20年まえの話です。
私の外来でかなり具合の悪そうな50歳代の男性が受診しました。
診断は 胃がん末期でした。
しばらくして 癌性疼痛の悪化などもあり入院をする事になりました。
入院後 患者さん自身の容態は急激に悪化し モルヒネも使用しているため 意識ももうろうとしてきました。
そのような時期にです。患者さんのベッドに いかにも その筋の方と思われる男性3人が来訪しました。
よく見ると 弁護士と思われる男性(この人もめちゃくちゃ怖そうな感じ)が 書類の説明をしています。患者さんは 聞いてはいますが
とても まともな判断なんてできる訳がありません。それでも
書類に強引に署名させます。どんな書類なのか興味もあり
覗きみると 何と遺言状です。
あとでわかったのですが 患者さんは 入院直前に ある女性と
偽装結婚させられていたようです。女性の背後には そのような方がいて。。財産を。。。
世の中 本当に恐ろしいと学びました。