私は今、日本共産党若手専従職員学習会に参加させてもらっています。毎週木曜日に兵庫県下の若手職員が集まって、共産党のことを学んでおります。テキストとしては『党大会決定』を使っていて、2000年の第22回党大会決定から順番に読み合わせをしているところです。共産党はだいたい3年から4年に1回 党大会を開いていて、その時の情勢の分析やこれからの戦略についての党としての見解をまとめています。
先日、第22回党大会決定を学んでいたときのこと。おもしろい議論に発展しました。
第22回党大会決定では90年代の動きを分析しているわけですが、90年代というのは共産党が伸び悩んだ時期なんですね。その原因について志位さんが報告している部分があるんですが、志位さん曰く、それには客観的原因と主観的原因があると。そして客観的な原因としては“ソ連の崩壊”が挙げられており、主観的原因としては“党の方針として、党員拡大と赤旗拡大を党勢拡大の軸として並列に置いていたこと”(党員拡大のみを軸にするべきだった。赤旗拡大と並列にしたことにより党員拡大が疎かになってしまったという分析)が挙げられていました。
この分析に疑問を感じた若手職員がいました。
「これほんとかなぁ?このくらいの理由で党勢が縮小したなんて思えないんだけど」
う~ん、たしかに。。
この意見を受けて様々な意見が飛び交い、「ソ連の崩壊は若手の僕たちには想像もできないほどのインパクトがあったんだ」などの意見もありましたが、「やっぱり職場等での共産党員に対する個人攻撃とかもすごかったんじゃない?」という話になりました。そういう理由なら党勢が縮小したのも理解できると、最初に疑問を呈した彼も納得していました。「僕も職場であからさまにいじめられたりしたら、党員辞めてしまうかもしれない」と。
いや、ほんとにそうですよね。先輩方は職場などでいじめられてきているんですよね。1950年代には“レッドパージ”という“共産党狩り”が行われて迫害され、それからずっと共産党員に対する攻撃は半端なかったと思うんです。90年代にはソ連の崩壊があって、やっぱり共産主義(共産党)はダメだって言って、またさらにいじめが悪化したんじゃないかと思うんです。そんな中で党勢が縮小するのは当然というか、本当に致し方ない状況があったんだと思います。
このことに気が付いて私が思ったのは、
「先輩たち、まじすげーな」
ってことです。
たしかに党勢は縮小してしまったかもしれないけど、それでもめげずに活動を続けた先輩たちがたくさんいる。職場で個人攻撃なんてされたらたまったもんじゃないと思うけど、それでも信念を持って戦い続けた先輩たちがたくさんいる―。先輩たちへの“リスペクト”が溢れてきました。
私は今、香櫨園支部や用海支部を中心に多くの先輩方と一緒に活動させてもらっていますが、中には「共産党を勧めるのは気が引ける」という方も少なくありません。迫害されてきた歴史を考えると、そういう反応が普通なんだと思います。でもそういう思いを抱きながらも、先輩方は赤旗を配り、宣伝に立ち、勇気を出して知人たちに声を掛け続けているのです。
学習会の中で、また別の職員がこう言いました。
「おれ、あの人たち(先輩たち)、ほんまに頭おかしいんじゃないかと思う(もちろん良い意味で)」
また、今回の学習会で私は先輩たちへの深い感謝と尊敬の念を感じると同時に、我々若手の役割も認識しました。
我々若手には、幸運にも迫害された経験がない。これはすごい“強み”だと思うんです。共産党員だからって虐げられた経験が全くないので、我々若手は強く打って出ることができます。堂々と共産党を勧めることができます。しかも、だいたい30代以下の若者たちには共産党に対する悪いイメージもない。こんなチャンスはありません。
“若者たちの中に強く打って出て、共産党を大きく拡げていくこと”―
これが我々若手の役割だと思います。そしてその姿を見せることによって、気が引けていた先輩たちを勇気づけることもできると思います。
先輩たちへのリスペクトを抱きながら、我々若手は我々のできることをやっていこうと決意を新たにした木曜日でありました(^_^)
【補足】
「なぜ共産党は迫害されたのか?共産党が悪いことをしたからじゃないのか?」
という疑問を抱く人がいるんじゃないかと思ったのでちょっと補足をしておきます。
共産党が悪いことをしたから迫害されたのではありません。権力者にとって共産党が不都合な存在だったから迫害されたのです。
昔から権力に対し真っ向から対決してきた政党は共産党しかありません。権力者にとって、共産党の存在は今も昔も脅威なのです。