄積による新たな危険性が指摘されたのでしょうか?
答えはどちらも「ノー」。

正解は、
「食料供給が安定してきたから」
でして、国民の健康上の理由からではないんですね。

今までと状況は変わっていないのに、
「食料足りてきたからもうチョイ厳しくしてもいいだろ」
というだけのことでして、まあ安全基準が厳しくなるのは安心が高まることでそれは良いんですが、
「じゃあ今までは、これから危険ですよーと言うものと同じものを、安全ですよーと言って食べさせられてきたのか」
という話にもなるわけです。政府は今まで散々
「基準値を満たしているから、安全です」
と言ってきました。
で、同じものが今後は
「実は危険でしたよ」
と言うことになるのです。

(続く)