(元投稿: 12/16 23:00)
ご訪問ありがとうございます。
直前の記事
【再掲】』
をお読みになっていない方は、
そちらを先にお読み下さい。
(浸潤)癌は、治療せずに放置すれば、
あるいは治療が奏効しなければ、
進行(増殖)するのです、
だから、というか、
それが、癌というものなのです。
(仮に、進行しない、遠隔転移しない癌があるという
近藤先生がいうところの「がんもどき」理論が
正しいとしても、進行しない癌か進行する癌かを
診断時点で100%見分ける手段はありません。
また、進行速度の遅い癌もあれば速い癌もあります)
また、
100%遠隔転移を防げる治療はありません。
高確率で癌を根治させることの出来る手段は
現代医学では、
西洋医学の、手術と放射線しかありません。
乳癌の場合、
保険診療として認められている根治手段は、
全摘手術か、温存手術+放射線 です。
(植松先生の「放射線のみ」は、自費診療です。
高額であり、被曝もしますが、根治力はあると
私は思います。陽子線、重粒子線は先進医療で
臨床試験中です。
それらは、手術代替の局所治療。
その治療に「根治力がある」というのと、
全員が治るかは 別の話。それは手術も同じ話。
この記事で書いている、微小転移と遠隔転移に
ついては、私も本記事で書きましたが、植松先生が
ご自身で書籍に分かりやすく詳しく書いていらっ
しゃるので、ご検討される方はご一読いただければ。
5ch掲示板しつこい叩き書込み者向けに、緑字の
『癌治療の医学的な常識』を追記)
進行すればするほど、遠隔転移する確率も
高くなります。
だから、早期発見・早期手術が
勧められているのです。
乳癌診療ガイドラインで「特殊病態」と
書かれている、局所進行乳癌や炎症性乳癌
(ステージ3B、3C)には、
集学的治療が強く推奨されるのです。
⬆
術前化学療法+手術+放射線
⬆
アンスラサイクリン+タキサンが基本。
エビデンス(臨床試験結果)に基づき、
回数も決まっている。
炎症性乳癌等で手術できない場合は
薬物療法を継続する場合もあるようです。
+術後補助薬物療法
⬆
サブタイプによって治療有無、治療内容が
異なる。現時点で、トリネガにはない。
HER2陽性であればハーセプチン+パージェタ。
ホルモン陽性だとホルモン治療もある。
HER2陰性だとゼローダが使えるようになった
のかな?まだ、臨床試験中かな?
乳癌の、癌の進行や転移の仕組み
(基礎の基礎)について、
昨年の今頃、記事を書きました。
医学的な「事実」「現実」です。
怪しい治療、詐欺的治療にひっかからない
ためにも、
後で後悔しない治療選択をするためにも、
踏まえておく、重要なこと
だと思います。
5ch掲示板の『癌闘病ブログ』と名のつく
スレッドで、まだ、
そんな医学的な常識を
叩き続ける人(々)もいるので再掲します。
ー◆ー◆ー◆ー
(元投稿:2017年12月9日)
話を簡単にするために、大多数の乳癌である
乳管癌について書きます。
(小葉癌、その他特殊な乳癌の方、
ごめんなさい)
①まず、癌が乳管の中に発生します。
乳管の中に留まっていれば非浸潤癌です。
(ステージ0です)
そのまま留まっていれば、転移しません。
②乳管から外の組織に浸潤していけば、
浸潤癌になります。
浸潤して大きくなっても、それだけでは
遠隔転移しません。
※原発巣と呼んでいるのは、
狭い言い方ではこの部分。
遠隔転移と識別するために言う時は
領域リンパ節も含んで、そう呼ぶ時も
あるかも、でも、
リンパ節を含む場合は、正式には
「局所」と呼ばれている。
★ 乳癌は、遠隔転移する際には、必ず、
リンパ管か血管を通って遠隔転移します。
③まず最初に領域リンパ節である、
「腋窩リンパ節」に転移するケースが
大多数、と言われており
(内側に出来た乳癌の場合は、腋窩リンパ節
でなく胸骨傍リンパ節に最初に転移する
場合もあるようですが、
1%とかその程度の割合)
なので、
生検や手術で、腋窩リンパ節の転移の有無
や個数で進行度合いを確認します。
腋窩リンパ節に転移があったからと言って
必ず遠隔転移するわけではありません。
※腋窩リンパ節に転移があれば、
原発巣とは別に、
「腋窩リンパ節郭清」といって
リンパ節を含む脂肪ごと、取り除きます。
原発巣や腋窩リンパ節の転移は
手術で取り除けます。
遠隔転移するかどうかは、
原発巣や腋窩リンパ節を
手術で取り除いた時に、
既に全身に癌細胞が巡ってしまっているか
どうかの問題で、
全身に巡っていなければ 「遠隔転移」
しません。
全身に巡っていても、
目に見える大きさまで増大しなければ、
「遠隔転移」として発見されません。
その間に、何らかの手段で
癌を死滅できれば 「遠隔転移」しません。
リンパ節転移は、
腋窩リンパ節レベル1➡2➡3
