多頭飼育崩壊記録19　〜警察の見解〜

こんばんは。

今回は「元飼い主について警察の見解」と「ペットのおうち（里親募集サイト）への登録」についてお伝えします。

元飼い主について、警察の見解

12月の下旬に保護し、年末年始を挟みながらもうさぎさん達の急逝・出産・堕胎・去勢・譲渡・移送・療養対応など目まぐるしく過ごしました。そのなかでどうしても気になっていた、元飼い主への刑事罰。

現地メンバーとしては、今後の抑止力にするためにも刑事罰を受けてほしいと考えておりました。そうして３月末、ようやく時間を縫って警察へ相談しましたところ、下記の回答をいただきました。

●調査の結果、元飼い主は動物愛護法にひっかかることは間違いない
●しかし「今」そういう状態にないため立件することはできない
●証拠の音声や画像があったとしても過去のことに遡れない

●特に写真の証拠は、偽造防止のため警察が撮影する必要がある（民間のものは証拠品の効力が薄い）
●捜査のタイミングはかなり重要で、やるのであれば発覚→引き上げ（掃除や埋葬）するまでに捜査する必要があった

とのことです。

ただ、警察の方も親身に「もちろん皆さんが命優先で動いていらっしゃったと思いますし、その間で警察に通報ということが考えつかない＆手が回らないのはすごく分かります」と理解を示してくださいました。

とはいえ、警察から元飼い主に刑事罰というのはこの段階では無理とのことです。

いや正直めちゃくちゃ悔しいですが？？？

亡くなった子たちの苦しさとか、「全頭引き上げなきゃ野に放つ」と脅迫された悔しさとか、保護のために現地メンバーが駆けずり回った日々とか、里親になってくださった方々やご支援してくださった方々の思いとか、そういうのが少しでも元飼い主へ罰というかたちで届けばいい。そうして世間に公表することで多頭飼育崩壊や遺棄・虐待の啓発になればいい。そう思っていたのに12月の引き上げ時に警察への連絡が後手になったせいで、それも叶わなくなりました。

個人の集まりでのレスキューということもあり冷静に努めていたつもりですが、目の前のことに精一杯になってしまって警察に連絡という一本の電話を忘れていたこと、本当に申し訳ありません。

また、別方向からの切り口で訴える…といっても法律上動物はモノ扱いですし、人間への危害があった訳ではないのでそれも難しいかと思います。

結論として、今回の境港の多頭飼育崩壊は元飼い主への刑事罰を諦めざるを得ません。

しかし、今回のことをふまえて皆様へお願いがあります。

今後、皆さんが多頭飼育崩壊や遺棄・虐待などの現場に遭遇してしまうことがあるかもしれません。

その際はまず通報してください。

もし発見した方がそのことに気づいていらっしゃらなければ、優しくご指摘ください。

※くれぐれも遭遇・発見した方を責めることのないようにお願いします。その場、その時、出来ることはそれぞれ限られています。焦りやもどかしい気持ちは非常に分かりますが、思いやりをもった発言をお願いします。時には沈黙して次の情報を待った方がいい場合もあります。沈黙は金！

今回のように、もともと保護活動をしていた訳でもない一般人のみが多頭飼育崩壊のレスキューをすることは稀だと思います。しかし、残念ながら今後も起こらないとは言い切れません。

どうか、今回の境港のことを教訓にしていただけたらと思います。

動物愛護法に抵触しそうなケースだと感じたら、まず通報を。

そこから先、どう動くかはそれぞれの事情があると思うので、自分や誰かを責めることがありませんように。できることなら、命を守る行動を優先として動いていただけたらと思います。