前々回で、ISUが事実とまったくちがう虚偽の紹介文を書いているという話をしました。ホントは続きで即結論にいくべきなんです。タイトルみてもらったら結論は想像つくんじゃないかと思いますし。

ただその前に、はっきりさせないといけないのか?というコメントをいただいたので書いておきます。おかげでやたらに長文になりました。いつものことをいっているだけなので、適当にとばして読んでいただいてかまいません。

そのコメントは、簡単にいうと、ネイサンの技術>羽生君の技術 というふうにとらえてありました。

この見解には、まったく賛同しません。ネイサンの技術がすぐれているのはたしかです。転倒しないという点において。だけど、転倒しないだけであれば、ジャンプの基礎点がもらえるだけです。GOEというのを考えてらっしゃらないようなコメントでした。

プロトコルとかごらんにならない方からのコメントなのか?という気がしないでもないので、こればかりですが、またくりかえすと、いいジャンプというのは次の要素が含まれているものをいいます。そしてそれにあわせてGOEがつくので、得点がかわってくるのです。

今シーズンがあったとして、基本的に、2019-20シーズンのルールをそのまま使うつもりのようなので、このGOEの採点基準はおそらくそのままでしょう。昨シーズンの和訳をそのままひっぱります。

国際スケート連盟コミュニケーション第2254号  p.6
https://www.fsk-results.com/s/mHXR5eerwqCajAq?path=%2F01%20ISU%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%2F01%20%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%82%A2%2F2019-2020%20%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B3#pdfviewer


OEの等級に対する項目の数は各ジャッジの裁量によるが,一般的には以下を推奨する.+1:1項目+2:2項目+3:3項目+4:4項目+5:5項目以上+4および+5には,太字で強調表示されている最初の3つの項目が満たされていなければならない

1)高さおよび距離が非常に良い(ジャンプ・コンボおよびシークェンスでは全ジャンプ)

2)踏切および着氷が良い
3)開始から終了まで無駄な力が全く無い(ジャンプ・コンボではリズムを含む)

4)ジャンプの前にステップ,予想外または創造的な入り方
5)踏切から着氷までの身体の姿勢が非常に良い
6)要素が音楽に合っている


ネイサンはこの規定通りなら、+4、+5とれない選手なのですよ。

常にないのは1)です。高い、という解説者もいますが、フジの計測したデータでは高さは真ん中以下でした。

こちらに2019年世界選手権のi-scopeで計測したデータがあります。

http://gandy.seesaa.net/article/465634788.html

高さ51cm  幅2.66m

距離のランキングでは27選手中、21番目
高さのランキングでは27選手中、15番目

上には
1)高さおよび距離が非常に良い

と書いてあります。平均だと13位ですよね?中央値がこれになるはず。21番目、15番目は中央値でありますまい。

 

では、平均はどうかというと、全選手の平均を計算してみると、距離は平均で2.94m、高さは56cm

どちらも平均を下回ってます。これが「非常に高くて幅がある」というのは無理がありすぎませんか。せめて真ん中以上の順位、平均以上であってほしい。

もちろんiscopeは不完全な技術なのでこの計測が100%正しいとはいいませんが、この数字は自分の眼にうつる印象と一致します。おそらくこんなものなのでしょう。ちなみに男子で高いといわれるのはふつうは60 cm以上です。51 cmは女子なら高いけど、男子だと10 cmほど低いとなるはずです。

つまり、この1)だけで、ネイサンのジャンプにGOE+4とか、GOE+5なんてありえないのがわかります。昨シーズン、高くなったとか幅とぶようになった、と思いませんでした。たぶん、2020年WCがあったら2019年と大して変わらない数字がでたのでしょう。

2)  踏切は問題ない。すばらしいです。正しいトウが付けるのは今や希少種になってしまいました。常に正しいトウをついているのは、男子だと羽生君、ボーヤン、コリヤダです。またエッジも非常に明確です。LzとFのエッジを常に明確にできているのは、ネイサンと紀平ちゃんだけでしょう。あとにかくとおり、変な傾向はあるのですけど、減点されることはありません。

プレロという人もいます。たしかに、ネイサンは90度ほどはプレロしてるようにみえます。これしょうがないのです。まずおぼえておかなければならないのは、

アクセル以外のジャンプは大なり小なりプレロが入る

という事実です。特にエッジ系のループ、サルコウは必ずはいります。ジャンプの構造からしてしかたないのです。羽生君は世界一美しいSを跳ぶといわれていますが、正確にいうと少しプレロがはいります。彼はディレイド跳びますので、他の選手にくらべるとはるかに少なく、ほぼ皆無と判断されるものですけど。この話はこれぐらいにします。

Lzも本当なら比較的プレロの少ないジャンプです。とはいえ、ネイサンはディレイドジャンプとべません。とびあがってから回転をはじめるのでもないかぎり、プレロはつきものです。だけど、規定にあるように180度もならなければとがめるべきではありません。

