2015年1月7日(水)手術
2015年1月14日(水)退院
▼乳癌の手術
乳癌の手術には、乳房切除術(全摘術)と、
乳房温存術があります。
しこりを6.7cmにも育ててしまった、
腋窩リンパ節転移、
胸骨傍リンパ節転移疑い、
皮膚浸潤疑いもある、
私の場合、術式は選択の余地なく、全摘。
乳房がなくなることへの喪失感がほとんど
ない(一切無い、に近い)私は、
たとえ早期発見でも、全摘を選びます。
しっかり取った方が、感覚的な安心感
があるし、放射線治療(被爆)をしなくて済む
のであれば、それに越したことはない、
と思うので。
だから、術式を迷ったり全摘で凹んだり、
は全くなくて幸いなのだけど、
転移疑いのリンパ節を全部取れないのかなぁ
と思っちゃった、闘う性分の私。
術前の診療(12月19日)での、
主治医=執刀医T先生との会話。
私:
転移してるリンパ節を全部取るために、
ハルステッド手術出来ませんか?
(術前抗がん剤治療前に、やらないって
聞いたけど、念のため再確認)
T先生:
今の時代はしません。
(キッパリ)
それは勘弁して下さい。
リンパ浮腫になったら、
大変ですよ。
リンパは再生しないからね。
私:
そーなんですか、
リンパって再生しないんだ。
もしかして、一般常識?
まぁ、乳癌も転移して死に至る病気
だっていう認識もなかった私なので、
それよりは恥ずかしくないですよね。
血管のように再生しないんですね。
だから、リンパ浮腫になると
大変なんですね。なるほど。
T先生:
そうですよ。
だから、リンパ浮腫になると、
一生付き合ってかなきゃならない。
抗がん剤で画像上見えるリンパ節転移は
なくなってるでしょ。
消えた可能性も高い。
私:
それなら、
センチネルリンパ節生検
して転移がなかったら、
リンパ節郭清しない
ってのはどうですか?
どの道、奥の方は取れないわけだから。
T先生:
リンパ節郭清が遠隔転移予防に
寄与しているのか否かや、
抗がん剤治療後のセンチネル生検
の是非も、
学会でも議論になってるホットな
話題ではありますが、
まだ、結論が出てないし、、。
レベル1とレベル2は
取らせて下さい。
私:
はい。
(元々、ハルステッドの可否を聞いた
くらいの私ですから、
特に異議はございません。)
レベル3は
取らなくていいんですか?
T先生:
リンパ浮腫になったり、
腕が上がりにくくなったりっていう
後遺症のリスクが一気に
高くなるから
レベル2までにしといた
方がいい、と思いますよ。
(抗がん剤治療前のCT画像見ながら)
レベル3は、映ってるのは、
これだけだったし。
(抗がん剤治療後のCT画像見ながら)
今は、映ってないしね。
勿論、明らかに手に触れる
転移があれば、取らせて
いただきます。
私:
はい。
一応聞いてみただけです。
手術の判断は、
先生の経験と勘に
お任せしてますので。
(私の職業でも、最終的なスキルは、
経験、勘、度胸のKKD。)
リンパ浮腫も怖い、付き合っていくのも
厄介そうだけど、
たとえ、リンパ浮腫になっても、
命を脅かす癌を取りきるためだったんだと
思えば、頑張れると思う私。
抗がん剤と違って、特に思い悩むことも
ありませんでした。
手術できることそのものが
有り難~く感じる
ステージ3Cの私。
▼術前化学療法のメリット
(追加)
半年の抗がん剤治療期間で、
主治医=執刀医との信頼関係
ができて、
安心して手術に臨めること。
これは、経験してみて、
新たに気付いたことでした。
▼センチネルリンパ節生検とは
手術中に、乳癌が真っ先に転移するという
見張り役リンパ節だけを取ってみて、
転移の有無を調べる検査。
転移があれば、
腋窩リンパ節郭清(レベル1、2)を行い、
転移がなければ、
腋窩リンパ節郭清はしない、
というのが、標準治療。
