正五角形の作図とその証明 | ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)

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硬軟取り混ぜた種々雑多なネタについて書いてみようかと思います。
全くまとまりがないと思うけど、それが自分らしさということで。。。

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各地でイスラム建築を見るとき、興味深い幾何学文様を探して写真に撮るのも、ひとつの楽しみです。イスラムの教義では、偶像崇拝が禁止されており、「アラベスク」と呼ばれる抽象的で平面的な幾何学文様が発展しました。

先日紹介した、アブダビのシェイク・ザイド・モスクでも、美しい幾何学模様をたくさん観ました。その中でも比較的単純な五枚の花びらのような図形をモチーフとした装飾をたくさん見かけました。

典型的なのが、この扉の装飾。

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この模様をどうやったら描けるのか、気になって調べてみたら、Wikipediaの「五角形」の記事に、正五角形の作図方法として、ほぼそのままの形がありました。ビンゴ!

これがその作図の説明の最後の図です。

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この内側の、一筆書きで描く星(五芒星)に似た形をそのまま残すか、最も内側の五角形を消すか、外側の三角形の片方だけを順に消すかで、少しずつ印象の異なる図になります。

面白いことに、正五角形は定規とコンパスだけで作図できるのだと。
↓これはその動画。上記の図と描き方がちょっと異なりますが。

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これはやってみたくなりますね~。
日本滞在中、息子のコンパスを借りて描いてみました。正確に描かないとなかなかうまく行きませんでしたが、落ち着いてやって3回目にようやく、アブダビのモスクにある図と同じ綺麗な図が描けました。


さて、次に興味を引かれるのが、なぜこの作図方法で正五角形になるのか?
それを数学的にどうやって証明できるのか、知りたくなりますね~。

探したらありました。

http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/angle5/angle5.htm

この記事の中ほど、「(2) 内接する円の半径が分かっている場合」のところにあります。

この説明のうちの後半部分、円の半径を2としたとき、内接する正五角形の1辺の長さが$ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)になることは、ピタゴラスの定理で計算していけば簡単に導き出せます。

しかしその前半、$ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)を導き出しているところは、なかなかハードです。
倍角の公式・三倍角の公式など、30年前の大学入試の際に勉強して以来の遭遇です(笑)。

そこで、こちらもピタゴラスの定理で証明できないか、考えてみました。

方針としては、正五角形の最上部の頂点Dから、上述の作図で求めた長さ$ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)を用いて左側に頂点FとI、右側に頂点GとHを定めたとき、線分IHの長さがやはり$ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)になることを証明してみる…

→成功!

面倒だし、誰も読まないでしょうから、ここには書きませんが(笑)、三角関数を使わなくてもピタゴラスの定理だけで正五角形になることを証明できます。

…こんなことで楽しんでいるのは私くらいでしょうか?(笑)

2014.6.8 追記 東日本大震災支援のお返し セルビア洪水復興支援にご協力を!!