東大とディズニーに学んでも成功しない | 鉄工所の二代目社長、時々ルヒィ

鉄工所の二代目社長、時々ルヒィ

福井県坂井市春江町のおさだ工業所二代目社長のボーダーレスな日記。
スチール・ステンレスの柵やフェンス、手すりや扉や階段が得意です。
たまにiPhone・Macのこと、読んだ本のことも書いてます。
従業員10名未満の鉄工所のための楽しく効率を上げるライフハックとは。

第0188号
「こんな意見もあるんですね」


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何気なく本屋を徘徊していたら、この本が僕に「買って欲しい」とささやいたのでつい買ってしまいました。

ビジュアル的にはあまり売れそうにないこの本を手に取った理由はやはりこの挑発的なタイトルにあります。

ビジネス書界の水戸黄門でいう印籠のようなもの、「東大」と「ディズニー」を全否定したようなこの「東大とディズニーに学んでも成功しない」というアイキャッチ。

今年の3月末に出版されたホヤホヤの新書だけあってまさにこの時代に出るべくして出た痛快な内容となっております。



蛍光ペンで引いたトコ



●大方の権威などコネクションの結果や特に時勢的な運、すなわちタイミングの結果でしかなかったりします
●その人にとっての一番手、それもとっておきの一番手は口コミにはめったにあがらない
●経営者自らがエースとして良い腕をふるい、サービスに努めれば努めるほど、安定は望めても、大発展は遠のく
●セレクト以上にアンセレクトに気をつける
●専門家のコメント、必ずしも常に読者や視聴者の方を向いて発せられてるわけではない
●多くの成功者が自分自身の成功の理由をつかみきれていない(中略)一つには成功者が今なお走り続けていて分析などする暇も気もない(中略)人の目に触れるような大きな成功には運が不可欠
●自分自身が「職人型」か「調整型」か
●右肩上がりではない時代、特に人口が右肩上がりを続けない時代というのは、現在生存中のいかなる日本人も経験したことのない時代です
●クレームも、もはや宝の山ではない


こんな人に読んでもらいたい


東大やディズニーについての事例は自分とは全然違う立場なんだから実際に学ぶものはない、それよりはこういった心構えでいこうよという内容となり、ここを書くと一応のネタバレとなるので書かないでおきます。


その内容よりも楽しかったのがその章に行き着くまでの文章です。

世の中の権威と称されるものについての冷笑、日本人特有の騙されやすい性質、所詮は運といったように過去からまさに今現在にいたるまでの、わかっちゃいるけど公にはしづらい話が散りばめられております。


また、これもタイトルとはかけ離れますが、僕がグッと来た部分を最後に書きます。

わかりやすい入門書を作るのに苦労することってなんですか、という問いに対する答えのひとつに「セレクト以上にアンセレクトに気を付ける」という部分です。


わかってもらいたいことを絞るために何を捨てるかに注力する。

ブログ記事を書く際、または部下に指導する際の参考になりました。