とても良く実験と考察がされていて、勉強になる部分も多いのですが。

ただ、読んでいて、色々と物申すところがありました。

教科書なのに、"SACDはCDよりも音がいいのは聞けばすぐわかる、では原理を説明〜。" とあります。

私の経験では、A社のDSDではCDの方が音が自然に聴こえます。

SACDの方が良く聴こえるのはMDSDのものだけです。

世の中の機器全てを試聴したのでないのなら、主観を教科書に書くべきではないように感じます。

また、メーカーの方でもないのに、原理を説明する、とは? 原理を推定するでは?

また、読んでいて、多分、静電気やインシュレーターの作用のことは知らないのだろうなと。

インシュレーターに伝わった振動で、インシュレーターの固有の音を音楽信号に入れ込んでいるなんて言ったら、目を丸くして、証明されてますか?って言われそうです。

(耳で聴いた音が証明ですって答えるつもりです。)

知っていて変数に加えたら、違う結果も出てくるかもしれないなと。

DAコンバーターの波形のところとか。

実際、KaNaDeを使うと音波形が滑らかに変わりますから。


東大卒の方で慶応大の先生だった方が書かれた本ですが、私の兄も東大卒ですし私も一応東京の国立大の工学部の端くれですから物理化学に対する劣等感もないので、端から端まで信じるつもりもありません。(社会人になってからの方が毎日勉強ですが。)

仮説は数値化し、また体感して、証明になるんだと思います。

"ノイズが聞こえなければ、アースは気にする必要はない" というのがアース論の中での結論のようです。

と言っておきながら、左右がくっついていようがいまいがノイズが出ないRCAケーブルについても左右がくっついていた方がいいとは、おかしな気がします。

ノイズって何なのでしょう?

原因がわからない日本語は好きではありません。

内部の電気信号なのか、外部の家電からの電気信号なのか、私は最後に変換された静電気のことではないかと想像しますが。

まるで、携帯プレーヤー最近は4局分離にしていることを否定しているかのような。

一番アースループがタブーのレコードプレーヤーが、逆に左右くっついていないRCAケーブルを使っていると言うのが矛盾していますので、物申します。


では音楽を流しながら、磁場を測定してみましょう。

DAコンバーターとアンプを繋いでいるRCAケーブルで磁場を測定してみます。

左から、

2.66μTですね。

次に右は、


2.56μTで、くっついていない左右それぞれの磁場ほぼ同じ。

では、左右をよじってみましょう。


3.18μTに上がってしまいました。

やはりだめじゃないですか、くっついていたら。

ノイズ感は変わらず。

でも、音が何だかステレオ感が弱くなってしまいましたよ。


最後に自作のイケ綿ケーブルに替えて磁場を測定してみましょう。


力が入って写真がアップになってしまいました。

左側ですが、何と0.45μTです。

お判りでしょうか。

音の分離性、雑味が全く違います。


電気(信号)が通れば磁場が発生します。

磁場が発生すると被覆材である有機プラスチックは帯電します。

音楽を流すと磁場が発生し、湿度が低いほど静電気が発生(変換)し、静電気が発生し続けると磁場が大きくなったままという永久機関になります。

磁場と静電気は表裏一体、同じベクトルのものなのです。

そして帯電した静電気は電気信号に混ざり、音がもやります。

静電気のことを知らないのでしょうね。

材料の性質のことも。

静電気を取る素材つまり気孔を持つ綿や木などの植物で被覆するか、導電性の高い尖った金属を貼って放電させるか、KaNaDe ciをかませて静電気を取るか3つの方法しかありません。

実験というのは、理想状態(理論値)と実際状態の両方でやらないとダメなんです。

ブレーキだって、部屋でコンピュータ制御でプログラミングしたブレーキ試験装置で何度も試験して理論値を求めてから、何十台と実車試験をやってデータを取って春夏秋冬と比較します、だから何年もかかる。

オーディオ機器なんて足の違いでコロコロ音が変わってしまうわけですから。

測らないまでも、耳でも確認すればわかるかと。

すいません。

ただ、何も教科書の出版社からではなく、雑誌社から出せば良かったんです。

メーカーの方も黙ってないと思いますが。

摩擦材やってるときだって、カー雑誌だからと黙って聞いてやってるところはありました。

もし教科書だったら。。。

話は変わり、私はいくつかのヘッドフォン(イヤホン)のくっついた線もバラバラにしてますけど、こちらはヘッドフォン自体の性能が悪いのか、残念ながら音の差はわかりませんが。


ありがとうございました。