ポルシェ987ボクスターが12ヵ月点検で入庫しました。
他社にて購入後、現状把握の為の点検です。
個人売買や他社で整備無しで購入された方の点検整備も喜んでやりますのでお気軽にご相談下さい。
今回入庫した987は後期型で直噴エンジンでPDKの車両です。
距離は46000Km程ですが、オイル漏れ、水漏れが見られました。
オイルはエンジン上から色々な所へ垂れている感じで水漏れはウォーターポンプからです。
お客様との相談の結果、油脂類全交換、エアフィルター、ＡＣフィルター、ワイパーブレード、
スパークプラグ、ウォーターポンプ交換、オイル漏れ点検修理、ボディコーティングをすることになりました。
まずはオイル漏れの確認から。
漏れ箇所の確認の為、スロットル、プレナムを外します。
プレナム内部はブローバイのオイルだらけです。
インマニの下側がオイルだらけですね。
インマニとプレナムの継ぎ目に向かって傾斜が付いているので、オイルが繋ぎ目に溜まります。
シールが劣化してくるとオイルが垂れてしまいます。シール交換ですね。
エンジンをあまり回さないとブローバイガスが燃え尽きないので、オイルが溜まりやすくなりますね。
他にオイル漏れは無さそうです。
シール交換前にウォーターポンプを交換していきます。
まずはVベルトを外して
ウォータポンプ上側のボルト3本を外します。
下側のボルト3本も外すとウォーターポンプが外せます。ちょっと狭いですけどね。
外せました！
漏れている箇所の確認。プーリーを外します。
丸い蓋の間から漏れてました。蓋を外すと漏れているのはシャフトのシールからですね。
少量の漏れは蓋がされた部分に溜まって、蒸発してしまえば分からない感じですね。
新品に交換です。プーリーは再使用できますがASSY供給なので使いません。
取り付けしていきます。
ウォーターポンプを外してある間にエンジン前側はきれいに洗浄しました。
Vベルトも交換しておきます。
ウォーターポンプとVベルトが交換終りました。
インマニシールを交換前に垂れたオイルを綺麗にします。
水が入ったらまずい所に養生をして室内が汚れないようにシートをかけます。
温水高圧洗浄機できれいにします。
綺麗にしたあとはエアブローして乾燥させます。
エアフィルターも大分汚れていたので交換です。
蓋を外して知恵の輪状態のフィルターを交換しました。
インマニのシールを交換します。
汚れているプレナムなども取り付け前にきれいにしておきます。
ついでにスロットルの中も洗浄しておきました。
シールがはみ出ないように気をつけながら組み付けます。
エアフロも戻しました。
次はスパークプラグの交換です。
リアフェンダー前側のインナーカバーを外します。
IGコイルのカバーをずらします。
IGコイルを外します。
プラグはデンソーイリジウムタフにしました。
最近直噴用の3極プラグが発売されたのでどちらにしようか迷いましたが
適合が取れているVHK20にしました。
3極のものも試してみたい所です。
プラグはきちんとトルク管理して絞めます。
次はオイル関係です。エンジン、PDK、デフオイルを交換します。
まずは邪魔なアンダーカバーを外します。リアスタビもずらしておきます。
PDKのオイルを抜いていきます。
PDKフィルターはオイルパンと一体式なのでASSY交換します。
新品は取り付けボルトもセットです。
オイルパンを取り付けします。
PDKオイルは抜いた量を測っておきます。
当社ではモチュールDCTFを使っています。
オイルを入れていきます。テスターで温度管理をしながらです。
全量交換が出来ないので3回入れ替えしました。
左から最初のオイル、2回目、3回目、新品です。
新品と比べるとまだまだですが大分きれいになりました。合計10L使いました。
次はミッションデフオイル交換です。後ろからと
前側から抜きます。
ミッションデフオイルはモチュールのFF-LSD75W90を使います。
これは注入口から溢れるまで入れます。
次はエンジンオイルとフィルター交換です。ドレンから抜いて
フィルターケースを外して
フィルターを交換します。
エンジンオイルもモチュールです。Hテックプライム5W40です。
オイルレベルOK！
パワステオイルは足らない分を補充しました。CHS202です。
次はブレーキフルード交換です。
タンク内のフルードは上から抜いておきます。
ATEのSL6へ交換します。
真空引きタイプで入れ替えしていきます。
待っている間にキャリパーを綺麗に磨いておきます。
LLCも交換します。フックスのフィルコフィンⅤです。
987はトランクとエンジンルームの2箇所にLLCのキャップがありますがエンジンルームのほうの
エア抜きバルブをあけてからLLCを入れていきます。
エア抜きに2日間かかりました。
エアコンフィルタ-も交換です。
かなり汚れていました。
次はワイパーブレードです。運転席は付け方が逆さまです・・・
純正ワイパーはビビリやすいのでPIAA製をお勧めしています。
ウィングは下向きにつけましょう。
外したアンダーカバーをきれいに洗って
エンジンの下回りもきれいに洗浄した後にカバーを戻します。
最後にサービスインターバルをリセットしました。
作業が全部終了後にボディコーティングをして全工程が終了しました。
今回の交換パーツ類です。
