こんばんは!
舞台『煉獄に笑う』
大阪での大千秋楽を迎え
全21公演を無事に終えることができました。
ご来場いただいた方々
ライブビューイングをご覧になった方々
テレビ生中継をご覧になった方々
誠にありがとうございました!!!
お手紙やプレゼントも
本当にありがとうございます!!!
煉獄の思い出と共に
大事にします。
顔合わせから約2ヶ月
西田さん演出で舞台に立てること
それは期待と嬉しさがありましたが、
同時にプレッシャーもありました。
西田さんのことはもちろんですが、
今まで作られた舞台も知っていました。
その西田組に名を連ねる方々に
恥じぬこと。
それを一心に臨みました。
そして、確実に成長してみせると
自分を鼓舞しました。
圧巻の殺陣と
想像もつかない動き
それらを美しく彩る照明と音。
至るところまで
細かいところまで
考えられ、緻密に作られるその舞台に
舞台に立たされている感が
自分の中でありました。
それは自分の至らなさが大きい。
だからこそ、
無我夢中で日々を過ごしました。
今回、実は稽古中
自分の役に向き合う時間が多くて、
それは稽古場以外の自分に使う時間が多かった。
だから、原作を何度も読み
台本とにらめっこして
他の舞台の映像を見たりして
様々な想像や思考を繰り返し
「曇芭恋」という人間と向き合っていました。
その中で、
双子の「曇阿国」の存在がとても重要でした。
言ってしまえば、
台本のまま演じてしまえば
演出と台詞で双子になります。
でもそれだけはできない。
したくない。
そう思っていました。
だから前島さんと本気で向き合って
細かいところまで話し合って
本物の双子に見えるように。
原作の曇兄弟になれるように。
始めは、台詞を揃えたり
同じタイミングで歩き始めたり
シンクロすることを意識していました。
そこで自分が思っていた以上に
双子を演じることの難しさを思い知らされました。
感覚だけでは出来ない
根本的に違う個体を重ねることは
簡単なことではないと
わかってはいたけれど、
ここまで出来ないのかと凹みました。
稽古をしていく中で
見つけたり、教えてもらったり、探ることで
少しずつ近づく実感もありました。
最後の瞬間、
双子に見えていたか
曇兄弟として生きられていたか
それは見て、感じている人にしかわかりませんが、
僕の中では本当の双子
曇家の兄弟なのだと
自信を持って生きていました。
僕がたどり着いた双子は、
無意識に言葉や行動が揃うとか
お互いが双子だと認識することもですが、
それ以上に、
もっと深いところで愛があったり
良いところも悪いところも理解した上で
同じ流れる時間を、想いを
共有して共存して生きることなのではないかと思いました。
離れて行動しても
相手が何を考え、どう行動するか
それがはっきりとわかる。言葉にできる。
そして再び繋がる。
原作のとあるシーン。
僕と前島さんは
このシーンが今回の舞台の1幕と2幕の間ないし2幕の途中であると思って立っていました。
舞台ではなかったシーンですが、
この瞬間があったからクライマックスに繋がり、佐吉への想いが繋がった瞬間なのではないかと。
あくまで、
僕たちの主観や想像ではありますが、
そうやって同じ意識を持つことで
また一つ双子になれたのかなと思っています。
そして、
近江の景色。
二人とも曇神社のモデルとなった唐崎神社を訪れたことがなにより大切なことだったのではと思うのです。
描くものや想像するものは人によって絶対にズレがあるし、一緒になることはまずないと思っています。
しかし、この唐崎神社で見た景色は同じで唯一無二。
鳥居から見る本殿。
周りにある手水舎や灯篭。
一本松や神社から見える琵琶湖の景色。
双子が愛した近江の景色を
二人が同じものを見れたことは
間違いなく重なっていたと思えます。
そう言った意味で、
曇芭恋は僕だけで出来たものでは
決してありません。
主演の鈴木拡樹さん。
二度目の共演で
思うことはたくさんありました。
尊敬する拡樹くんと
またご一緒できて嬉しいのと
前回全く何もできなかった自分へのリベンジと
佐吉と芭恋としての関係性で
駆り立てられました。
稽古場でも本番でも
その背中はやっぱり大きくて遠いけれど
僕が渡せるものは渡したいし、何かを作りたい。
佐吉が現れて芭恋の気持ちが変わっていくように
拡樹くんも僕の中に風を起こしてくれました。
僕なりの悪戯を拡樹くんにたくさん仕掛けました。
最後、僕が悪戯を仕掛けた後
袖で
「ありがとうございました。」と伝えたら
「楽しかった。」と笑顔で言ってくれて
その言葉と表情だけで
爆風が起きました。
盃を交わすシーン。
僕が原作で一番好きなシーンです。
佐吉と芭恋と阿国。
「生まれは違えど、目指す先は同じ
義によって誓おう。この盃を交わした時
我ら無二の兄弟とならん。」
僕は二人にたくさんのものをもらって
あの言葉を言うことができました。
本当にお二人に感謝しています。
そして、
表現者だけではなく男としても尊敬できる演出家
西田さんをはじめ
舞台を支えるアンサンブルの方々。
明るくて素敵なキャストの方々。
温かくて心強いスタッフの方々。
なにより、
応援して下さった
皆様のお陰で
最高の夏の思い出ができました。
また芭恋として
笑って生きられる日が来ることを願って
舞台『煉獄に笑う』を終えたいと思います。
最後に皆様に伝えなければならない
大事なことがあります。
なんちゃってー!!!
引っかかったー!!!あぎゃぎゃぎゃぎゃ
それでは、また会える日まで。
またな!