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百均時計のムーブメントの水晶振動子を交換して、誤差を1日あたり1秒に改善したという話です。
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1年前にカエルの時計のムーブメントが壊れ、百均時計のムーブメントと交換修理 しました。まさか、千円以上した時計のムーブメントと、百均時計のムーブメントが同じだったとは、ちょっとがっかりではありましたが、簡単に交換できた点はラッキーでした。しかし、期待していた誤差はあまり変わらず、33日で9分の遅れ、つまり一日16.4秒も遅れるありさまでした。
調べたら、精度のいい水晶(クリスタル)振動子と交換すれば、百均時計でも誤差が小さくなりそうです。クォーツ時計は、32.768KHzの水晶振動子を15分周(*1)して1秒としているようです。でも、水晶って高いんでしょ?と思いきや、秋月電子通商 でたったの30円。清水の舞台から飛び降りるつもりで2個も買ってしまいました。
☆
ではカエルの時計をバラします。
時刻とアラーム調整のツマミを抜いてから、ネジを外して裏蓋を開けます。
ムーブメントを取り出し、ケースのツメを広げて、中のギアが飛び散らないようそっと開けます。
パッカン! ギアがグラグラしていて組み立てが難しそうですが、そうでもありません。外したカバー側の軸受けがロート状になっていて、組み立て時にはちゃんと軸が納まるようになっています。
矢印が水晶振動子。基板にはんだ付けされているので、ハンダゴテで溶かして抜きます。(*2)
左の新しい水晶発振子(32.768KHz)を、右の穴に入れてはんだ付けします。(極性なし)
水晶を入れ替えたところ。おお、燦然と輝く、希望の水晶。
ムーブメントの裏蓋をそっとはめ込みます。(*3)
アラーム針、短針、長針、秒針をはめ込みます。位置決めの手順は、前回の交換修理記事 を参照。
結果は、12日経過後、13秒の遅れ。ほぼ日差1秒ってところでしょう。水晶振動子の規格は±20ppm。日差に換算すると1.7秒程度(*4)なので1秒なら範囲内でOKってことにしておきましょう。(*5)
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(*1) 1/2に分周するごとに、32,768(Hz) → 16,384 → 8,192 → 4,096 → 2,048 → 1,024 → 512 → 256 → 128 → 64 → 32 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1(Hz) と周波数が半減し、最後に1秒に1回のパルスを取り出すわけです。
(*2) はんだ吸い取り器で余分なハンダを取り除いた方が水晶を外しやすいです。
(*3) 時刻とアラーム調整用の軸をうまく穴から出すのと、アラームのオンオフスイッチの位置決めにちょっと神経を使います。
(*4) 20x10のマイナス6乗x24時間x60分x60秒=1.728秒
(*5) 水晶振動子のケースを、接地する(つまり電池のマイナス側とつなぐ)と浮遊容量がなくなり精度が上がるという情報もあるので、それはまた今度(とお化けはでたことない)。