これは、今朝のスポーツ紙に掲載されている広告です。
4月1日(日)、中央競馬で行われるGⅠ、大阪杯のPR広告。すぐに目が行くのは、『大阪杯』というドデカい字と、キタサンブラック&武豊騎手の写真でしょう。
が、私が「ん?」と思って熟読したのはここ!
これは、昨年大阪杯の、ラジオNIKKEIの実況を文字に起こしたものです。
(実況:檜川彰人…と書かれています)
この広告を見て、実況アナの仕事に就けるかどうかも分からないながらも、実況の練習をしていたときのことを思い出しました。
以前にも書きましたが、今の仕事に就く前、『ラジオたんぱ(※現:ラジオNIKKEI) レースアナウンサー養成講座』に通っていました。
(私が通っていたのは大阪でしたが、東京では今でも開講していますよ)
どんなことでもそうですが、講座に通っているだけではモノにはならず、大事なのは日々の練習。様々な練習をしましたが、その中の一つとして、
『実況を全部書き起こして、それを同じスピード、抑揚で読む』
ということもやりました。
自分がいいなと思う実況を、どれでもいいので選び、それを一字一句全て文字にして、本物のアナウンサーになったつもりで読み上げます。
今朝の大阪杯の広告は、正にそれです!
これは広告なので、練習で使えるような文字の濃さや配列にはなっていませんが、興味のある方は、実際にやってみてはいかがでしょうか?
1,000メートル通過は59秒6、勝ちタイムは1分58秒9で!
ちなみに、私が受講していたころの主な講師は、広瀬伸一アナウンサー。広瀬さんには基礎の基礎から教わりましたが、一番印象に残っている指導は、
「無駄な言葉を省きなさい」
です。
例えば、「外を通ってダイタクヘリオス!」
と言ったとします。ここに、“無駄な言葉”があります。
「通るのは当たり前だから、『~を通って』はいらない。そんな言葉を使うなら、一頭でも多くの馬名を言った方がいいよ」
こんな感じの指導でした。
広瀬さんが他界されてから、もう10年以上が経ちましたが、今でもその指導は、意識しながら仕事しています(が、思う通りに実況できることは、まぁ、ありません…)。
(受講中のテキストと受講者証。受講者証は、今でも持ち歩いています)