恐怖感 | 救済ブログ

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emergency code

18歳になって直ぐに車の免許をとった

 
何台もの車を乗り換えて居るので当時乗ってた車は覚えてないがシーマかセルシオを乗って居た
 
私が免許をとった当時は何度違反を犯しても罰金さえ支払えば
持ち点が多く死亡事故でも起こさない限り事実上、免許停止になる事は無かった
 
 
私は基本的に信号待ちをしなかった
 
何回も警察に捕まったが、数万の罰金を払い
何事も無かったかの様に信号無視を繰り返した
 
警察に捕まれば金を払えば良いて感覚だったのだ
 
 
警察官とも顔なじみで
「いつもお母さんがお金払いにきて可哀想だからいい加減信号守れ」と言われ
「だったら捕まえるな!」と答えて居た
 
ルールは力の無い奴が守るものだって感覚だった
どんな場所でも金払いが良い人間が特別扱いを受けるのは当たり前だ
 
 
郵便局で用事を済ませ駐車場から出ようとすると
警備員の老人が私に順番待ちをさせ車道にださなかった
 
割り込めばいつでも車道に出れるので
私はクラクションを鳴らし警備員の誘導を無視してさっさと帰ろうとした
 
当時は金髪でヤクザが乗る様な車に乗ってる私が
けたたましくクラクションを鳴らしても老人の警備員は私の車の前に立ちはだかり道を開けなかった
 
私は真っ黒なフルスモークの窓を開け「どけジジイ!!」と叫んだ
 
すると老人は私の前に来て刀を抜く様な格好をして
「ワシは戦争を生き抜いた!お前なんざ相手にならん」と言い放った
 
体格差を考えれば、私が本気で殴れば一撃で老人は致命傷を負うだろう
 
どう考えても老人が私に勝てるはずがない
 
それなのに私の前に立ちはだかる老人が、とてつもなく恐ろしく強大に見えた
 
私は項垂れ全身の力が抜けた様な感覚に陥った
まるで見えない刀で切られた様な気がした
 
私は初めて敗北感を味わったのだ
 
まるで学校の先生に怒られた小学生の様に私はその場から逃げ出した
 
なんとも言えない恐怖感が全身を包んで居た
 
 
 


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