ご訪問ありがとうございます。
私は、微小転移がないと思える点を見い
出せない(笑)、ステージ3Cゆえ、
※強いて言えば、若年じゃないわね、
HER2の場合、年齢は、あまり
関係なさそうですが、、
転移リスクの判断に悩むこともなく(-_-;)
もっぱら、抗がん剤+分子標的薬が
効く(微小転移を撲滅する)かどうかだけが
気になったのですが、
再発転移予防(再発転移確率低減)が目的の
術(前)後の抗がん剤治療について、
一般的なことを書きたいと思います。
日本乳癌学会の、
「患者さんのための乳癌診療ガイドライン」
にも、かなりしっかり書かれていますが、
重要なことなので、ここでも書きます。
手術可能な(乳)癌患者全体でいえば、
概ね、半分の患者は、
何もしなくても、再発転移しません、
すなわち、術後に微小転移は存在しません。
だから、微小転移のある人にだけ、
再発転移予防の抗がん剤治療をする、
ということができればよいのですが、
微小転移があるか、ないのかは、
現代医学では、判別できません。
※近藤誠先生理論の、がんもどき説が
たとえ正しくても、がんもどきか、
本物の癌かを、識別できないのと同じ話。
再発転移リスクを予測する因子で、
(これも、絶対ではない)
リスクの高い人全員が、
(微小転移のない人にも)
抗がん剤治療を勧められます。
⬛再発転移予測因子(高リスク)
・腫瘍が大きい
・リンパ節転移あり
・癌細胞の悪性度が高い
・Ki67(増殖能)が高い (>13%とか>20%とか)
・HER2陽性
・脈管侵襲あり
では、術(前)後に抗がん剤(+分子標的薬)
治療を受けた場合に、どのくらい、
再発転移率を低減できるか。
数字は、「患者さんのための乳癌診療
ガイドライン」 の数字を使います。
再発転移確率が 60%の患者集団では、
抗がん剤を使わなかった場合、
100人中、60人が再発転移し、
残りの40人は再発転移しません。
この再発転移する60人に、
アンスラサイクリン+タキサンの
抗がん剤治療をすると、
再発転移する人は40人に減らせます。
すなわち、20人は抗がん剤のおかげで
再発転移を免れます。
※再発転移低減率は、33.3%と言って
います。
(種類もステージも混在したエビデンス
に近い値を置いているとは思いますが)
「33%低減した」と言われた時に、
60%が27%に減る、と勘違いしない
ようにね。
60%が40%に減る、だからね。
利益を受けるのは20人で残りの80人は
何の利益も受けず、副作用だけは被ります。
副作用は、100人全員に発生します。
(大小は個人差ありますが)
その程度の治療だ、ということは、
理解しておきましょう。
因みに、HER2タイプはハーセプチンの
おかげで、低減率は33%よりは高いです。
また、何度か書いていますが、
アンスラサイクリンの心毒性は、
不可逆性で怖いことも、
認識しておくべきです。
ご自身の転移リスクと、抗がん剤をする
メリット、そして副作用の怖さを
天秤にかけて、
ご自身で、よくよく考えて、納得した上で
再発予防の抗がん剤治療を受けるか、
受けないか、後悔しない判断をしましょう。
⬛考え方の一助に
・受けずに、再発転移したら後悔するか?
・受けて、重大な副作用を被った場合、
再発転移しなくても、後悔するか?
・受けて、重大な副作用を被り、
再発転移した場合に、後悔するか?
アンスラサイクリンをするかどうかは
議論の別れるところだと思いますが、
HER2タイプ乳癌は、癌そのものが
怖い(転移しやすい、予後が悪い)ですから
少なくとも、ハーセプチン治療はすることを
私は、強くお勧めします。
パージェタも認可されたら、
ハーセプチン+パージェタ治療をすることを
お勧めします。


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