ただし、この90度を氷の上で稼いでいるという事実が、ネイサンのジャンプの成功率の高さの背景の一つであるのはたしかです。

高さ、幅があるジャンプと、ないジャンプではどちらがコントロールしやすいか、なんて誰でもわかりますよね。低くて幅がないほうがコントロールしやすいです。オリンピックイヤー前半にはネイサンはある程度高さ跳べるようになり、ミーシンのキャンプなどに参加しているジャンプ写真解析のプロがたいした進歩と賞賛していました。が、明らかにネイサンはその後、高さを落としました。なぜか。高いと失敗の確率が増すからです。4回転と認められるぎりぎりの高さと幅に抑えて跳ぶ。ネイサンのジャンプの成功率の秘密はそこにあります。それに90度氷の上で稼げるなら、ますます確率は高くなりますよね?それだけまわらないといけない分の高さ/幅をけずれるのですから、よりリスクを引き下げることができる。

ただし、2)の後半は、7割以上の確率でできていない、といっていいものです。ネイサンの着氷は今なお、決してよくはありません。先日もネイサンのフリーレッグを賞賛するGIFがあがっているのをみました。フリーレッグは非常にきれいでした。だけど、軸足のほうが万全にはみえませんでした。ネイサンにしてはいいほうでしたが。

いい方だった、というのは、ぼたん、というかんじで落ちてなかったからです。だけど、ネイサンがぼたん、というかんじでおちるのはけっこうやってます。

この着氷が悪いというのは、スケーターの間で定評になっているのか、無良君もとりあげていました。

https://ameblo.jp/myra1010/entry-12584517321.html

オリンピック前よりははるかによいのはたしかです。着氷できるようになっています。前は、転倒していました。だけど今なおよくない。

簡単にいうと、ほとんどのジャンプで、軸足でバネをつくってうまく衝撃をにがせてないのです。バレエのジャンプはすべてプリエでおりて、股関節と膝をうまく使うことで衝撃を逃がすのですが、フィギュアのジャンプでも原則として同じことをやってます。ただ、フィギュアの場合は、バレエのように足、地面で吸収しようとするより、フローをうまくつけて衝撃をのがす、というをやっています。

このプリエがよくないのです。回転ギリでおりてきますから(-45度以上-90度未満)正しい着氷をとる余裕がないのか、もともと股関節が硬いのか、左股関節の故障があったから右にも影響がでているのか、他に原因があるのか、そこらへんはわかりません。プリエは膝をまげることと思われがちですが、実は股関節からの屈曲で、からだの重心を落とすのです。膝は自然にまがるだけ。ネイサンのは膝はまげようとしているようにみえますが、この股関節の屈曲が十分でないのでしょう。やわらかさをかんじない降りになっています。バレエ的にみても×で、体をいためるといわれるおりです。フィギュアのジャンプの着地はアントルラッセの降りに近いんじゃないかと思ってます。で、ネイサンの降り方って、バレエの先生から、どこか痛めるかもしれないから、絶対になおして、と注意される時のアントルラッセに似てます。


ネイサンは体操っぽい、という意見もみました。私は体操のことはわからないのですが体操の方法でも、衝撃を逃すということができていないのじゃないでしょうか。靴が壊れる率はさど高いでしょう。4Tあたりで降りたときの衝撃度をはかる機械があったらいいな。


着氷時の体にかかる衝撃を測定する機械があるなら、ネイサンの降りは他の選手とくらべても、ひどい数字がでるはずです。確信できます。そしてこの負担は遅かれはやかれ体にくる確率がとても高い。4回転をはじめて跳んだカート・ブラウニングがそういってました。ストイコは幸い自分は影響をうけなかったといってます。空手できたえたのがよかったのかしら。

 

でも、二人のジャンプ、以下のURで一緒にとんでるのでみてください。1993年のエキシビションの動画です。3回転ですけどね。世界初の4回転を試合出決めたカートが4回転を跳んでいる試合はさすがに少ないのです。二人ともフローがあります。衝撃をかなりのがせてたはずです。プログラムの中でとんでいるものではないですが、この降りとすべりはプログラム中のジャンプの特徴をきちんとしめしてます。私の記憶と一致します。ストイコの長野オリンピックのプログラムみて、ストイコのジャンプ後のフローを確認しました。記憶は正しかったです。二人で4回転とんでるのはないはずですので、ご興味があれば一人一人の演技をさがしてごらんください。ネイサンのようにぼってん、とは降りてません。故障明けで出場した長野でもです。あのやわらかい猫足着氷の織田君が膝の手術を2回もしているのをお忘れなく。靴ですむ間はいいですが、遅かれはやかれ、体にくるはずです。

 

https://www.nicovideo.jp/watch/sm5716794

 

あと、着氷の悪さはインサイド降りしたり、フラットおりしたりしているところにもあらわれています。2019GPSでは両方ともやってました。これをやってるときは絶対に2)は×です。そういうときは姿勢の面でも×です。

3) 開始から終了まで無駄な力が全く無い
これはほぼやれていると思います。シニア1~2年目では着氷が今よりも悪かったので着氷時に妙に力がはいっているようにみえたときもありましたが、今はほぼないです。進歩してますねえ。

3)に問題がでてくるとしたら、それは4Loをとびはじめたときじゃないでしょうか。1回しか試合でとんでいませんけど、ジャンプ前から緊張がすけてみえるようなかんじでこわごわととんだので思わず吹き出したおぼえがあります。シングルアクセル全盛期からみているおかげで無数のジャンプをみてきましたが、ジャンプみて笑ったの、あの4Lo以外あったかな。4Lo、練習でまた跳べるようになっても、跳ばないほうがいいでしょうね。あれにGOEどっさりやったら、抗議がどれほどまいこんでもたりません。メダルインタビューでもいってましたが、Loはけがしそうでこわいんでしょう。エッジ系ジャンプは相対的にうまくない。3Aは転倒していましたし、4Sもネイサンにとってはチャレンジだった時期があります。4Lz、4Fのほうがとびやすそうです。今ではプログラムにいれておかしくない水準で跳んでいるという点だけでも、ネイサンの技術はのびています。だから4Loもいいのをとぶ可能性はありますけど、どうだろ。さらには基礎点を改訂してくれなかったのでとぶメリットはほとんどない。

