読者さんから
いただいたコメントで
私はまだ主人がいるので
幸せなんだと思います。
主人に先立たれたら
ナオミさんのように
生きていけないかもしれない
という言葉をいただきました。
その言葉に触れた時
私の心が反応しまして
この記事を書かせていただこう
と、思いました。
それでは、始めますね。
主人の癌が発覚したのは
2016年の10月半ば
特に体調が悪いわけではない
という本人を説得して
私が受診を勧めての検査
でした。
主人も私も
全く頭になかった病名
「癌」
しかも、ステージ4
余命は一年
を、告げられたわけですが
私も主人も
取り乱すこともなく
静かに先生のお話を
聞いていたと思います。
それは、決して
冷静だったのではなく
心も頭もついて行かなくて
何も反応が出来なかっただけ
だと思います。
目の合った看護師さんの
悲しみと慈愛に満ちた
なんとも言えない表情を
見た時
あ、これは…
とんでもないことが起きたんだ
とんでもなく
恐ろしいことが起きたんだ…
と、そう思ったことを
覚えています。
病院からの帰り道
「腹減ったな」と主人
「ママちゃん、ナポリタン
食っていこう!」
と、笑顔で言った主人
二人で、お気に入りに
喫茶店に入り
名物のナポリタンを
無言で食べて…
(私はほとんど食べられなかった)
仕事を切り上げて
早く帰るという次男からの
電話を受けて、帰宅
(電話の向こうで
次男は泣いていました)
家に帰って
どう説明したのか
息子たちは何を言い
どんな様子だったのか
はっきりとは
覚えていません。
ただ、家に帰るまでの間に
泣いていた息子は
もう、しっかりしていて…
明るい表情を浮かべるよう
頑張っているのが分かり…
彼らなりに心の整理を
したのでしょう
どうしようかと思いましたが
病院から電話をしておいて
よかったのかな?と
その時に思いました。
その翌日からは
手術に向けて
バタバタと動き出しました。
泣いたり落ち込んだり
なんてしていられない
くらいの猛スピードで
事は動き始めます。
私と息子たちは
強力なタッグを組んで
主人のこれからを
精一杯支える!
どんな情報も漏らさずゲットし
治療に役立てる!
それだけを考えて
過ごす日々でした。
この時の私たち家族は
奈落の底に
いきなり突き落とされた
かのような
或いは
突き落とされたのではなく
私たち家族だけが
みんなと違う世界に
行ってしまったかのような
そんな心境でした。
世の中に
こんなに恐ろしいことが
あるのか
これ以上恐ろしいことなど
ないのではないか
そう思っていました。
今もそう思っています。
この時に、既に
悲しみと苦しみのドン底
にいたわけですが
手術、治療をする病院が
決まり、検査入院の頃に
更なるどん底を見ることに
なったのでした。
長くなりましたので
この続きは、改めます。
追伸
家族の中で、唯一
大泣きをした次男について
(主人の前では泣きませんでしたが)
私はこう思っています。
本当は、主人を含めて
全員が泣きたかったのかも
しれません。
彼が泣いてくれたから
私達は冷静になれた
彼は、皆の代わりに
泣いてくれたのだ、と。