受験戦線異状あり

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『大捜査線』 第20話「受験戦線異状あり」

 

公園で東大を目指す予備校生の浜崎が死体で発見された。浜崎の通う予備校は栄光という東大受験では有名な学校。

加納主任(杉良太郎)率いる四機捜は予備校を中心に捜査を開始。またその予備校生を調査していた興信所を調べる。興信所の調査員の磯貝(土方弘)は首に大きなほくろがあるのが特徴。しかし磯貝には完璧なアリバイがあるが、この事件に関し、直接関わりはなくとも何らかの事情は知ってると加納は睨む。

 

磯貝は殺された浜崎と同じ予備校に通う片山(佐久間宏則)から予備校上位10名の調査を依頼されていた。なんでもその予備校で上位10人は東大受験に通るらしく、片山は11位、1人殺せば10位内に入れるってわけで殺しやすい奴を調査依頼し、1人でいることの多い浜崎が狙われたというわけ。

 

興信所の磯貝も悪質な男で、それをネタに片山を強請り、金を要求。片山は自分の母ちゃん(絵沢萠子)に泣きつき、親バカな母ちゃんは拳銃片手に磯貝の興信所に乗り込み磯貝を銃殺。加納達に追い詰められた親バカ母ちゃんとバカ息子はマンションの屋上に上り最後の抵抗を試みる・・・・

 

放送されたのは1980年の6月。

同年の11月には同じような受験戦争でおかしくなった予備校生が両親を金属バットで撲殺する事件があり世を騒がせ、それをネタに多くのドラマ等のネタになりましたが、それを予見していたかのような内容。

 

最近はあまり受験を苦にした事件って聞かないですね。あのころから比べ学校は増えてるし、何よりも学生数が減ってるから大学の門も広くなっているんでしょうか。

それと、最近は試験による受験でなく、高校生活中の評価により推薦入試が増えているというのもあるかもしれませんね。

こうした悲惨な事件が無いのは良い事ですが、人生で1度や2度、受験のような挑戦を体験し、それを乗り越えるいわゆる試練が無いというのもどうなのかとも思います。

 

この『大捜査線』、杉サマのワンマンドラマのように語られていますが、このエピソードでは水野刑事(赤塚真人)が結構活躍しています。

杉サマが興信所の資料から片山親子を割り出すのに対し、水野は片山の恋人(斎藤ともこ)にたまたま接触しそこから片山親子の存在を知り、片山親子のマンションで杉サマと水野が遭遇するという流れになっています!まぁ結局は絵沢萠子に水野は撃たれて、屋上に追い詰めるのは杉サマなんですけども・・・。