4) ジャンプの前にステップ,予想外または創造的な入り方
これはほぼ×でしょう。ラファの証言にあるとおり、ジャンプ前のステップよりジャンプそのものが大事、といわれてきたのでしょう。ただし、この点もだいぶんよくなってきています。イーグルからはいっているときなどもあります。

5) 踏切から着氷までの身体の姿勢が非常に良い

踏切から空中まではたいへんよい、とみなされそう。実際には一点、下にかく問題あるんですけど。まあ、たいへんよい、でいいのではないかと。とくに空中の回転のはやさ、姿勢のよさは現在、No.1といっていいでしょう。エテリ組が回転がすばやいので、回転だけでいけばネイサンとはると思います。あとあそこは着氷はすばらしいですね。特にシェルバコワの空中は美しいなと。彼女はネイサンと真逆で、4Lzの踏切は最悪といっていいもので、チートといえるものです。フルブレード、プレロ、そしてエッジもおかしいといった3重の問題があります。ただし、空中はきれいです。

 

問題は着氷です。あの着氷で姿勢がよい、というのはちょっと。とくにインサイドおりとか、フラットおりのときに評価するのはおかしい。もちろんできている時もあります。

6) 要素が音楽に合っている
うううん、これはできているとみなされていますけど、個人的には×でいいのじゃないかと思ってます。

根拠は、ネイサンには4Fと4Lzであまり感触のかわらないジャンプを跳ぶきわめて変な特徴があるからです。この特徴を生かして、ジャンプの調子によってころころFとLzをいれかえてます。びっくりします。つまり、ジャンプ要素は音楽にあっているとか、表現のためにやっているのではなく、調子にあわせてよりたくさん点をとるための手段でしかありません。

FとLzがいっしょってなに!?それも、エッジはちゃんとしているのに、ですよ。長いこと謎でした。今でも100%納得してはいないのですが、どうも、次の理由からじゃないかと。

I. FとLzの高さがいっしょ。普通はカウンタージャンプのlzのほうが高く跳びます。ジャンパーといわれる人にルッツが得意、フリップが苦手なタイプが多いのはこのせいです。どうしてもジャンパーは高くとんでしまって、本来、それほど高くとばないでいいフリップのエッジが変わってしまいます。典型が羽生君と新葉ちゃん。羽生君はほぼなんとかなるレベルにしていますが、4Fを跳ぶかどうかがあやしく思えるのは、この問題があるからです。

II.FとLzのジャンプ前の軌道がいっしょ

これはきわめて特殊なネイサンだけの特徴です。こんなに直前に体をひねるだけでエッジを操作するスケーター、他に浮かびません。ふつうはやめたほうがいいでしょうねえ。ネイサンのジャンプが低いのはこのせいもあるのか、なんて思ったりします。教科書のように王道のやり方で跳ぶ紀平ちゃんとくらべてもらうといいです。 エッジもトウも正確なのはどちらもですが、紀平ちゃんの場合、軌道だけで、どちらがくるかわかります。感触も全然ちがう。一方、ネイサンの場合、直前にならないとわからないです。つまり、あのジャンプ、音楽表現になりようがないのです。


つまり、GOE項目のうち、
○  3)
△  2) 4) 5) 6) (6は個人的には×、ジャッジは○にしていますので中間)
× 1)

だと思うんです。で、1)が×確実にですから、+3までしかありえない。

ネイサンはたしかに4回転を確率高くとびますが、必ずしも質がよくないということになりませんか。少なくとも私的にはそうです。

上の項目みてもらうと、質ってのはリスクをともなうものらしいというのがわかりませんか?高いとジャンプミス多いですよ。コリヤダやキーガン考えてみてください。あの二人は高くてめざましいものをとびますが、成功率は低いです。

リスクにみあった効果をあげているといっていい。それやっているのが羽生君です。そのかわりミスがあるでしょ?高さ70 cm、幅3,62なんて数字きいても、そりゃリスク高いだろ、ってわかります。ネイサンより19 cm高く、高いといわれる60 cmより10cmもなおも高い。幅はネイサンとは96cmの差で、1m近いです。これだけでも差が明らか。しかも前後がすばらしく、ジャンプを表現化しています。こうなるとリスクがネイサンよりはるかに高いのは誰だってわかります。だからミスでるのです。技術が低いというより、技術が高いのがあだになっているといったほうがいい。ノーミスをSP、FSともにやったのって、2015年のNHK杯とGPF2回だけじゃないでしょうか。だけど毎試合、感嘆するジャンプをとんでます。3Aなんてほぼ毎回wow!です。

