Ⅱ.レゾルバ編
1.レゾルバ (角速度センサ)
レゾルバの原理は、変圧器とほぼ同じ。
レゾルバは一次側コイル(ロータ)と互いに90°離れたふたつの二次側コイル(ステータ)で構成されています。一次側に交流電圧を加えると二次側コイルにも電圧が発生し位相のずれた波形が発生します。
レゾルバの構造は、誘導モータと似た構造です。
ロータリエンコーダに比べて構造がシンプルで,悪環境での使用に向いている。
ただし,信号処理回路が複雑になる,検出精度がエンコーダに劣るといった欠点がある。
レゾルバは、多摩川精機製が最も良い。
2.レゾルバの原理
レゾルバは、回転角度を2相の交流電圧(アナログ信号)として出力する角度センサです。
鉄心とコイルで出来ているため高い耐環境性能を持つ。
励磁側巻線を交流電圧で励磁すると、出力側巻線に交流の出力電圧が誘導されます。
出力電圧は回転角によって変化する為、その電圧を読み取ることで角度を知ることが出来る。
VRレゾルバ
広い温度範囲、耐環境性に優れる、高速回転可能、高信頼性、絶対位置検出、
長距離転送が可能(ノイズに強い)、コンパクトな組込が可能
3.VR型 レゾルバ
原理:ロータ外径はステータとロータ間のギャップパーミアンス(磁気抵抗)が角度で正弦波状に変化するような特殊曲線で加工、ステータには励磁コイルと2組の出力コイルが巻かれており、このロータとステータ間のギャップの変化を検出してSINとCOSで変化する2相出力電圧を出力させる。
特徴
超薄型寸法
ビルトインタイプの超薄型構造。
広い温度範囲
-55~155℃
(端子タイプは-40~150℃)
優れた耐環境性
・振動:196m/sec2(20G)
・衝撃:980m/sec2(100G)
・湿度:相対湿度90%以上
高速回転
500s -1(30,000min-1)以上
軸倍角2Xタイプ(ロータを1回転させた時、2回転分の信号出力(2倍速)となるタイプ)は図(a)のようにロータが楕円形となります。3Xタイプのロータは三角形、4Xタイプは十字形となります。図(a)~(c)を参照。
❶ VRレゾルバ 電気角X2~X8の形状例
VR レゾルバはバリアブルリラクタンス方式の角度センサーであり、主に自動車関連のモータ制御用として使用さる。 「電動パワーステアリング」「ハイブリットカー」「電気自動車」「インテグレートスタータアルタネータ」「ブレーキバイワイヤー」「ステアリングバイワイヤー」「バルブコントロール」等、将来に向けて幅広い用途がある。
VR レゾルバの信号はブラシレスレゾルバと同じR/D コンバータでデジタル変換する。
❷ VRレゾルバのスペック
4.RDコンバータ
レゾルバの出力は、レゾルバに供給する搬送波をレゾルバ回転子角度の正弦波および余弦波で変調された形をしており、出力が角度を直接示す一般の角度センサとは異なり、角度を得るための処理を必要とします。レゾルバ-デジタル(R/D)コンバータは、そのレゾルバの出力信号をデジタルの角度データに変換処理する機能を有しています。このため、レゾルバとレゾルバ-デジタル(R/D)コンバータを組み合わせることにより、デジタル角度センサとしての役割を果たすことができるようになります。
今後はRDコンバータ内臓マイコンが主流になる。
以上です。
レゾルバは、1回で終了です。
今回、一時保存できなくてアップが遅れました。エラーがったてしまいました?
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