大成建設、トルコ政府に未払い金督促状 | Learn as if you'll live forever. Live as if you'll die tomorrow.

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東京都在住の会社員です。
日々の様々な気づきをつづっていきたいと思います。

テーマ:
アジアとヨーロッパを結ぶ海底トンネルが2011年2月に貫通していました。

「地図に残る仕事」という印象的なCMでも話題になりましたね:
【大成建設】ボスポラス海峡トンネル篇CM
https://www.youtube.com/watch?v=sLRIDJDa1yg

ボスポラス海峡横断鉄道トンネル貫通
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2011/1294369103285.html




しかし、その料金が未払いのようで、大成建設はトルコ政府に督促状を送付したようです。


大成建設、トルコ政府に未払い金督促状 トンネル工事で
(日本経済新聞 2015/4/4)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03IJP_U5A400C1TJC000/
 大成建設はトルコ政府に対し、過去に手がけたボスポラス海峡のトンネル工事費用について、未払い金を支払うよう求める書簡を出したと明らかにした。未払い金は約2億ドルとみられる。大成は金額を「回答できない」としているが、業績への影響は軽微のようだ。

 現地報道によると、山内隆司社長(現会長)が1月末、工事完成を急ぐため必要になった追加費用の支払いを求める書簡をエルドアン大統領などに送った。書簡で司法に仲裁を委ねることも言及した。トルコ運輸省は必要書類を「受け取り次第約束を果たす」という。

 大成は「交渉中のため事実関係や詳細を答えられない」としている。

 アルジェリアでも鹿島や大成などが高速道路の工事費用を巡り、現地政府に未払い金1千億円超への対応を求めている。

 大手ゼネコンの業績は堅調だが、東京五輪関連の需要がなくなる2020年以降の成長戦略が不可欠。国内に比べリスクを抱える海外市場の開拓も必要になっている。


日本国内の建設需要が細るなか、建設会社としては海外の需要も取り込んでいく必要があります。しかし、海外では如何に政府といえども、支払いが滞ることがあり、日本とは違う厳しさがあるようです。


さらに、非常に難しい工事でもあったようです。


アジアとヨーロッパをつなぐ海底トンネル
(NHK 2013年10月25日)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/171140.html
トンネルは、掘削機で横に穴を掘っていくシールド工法が一般的ですが海底部分は「沈埋函」と呼ばれるコンクリートブロックを海底に沈めて繋いでいく工法がとられました。

沈埋函は鉄筋コンクリート製で、1つの大きさは長いもので135メートルもあります。幅は15メートル、高さは8.6メートル、重さは1万8千トンもあります。
これを11個海底に沈めて繋いだのですが、ボスポラス海峡は深いところで60メートルもあり、これまで世界で最も深い沈埋トンネルより19メートルも深い上、潮の流れが非常に速く、流れも上と下では逆なんです。このため気候や海流のデータを1年かけて集め、最も潮の流れが緩やかになるときを予測して工事が進められました。
もう一つの問題は、国際航路のため1日平均130隻のタンカーや貨物船のほか、アジアとヨーロッパを結ぶフェリーが毎日1000隻以上ひっきりなしに航行する中での工事でした。こうした問題を克服し、世界で最も深い沈埋トンネルができたのです。