一方、高確率のネイサンのジャンプって、一度も感嘆したことないです。あ、今日もとんで降りた。着氷よくないなあ。小さいなあ、前にステップいれろとはいわないけど、クロスもうちょっとどうにかならないの(下手とも思いませんが、うまいとは思えない)、ぐらいで。ボーヤンの4Lzをはじめてみたときはわくわくしたし、羽生君が練習のときにとんだのはマッシミリアーノさんじゃないですが、最高のルッツだと思いました。ネイサンのルッツはなんというか、点をとるためのものですね。器用だな、とは思いますけど、ルッツとフリップが一緒の感触というのは自分にはどうも納得いかない。減点しろとはいいませんが、GOEで4や5がつくwowジャンプなんてぜったいうそです。それをつけるジャッジは目医者と脳神経科にいったほうがいい。いや、うそ発見器にかけるほうがいいのか。フリップもトウをちゃんとついてプレロが少ない分、昌磨君よりよいし、回転が若干余裕がでる分、ネイサン自身の4Lzよりもよいですが、それだけです。だれかまともな4Fとぶのいないのか、なんて思ってしまう。プレロ、フルブレードのサマリンのFは言外です。Lzもひどい。ネイサンのジャンプがうまく見える時って、サマリンの演技が終わった後にみるときです。

ネイサンのジャンプが技術力が高い、といわれてしまうと、連想してしまうことがあって、

真央ちゃんが3Aをとんで着氷したときに、アナウンサーが「とんだあ」と感極まった声をあげるというのが定番でした。うちの家族などは大喜びしてました。で、得点でると怒ってたんです。なんでこんなに低いのだ、って。URだってゆーの。また解説がいってくれなくて。つまり、高難度ジャンプを降りる=技術力がある、という図式がうちの家族のようなライトファンにはあるということですね。それをアナウンサーがあおって、解説が訂正しなかったということです。

ネイサンのジャンプを技術力があるとする人が考える図式はコレだと思います。高難度ジャンプを降りる=技術力がある。それも、マイナスにする要素ありませんし、確率が極めてたかいです。だからライトファンであれば技術力があるというふうに、誘導されるということだと思います。あれを評価するのは素人だから、じゃないです。ジャンプの評価要素を理解していないライトファンだからです。

アナウンサーが「とんだあ」というぐらいなら罪は軽いです。一種のあおりね、と思えばいい。URを指摘しない解説は手抜きだと思いますが。

だけど問題なのは、ISU国際試合で、本来は質がよくないネイサンのジャンプをあたかも最高級の質のように点をつけていることです。

それどころか、あからさまなミスもスルーして点をつけている。全米だけでやるなら、やれやれ、ですむかもしれません。全米ジャッジは無能で、例によって、うちの国の選手はすごいんだ、というのをアピールしようとしているのだろう、ぐらいで。あまりにやりすぎるのでうんざりして、今年はさどかしひどかろうと、全米男子は録画はしたものの見ずじまいでした。実際わけわからない点つけてました。根拠なく威嚇するなんて実力のない証拠です。点は高めだなと笑っても、いい演技なら感嘆できます。平昌イヤーのカナダ選手権でテサモエが10点満点とってましたが、点は気前よすぎたにせよ、すばらしい出来でした。あとで何度もみました。あれが平昌の金につながったといっていい。全米はいい演技がでるときあります。だけど、つまらない威嚇の道具にジャッジが利用することもとても多い。

問題なのは国際試合でやっていることです。まるで全米で指令がでて、それに従ってるみたいです。

直近の例がGPFです。同じブログの「トンデモ採点まとめ、フィギュアスケート2019-2020」をみてもらえるといいのではないでしょうか。真ん中ぐらいにネイサンがでてきます。選手:6番滑走 Nathan CHEN  で検索してもらうといいでしょう。
http://gandy.seesaa.net/article/474141389.html

ここでとりあげえられているのは、コレオのミス(「つまずき(-1から-3相当)」)を無視して「GOEは計算上では最小で1.93、最大で3.93高くなっている。」点です。ほんと、ネイサンってこういうのばかり。

ジャンプもみてください。GOE3までしかないはずですが、7本のジャンプに対して+5が11、+4が22。いったいどういうことです?

このときのジャッジは、

Judge No.1    Mr. Anthony LEROY    FRA
Judge No.2    Ms. Wei SHI        CHN
Judge No.3    Ms. Elisabeth BINDER    AUT
Judge No.4    Ms. Olga KOZHEMYAKINA    RUS
Judge No.5    Ms. Mami MAEDA        JPN
Judge No.6    Mr. Walter TOIGO    ITA
Judge No.7    Ms. Wendy ENZMANN    USA
Judge No.8    Ms. Salome CHIGOGIDZE    GEO
Judge No.9    Ms. Deborah ISLAM    CAN

http://www.isuresults.com/results/season1920/gpf1920/SEG002OF.htm

私が一番まともと思えるのはNO,3です。自分の考えにかなり近いです。ただしコレオの採点は×です。カメラであの躓きが見えなかったというなら、ISUはカメラを変えて、台数を増やす必要あります。


悪名高いのはNo.6のイタリアジャッジで、彼は以前、他のジャッジのスコアを盗み見たということで処罰をうけています。羽生君にあまりにひどい採点をしたとマッシミリアーノさんがわざわざ雑誌で謝罪していました。

ご興味のある人は
https://www.nbcnews.com/storyline/winter-olympics-2018/figure-skating-lets-judges-who-break-rules-return-judge-another-n845441

でもみてもらえるといいかと。マッシミリアーノさんの記事は

 

 



に掲載されています。

だけど、私が個人的に一番許せないのは、No.5の日本ジャッジです。なにやっているのでしょう。ジャンプのGOEもなにやっているのだ、ですが、あのコレオに4ですって?