➡胸骨傍リンパ節や鎖骨下上リンパ節
と転移していくことが多いと
考えられています。
手術で取り除いてもらえる「腋窩リンパ節」
と異なり、
現在の(標準)手術では、
胸骨傍リンパ節、
鎖骨上(下)リンパ節は
手術で 取り除いて
もらえません。
(この、手術で取り除いてもらえない
リンパ節まで転移しているのが、
ステージ3Cです)
何故ならば、
過去の臨床研究で、リンパ節を全部
取り除くような手術をしても、
生存率が変わらない、という結果に
なっているから。
一方、リンパ節を奥まで取ると、
リンパ浮腫になる可能性が著しく
高くなるから。
※転移の仕組みとは別の話ですが、
手術で残さなければならない皮膚の部分に
癌が浸潤していれば
身体の違う部分の皮膚を取ってきて
植皮等しない限り、
手術で取り切れません。
皮膚に癌があっても、それだけで転移は
しませんが…
④リンパ節とは別に、②で浸潤した癌が
静脈に直接浸潤して流れていくことも
あります。
★手術で取り切れない癌が残るってことは
その残った癌から、さらに全身に巡って
いく可能性が著しく高いってことです。
(そこまでで止まっている「がんもどき」が
あるのかどうかは分からないですが
西洋医学の正論では、放っておけば、
全身に巡って、遠隔転移していく)
また、乳癌は身体の表面近くの癌なので
そこで増大すると著しくQOLも悪化する
という、 遠隔転移とは別の問題も
発生します。
⑤リンパ管や血管を通して、
1)手術時に既に全身に巡っていたか、
2)手術で取りきれなかった癌細胞から
その後全身に巡っていたか、
まだ、目に見える大きさまで増大して
いない癌細胞のことを、
微小転移と呼んでいます。
タンポポの綿毛に例えて話されることも
多いです。
1)の微小転移を薬剤で殺そうというのが
術前後の補助薬物療法です。
※1)の場合、
全身に微小転移があるかないかは、
生検や術後の病理検査結果の
いくつかの指標から、
推測するしかない。
1)の目的で、
決められている治療の術前化学療法後に
手術で取り切れないリンパ節や皮膚に
目に見える癌が残った、
2)の場合、
抗がん剤が追加できないのが、
ステージ3Cの標準治療、
そこから癌細胞は全身に巡っていくよね、
それはおかしいよね、
ステージ4で使える薬剤を使って
癌を消す治療をすべきでしょ、
手術で取り除いてくれないんだから、
と、その点だけは、私は日本乳癌学会に
再度、明確に質問・意見は出そうと
思っています。
⇒
出さずとも、医薬界はその方向で
動いていますね。
パージェタは5年のドラッグラグを
経て直近で認可されました。
ロシュ/中外さんのテセントリクの
臨床試験に手術不能な局所進行乳癌
が含まれています。
このまま認可されることを期待します。
術後にハーセプチンをカドサイラに
変更する臨床試験結果がよければ
日本でも認可してほしいものです…。
(2018/12/16追記)
ーーーーー
⑥⑤で、微小転移のあった人の癌が
そのまま遠隔臓器、(乳癌の場合、
骨、肺、肝臓、脳への転移が多い)
で目に見える大きさになると、
「遠隔転移」となります。
(ステージ4です)
ーーーーー
私は、自分が未経験の
遠隔転移後(ステージ4)の抗がん剤治療
として、梅澤先生や押川先生、
(関先生:動注化学療法という局所治療)
の「事実」記事を紹介しています。
三好先生も一部ご紹介しました。
※ステージ4でも、転移が単発で、
手術やピンポイントの放射線治療
(ガンマナイフやサイバーナイフも含めて
書いています)
であれば、根治もアリでしょう。
※ なお、分子標的薬(抗HER2)と
抗がん剤で完治例が出始めている、と、
愛知がんセンター岩田広治先生は
書かれていました。
(完治なのか寛解なのかの見極めは、
もう少し年数が必要と私は思いますが、
少なくとも寛解する例は勝俣先生も
お書きになられています)
残念ながら、乳癌は多発転移が多い。
樹木希林さんの言葉を借りれば 「全身病」。
でも、樹木希林さんはお元気に活躍されて
いますした、乳癌は「治っていません」
でしたが…。
ー◆ー◆ー◆ー◆ー
※ 私がフォローさせていただいている方々、または
癌に罹患した経験のある方、 がん患者の家族
(の経験者)、 保険診療での癌治療や癌緩和治療の
経験がある医師 以外の方々からの
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何名かいらっしゃったので追記
(偽心理カウンセラーとか偽コンサルに多い。
無理矢理相手の心を自分の考えで変えさせよう
とする、恐ろしいよね。その時点で、私は
カウンセラーやコーチ、コンサルで?? と
思っちゃいますが…偽カウンセラー、偽コーチ、
偽コンサル、かな)