本来なら、ジャッジミーティングで猛抗議をすべきです。stumbleがあったのに5や4つけるのはなにごとだと。

そして、あの演技が音楽表現やったですって?あのコレオまではジャンプに専念して、ジャンプが終わったコレオからやっと音楽表現するプロにですか?何度見ても前半メロディー/リズムが浮かばないプロにですか?コレオ部分以降だけなら浮かびますけど。メロディをおぼえてしまうかどうかって、結構、音楽表現ができているかどうかのものさしになると思うんですけどね。これは特殊な意見かもしれません。

しかもコレオはあからさまにつまずきましたけど。テレビでははっきりわかりました。本人もしまった、と思ったか笑ってましたよ。3拍ほどおかしかったです。解説席からも見えたらしくて、織田君はちゃんとコメントしてました。ステップシーケンスでもとりこぼしてます。なのに?

このデュプレイユプロ、2018-19シーズンにくらべて手抜きだと思います。Land of Allのとき、アメリカのショーではまじめにTRやってたのです。かなりむずかしくて、3回転でも大丈夫か?という出来でした。アイスダンサーにつけなれている人のふりだなあと。ネイサンのSS、決してよくありませんのでね。アイスダンサーとは比較になりません。で、試合になると見事にカットしたので、デュプレイユはこったものをつけてもしかたないと思ったのかな。コメントでいただいた情報によると、ジュニア時代のマイケルジャクソンで使った振りをそのままコレオにつかったのだそうで。このあたり、私、ジュニア時代の振りをまるでおぼえていないし、別に見直す必要も感じないので、そう言われた、としかかけないのですが。その通りなら、ますます手抜きです。

あの試合のネイサンはよほどか氷があったのか、ネイサン史上最高の滑りをしていました。普段よりもずっとすべっていて。鍵山君が、滑りすぎてやりにくかったといっているので、あわない人もいるのでしょう。でも、ネイサン史上最高だと思いましたから、私もSS9点台でても不満はありませんが、9.5以上なんてパトリック並のスケートしてからつけてください。遠くおよびませんよ。だいたいふだんから高すぎるのです。ふだんなら8点台でしょうに。

あのTRに9点台は解せません。本来、どこで9点台のTRをやったのだといってもいいくらいです。COはネイサンいいと思うんです。左右の方向や氷を広く使うというのはやってます。あまり質のよくないクロスで、なので、9.5もつけるものかという疑問はありますが。

長々と書きましたが、

GPFにかぎらず、ネイサンの演技って抗議の対象にすべきトンデモ採点やってること多いんですよ。

なにせ転倒しませんから、基礎点は全部とるの当然です。4Lz大偏重時代ですから、それだけでも勝てる試合は多いです。

平昌前なら、単独ジャンプはステップ要件を完全無視しているから、ノーカウントにすべきだったと思ってます。それをいうなら昌磨君もですが、羽生君、ハビ、ジェイソン、ミーシャ、ヨリックなどまじめにまもっていた選手もいたので差をつけるべきでした。それをしておけば3回転だけの選手だってSPでは十分に戦えたのです。女子は華麗なTRを色とりどりにつけていたのに男子は漫然とクロスだけでとんでそれで点がつくなんてルール違反もいいところでした。これについてはISUにおそらく罪はありません。何度も改訂して守らせようとしているらしいのがわかります。でも守らせるためには、この点をきちんと評価できなかったと、ジャッジの出場資格停止するぐらいでないとだめだったのでは。甘々だからジャッジが好き放題したのです。

でも今はこの規定はありませんから、厳格にやっても、減点する要素がないのです。

PCSにしたって、TRをのぞいて、8点台後半はでると思います。

TRが、というのは、これ、ジョン・インマン方式にそえば、5点がつけられることをやらかしているからです。

ラファは何度も自分の生徒にはジャンプ前にあれこれさせないでジャンプを確実に決めるという発言を何度もしています。つまり、TRが自分の生徒にはない、といっています。うかつなものです。ジョン・インマン方式に沿うなら、これぞコーチがTRのなさを認めたことになる。インマン方式でTRがないと本人たちが認めたと、バンクーバーのプルシェンコみたいにジャッジ2人ほどからTRに5.00つけられても文句いう資格ありますまいよ。

ネイサンは低くて幅のないジャンプと複雑なTRいれないですべることで体力温存して4回転たくさんとぶ戦略なのは明らかです。ついでにいうと、曲表現にいる熱量もださないので、曲表現分もエネルギーを節約していることになる。この戦略はソルトレイクの銅メダリストのティモシー・ゲーブルと根本は一緒です。ネイサンのほうが技術があると思いますけど。ジャンプ以外のエネルギーはなるべく使わないで4回転ジャンプを決める、というのはまったく一緒。ゲーブルはちっともおもしろいところなくて、退屈しまくってみていたものですが、ソルトレイクのときに五十嵐さんが四回転とぶためのうまい戦略、といってたのは強烈におぼえています。なるほど、たいくつに意味があったのかと。

このGPFのときには、羽生君の点を引き下げやってました。GOEもむっとしたものですが、No.6のPCSはひどかったです。

つまり、押しを引き上げて、ライバル選手を引き下げるというセットがずっとまかり通っています。それで40点も差がついたわけです。羽生君は明らかにミスがあったわけですが、実際はもっと小さいはずです。

こんな状況、認めていいのか、と、この二年間、しつこくずっとぶつぶつ。

前も書きました、羽生vsネイサンというのは表面上のもので、


羽生 vs ISUジャッジ

というのが実際の図だと思います。

直接対戦のときのみならず、羽生君の他の試合でも引き下げようと妙に長い時間をかけてます。これは、羽生君がノーミスやって、実質ネイサンよりよい演技をやったとしても、ネイサンを勝たせるための伏線なんでしょう。

で、Awardでネイサンをもちあげて、北京まで無敵の王者にしたいんでしょう。その後は、転倒しなければ技術が高い、とか、ネイサンはバレエっぽい動きしているのでアートであるとか、考える人をネイサンをメインにしたアイスショーに誘い込んで、たっぷりもうけて、それを起爆剤に全米のフィギュア人気をとりもどして1980年代あたりのような隆盛をとりもどしたいというのが青写真なんでしょう。今回のAward紹介文で大嘘をかいても、大事の前の小事だ、ぐらいの考えなんでしょうよ。

でもねえ。この通りにいくとは思えません。なにせライサチェックの例があります。ネイサンはライサチェックよりはるかに実力ありますが、それにしてもすでに2年間、ほぼ毎試合のように、あげあげで処理されているわけです。各ジャンプはほぼつねに2点ほど多いGOEがつき、ミスはみのがされ...二度計算しました。20点以上、上乗せ点がついてるようでした。これをまだあと二年やるつもりなんですか?

本来なら、その国のスケート連盟が選手を守るべきです。それを指摘したのがなんとゲヤゲ。そう、ソルトレイクスキャンダルをひきおこし、それでも追放されずにフランススケ連の会長を長年つとめたあげく、性的虐待スキャンダルの余話をうけて首になったゲヤゲです。

 

 



この本ではガヤゲ氏となっています。必読本とは思いません。以下に感想がかいてあります。

http://kazh.xsrv.jp/?p=28532

 

まあ、そういう本です。羽生君はゲヤゲ情報以外は大して読む価値のあることかいてありません。売るために羽生君を一番最初にもってきただけでしょう。ネイサンがどんなものかは上の感想みたらいいのでは。全編、こうにちがいない、と思い込んでインタビューしたんだろうというかんじです。アリエフ、ジェイソン、エイモス、リッツォ、キーガンは結構、面白かったですよ。日本人スケーターはう~ん、昌磨君、高橋君は微妙です。昌磨君については既出の内容。高橋君についてはネイサンと同じです。調べてみてこうだったとか、仮説を裏付ける証拠をみつけた、というのでなくて、みたいものをみて、聞きたいものを聞いて書いた、というところです。高志郎君はわりとよかったかな。鍵山君と駿くんのところでは、JGPFの氷について鍵山君が話していて、なるほど、そういうことだったのかというのがありました。もともとよく滑る鍵山君にはスピードがですぎるやりにくい氷で、あまり滑らないネイサンには普段よりスピードがでるよい氷だったと考えていいのでしょう。

本は、面白い分析しているか、まったく知らなかった点をおしえてくれるか、そのとおり、といいたいときでないと価値がそれほどあるとはいえますまい。好きな作家なら、今イチのときでも楽しめるかもしれませんけど。このライターは、たぶん、ネイサン、高橋君が好みのスケーターで、この二人から見たい物、聞きたい物を脳があらかじめ決めてしまっていた。それでインタのときにどんな情報がでてもそれを解析できず、事前の自分の思い込みですべてが判断してしまうというタイプなのでしょう。よくあることです。カエサルが2000年以上前から指摘しています。

ただし羽生君についても、一点、注目すべきところがあるのです。これが書いてあるという噂をきいて、この本買いました。そう、ゲヤゲ情報(笑)

GPFで40ポイント以上の差がついたことに対して、40ポイント差などありえない。と熱く語ったというくだりはちょっと興味がありませんか。日本スケ連の伊藤会長に、なぜISUに抗議しない、自分のところの選手を守ろうという気がないのか、言ったのだそうです。

この言葉をきいて、はじめてゲヤゲをみなおしました。私にとってゲヤゲって、ジョン・インマンほどでないにせよ、好きになれない存在でしたから。

なにより許せなかったのが、リリースをしぶって、選手を引退においこんだことです。その中には、もともとロシア出身でフランス代表として滑っていた選手がまたロシアに戻りたいといったときにノーをつきつけたというのがありました。気の毒すぎる。また、マッソーのドイツへのリリースもしぶりまくり、サフチェンコはもう過去の選手、組んでもしかたがないといった人物です。その後、リリースはかなったわけですが、サフマソがオリンピックでかって、WCでも優勝したときは、思わず、みたか、ゲヤゲー!などと叫んでしまいました。あの試合みてゲヤゲの名前を叫んだのなんて他にいるのだろうか(^_^;) また、資金ぐりがうまくいかず、そればかりか客寄せの努力もせず、あのGPFの世にもお粗末なガラガラの客席(羽生君がでたのに!)とスコット・モイヤーが抗議までするに至ったプラスチックのメダルともうお話にならないこともやっています。

でも、考えてみれば、自国の選手を守る、ということはやっていたわけです。リリースを渋ったのも、ソルトレイク・スキャンダルも論外ですし、資金繰りがちゃんとできないなら、GPFに手をあげるな、いや、グランプリ自体から撤退しろ、といいたいですが、自国の選手の守護神みたいなところはあったかもしれません。

試合運営の下手さかげんなら、伊藤会長もゲヤゲに負けません。埼玉ワールド、たしか会長が責任者でしたが、空調が悪いとか、チケット販売がそもそもなってないとか、海外からは悪評だらけでした。日本の大会は世界一、他国でやるより常に日本でやったらいいとおもってたのに(>_<) あとジャッジは女子シングルでサボタージュやってました。プーシャワーを禁じたのも伊藤会長だったはず。あの年は、ロシアもフィンランドもちゃんとフラワーガール/ボーイをふやして対処してくれましたよ。おかげで、甲子園が7回にジェット風船とばす光景と同じく名物といっていいプーシャワーが楽しめたのみならず、小さな選手が一生懸命集めるかわいい姿もみることができました。次のスケーターが気の毒なのはたしかだけど、許可していたほうがファンはよろこんだでしょう。

せめて選手を守るとか、育成がしっかりできているならいいのですが、これができていたのは城田さんがいた時分だけのことです。彼女は公平な人物ではないかもしれませんが、冷遇された織田君やら村主さんやらが城田さんのために動いたことを考えると、日本をどうにか世界の強国にするために努力していることを評価したのではないでしょうか。

現在、スケ連が選手を守れていないのは明らかです。

それどころか足をひっぱる存在でした。真央ちゃんのお母様が、邪魔だけはしないでほしい、と発言していたといいます。タラソワはバンクーバーのときに、マスコミを優先して、真央ちゃんにさせるべきでない練習をさせた日本スケ連に憤慨して、コーチをやめています。タラソワによると金をとれなかったのはスケ連の介入のせいだとか...なんなんだ。直前の取材などなくても、金メダルのほうがマスコミもファンもよろこんだというのに。焦点ずれまくりです。ソチでは真央ちゃんはさらに気の毒な目にあいました。中京で間際まで調整を希望していたというのに、団体戦に出場させられ、スケ連が練習に用意したリンクは最悪だったといわれています。真央ちゃんからメダルをうばったのはスケ連だと固く信じています。あの年の真央ちゃんはなかなかいいシーズンだっただけに...

羽生君についてもひどいでしょう。変な点について抗議したことがあるとは思えません。少なくとも、GPFのネイサンのコレオに5点や4点がついたというのは抗議すべきです。オータムクラシックで羽生君にシリアスエラーがついたのも訴えるべきものですし、聞き入れられないのなら、IOCに提訴というのもありえることだと思います。ちょうど取材にきてましたしね。4CCなどのジャッジに妙に時間がかかった点だって、その場にいた山本さんでも平井さんでも呼び出して事情を聴取して動くべきでした。そんなのした気配はなさげです。それどころか、4CCの山本さん、?といいたくなる点をSPでつけてます。GOEもそうだけど、PCSも平均よりすべて低い。で、鍵山君にはえらく点はずんでます。きっと羽生君の見直しに積極的に参加したんでしょう。日本のジャッジって、良心的な人多いのです。一人だけおかしいものはおかしい、と主張するような点つけたり。なのに昨シーズンはなんだったのでしょう。山本さんは前から?みたいなお国びいきやったりする人でしたが、お国びいきがでるのは関西のスケーターかスケ連全体が押すスケーターだけのようです。これがもし羽生君でなくて、10年ほど前の状態の高橋君だったら、時間が不用意に長いと抗議してたのかも...

自ら動きたくないなら、スポンサーを動かしてIOCにISUは偏向団体と思われる行動をし続けていると訴えさせるとか、やり方はいろいろあるはずです。調査して善処してくれなければスポンサー降りる、とでもいえば、IOCは必ず調査するでしょう。証拠はISUがばらまいてくれているので、楽勝の調査になりそう。

日本スケ連って選手を守る、ということはな~んにもできてないところです。小林強化部長は人柄はいいのでしょうけど、選手にはりついていただけでした。選手を守る、というのは子守をすることではなく、選手がわけのわからない陰謀の犠牲にならず、100%の力を発揮して評価される状況をつくりだすことです。昔から、フィギュアの点って、いじられることばかりだったのですから。そのためにはなめられないようにする必要があります。普段はにっこり笑っていたらいいんですが、あなどったらとんだめにあう、とでも思わせなければ。せめてヘンテコ採点には抗議しなければ。採点はくつがえらないにせよ、次回、変な点つけたら面倒だな、と思わせるぐらいは必要です。小林強化部長にそれがやれたとは思えません。伊藤会長にはそんなことする頭などありますまい。新しい強化部長に期待しよう。より悪い状況には少なくともならないと思って。

ISUが公明正大な組織だったとしても、各国は仲良くはしていても、勝負で勝てないと話にならないのですから、日本はあまっちょろい国などとなめられる状況を作ってはだめです。しかし、ゲヤゲを評価する日がくるとは。それだけ日本スケ連が情けない姿を見せ続けているということです。国内派閥競争しか考えてないのでしょうか。

ソルトレイクのときに、IOCはISUに改革できないのであれば、かわりにやろうか、と申し出たといいます。ISUは自己改革できるといって断りました。

新採点方式の幕はこうしてあいています。そしてその改革は評価していいと思います。少なくとも6点制時代よりは透明性ができました。6点制時代もさんざん、妹と点数あてっこをやったものですが、ほとんどあたった試しがありませんでした。もう謎そのもの。ちょっとでも近いことがあったのは、選手の国を考えてあてたときです。なるほど、国を考えて点がでてるんだ、と思ったことあります。まじめにそうでしたよ

が、新採点方式になるやいなや、かなり近い点を予想できるようになりました。透明性万歳、です。

しかし、今、とくにGOEの段階があがってから、GOEを好き放題に使って得点操作がめだつようになりました。その代表格はネイサンと羽生君でしょうか。他にもありますが。欧州選手権のアイスダンスはその手の動きがでたのかと思われるような事前のお達しがジャッジになされたようですし。不可解です。ネイサンの点は事前に予想した点にかぎりなく近いものがつきます。失敗しないというのを前提条件に、目標点を設定してつけているのかもしれません。そう考えると、GPFでネイサンのコレオに4と5だらけだったのが説明がつきます。

そして得点操作とまったく同じのをみせてくれたのが今度のAward。もう紹介文からして、いじりまくりです。ちょっとしらべたらわかる事実を隠蔽したりするなど、稚拙そのものです。自分たちは偏向団体です、というのを宣言しているようなものです。事実を書くのでなくて、自分たちが見せたいと思っている幻想を見せようとしているだけです。事実をねじまげ、オリンピック業績までいじるというIOCに泥をぬるようなマネまでして。IOCから除名処分受けるはずがないとでも思っているのでしょうか。この陰湿ないじめとファンはどうせ馬鹿だから嘘ついてもわからないとでもいいたいのでしょうか。この組織的に定めた目標に向けて進もうとするのって、ソルトレイクよりひどいのではないかしら。

ISUに自浄作用はないとみました。かといって、IOCから除名というのも..ISUと裏で動いているアリ氏とかアメリカスケ連あたりはどうなろうがしりません。自業自得です。ひあがればいい。だけど、一生懸命努力しているスケーターたちは気の毒です。もうISUを徹底的に解体して、AIいれて、公平かつ透明なジャッジングシステムの確立をめざすしかないのではないでしょうか。IOCもいろいろ問題ある組織ですが、ISUよりは地に足がついているだけマシです。ISUがやっているのはただの炎上商法で、1980年頃のアメリカでスケートがさかんだったころをとりもどそうというだけのものです。でも、スケーターから搾取することしか考えないプロモーターが多くの人をひきつけることができるショーなどつくりだせるのでしょうか。また、20点ほどの上乗せ点を続けて作ったチャンピオンが本当に支持されるとでも?

明日の茶番アワードがどうなるかはわかりませんが、たいして興味はありません。今回ですっぱりなくなってほしいだけです。結果はTwitterに流れるからわかるのでしょう。MVSが羽生君なら当然すぎて、ISUにもちょっとは正気があったのか、と思うだけ。ネイサンならやっぱり茶番か、と思うだけ。パパシゼはないと思いますが、パパシゼなら少なくとも怒りません。あれほどの芸術性とスケーティングをみせてくれているわけですから。

羽生君の紹介文が修正されたのって、いったい何が原因だったのでしょうね。それこそ炎上商法で、スケートファンの気をひくためにわざとまちがえた、なんてばかげたことが真相だったのか、それともIOCに注意されたのか... 日本スケ連じゃないのはたしかです。新育成部長がはりきって抗議した可能性は0じゃないけど、あまり考えられない。ネイサンの宣伝に利用するつもりだったマスコミにたたかれたからさすがにまずいということになったのかしら。

 

本来はセットで改訂してほしいネイサンはそのままなのが問題ですが、中国が名誉毀損とする理由をわざわざのこしてくれたと思っておきましょうか。さらにはうそをかいてない部分も下手くです。WC制覇はともかく、オリンピックの団体銅をたった20歳で受賞と書いて自慢するなど、失笑物です。第一、団体SPでネイサンは4位で、団体銅メダル獲得にちっとも貢献していません。1位昌磨君、2位ビチェンコ、3位パトリックでした。年齢でいうなら羽生君は19でオリンピック金もWCもとりましたけど?ついでにいうと19のときの団体戦はペア競技が弱い日本はメダルはとってませんが、羽生君自身のSPは1位でしたよ。ザギトワは団体銀(FS1位で貢献)、個人金、さらには10台でグランドスラム達成してるし、明らかにネイサンより人気と注目をあつめましたけど、でしょ?だけど、候補にすらあがっていない。なぜですか?ロシアスケ連会長やファンが怒って当然です。平昌ではザギトワ以外にもケイトリン、メドベと団体で金、銀、でいずれもSPは3位と1位で貢献、さらには個人競技でも銅、銀とってますよね。ケイトリンはその年、WCのチャンピオンになったし。この紹介文、持ち上げの効果すらはたしていない。一応真実でも、ちょっと内容を調べればいったいなんだ、ということばかり。だいたいしらべなくても、2年前のことならおぼえてる人はいっぱいいます。こんな稚拙なライターつかうとは、ISUの人材不足って深刻だったのですね。

 

訂正理由は考えても正解はわかりっこないのでやめときますか。