専業主婦というものに対して、イメージは人さまざま。
「家事なんて30分で終わると知った。専業主婦は楽だと思った」
「専業主婦は家事しかすることがない」
「子供がいなければ(あるいは学校に行くようになれば)暇な時間が多い」
などという“外野”からの勘違いや偏見もあるかと思えば、
「家に閉じこもって、子供の相手ばかりする生活は耐えられない」
「これまでのキャリア(あるいは学歴)がもったいないと思う」
などという実際に主婦になったけれど、専業主婦を否定する女性の意見も。
これらの考え方が多いせいで、今の世の中は「専業主婦でもいいけれど、働く女性は強い」とか、「女は外でも働いてこそ、成功したと言える」とか「両立は可能であるはず」などと言った考え方が大勢を占めて来ている気がします。ひどいのになると、「外で働かないのは怠けたいから」とか「考え方が古い」とかね。
考え方が古い、という人に聞きたいです。
古い考え方が間違っていると言えるの?と…。
私は望んで専業主婦になりました。
最終学歴は某大学院の修士課程修了。某企業に約10年勤務。
専業主婦になりたいので会社を辞めると言った時、理解を示してくれたのは2人だけで、他の人たちには「もったいない」と言われました。
何が「もったいない」んだかね。
私はもったいないなどとはこれっぽっちも思っていません。
子供ができる前も、今も、仕事をしたいとは思いません。(経済的理由は除く)
でも、それは決して「怠けたいから」ではありません。
主婦という仕事は、外での仕事と両立し、両方において満足できる成果をあげられるような簡単な仕事ではないと思うからです。
主婦以上に、母親という仕事となると、尚更です。
退職する前からそう思っていましたし、実際、主婦・母親になってからは、その思いが強くなりました。
退職して良かったと思っています。
子育てに追われるだけの生活は耐えられないから外で働くとか、自分のこれまでのキャリアや学歴がもったいないから、外でそれを活かすとか言っている人に対して思うのです。
次世代の人間を育てること以上に尊い仕事があるだろうか?
一家の柱である夫を支えること以上に誇らしい仕事があるだろうか?
私は「ワイド番組を見て、昼寝をするような主婦にはならない」と自分の中で誓っていました。
もちろん、一日中家事をしているわけではありません。豪邸に住んでいるわけじゃありませんからね、全部ひっくり返しての大掃除でも始めない限り、家の掃除は丁寧にやっても20分もあれば余裕で終わります。
食事の準備と片付け、洗濯、買い物を入れても、一日という膨大な時間をすべて使うわけはありません。
では、それ以外の時間は何をするか。
そこが主婦という仕事をどう思っているかの問題なのだと思います。
私の信念として、「妻も母親も馬鹿・無知ではいけない。向上心と努力が必要」というのがあります。
子育てをしているのでなければ、家事以外の時間は、自分の勉強に費やすべし!なのです。
私の場合、子供ができるまでは料理の勉強をしていました。
独身時代、それなりに料理はしましたが、自分が毎日3食作り続けるわけではありませんでしたので、圧倒的にレパートリーが不足していました。それから、毎晩夫のために作っていると、自分のレパートリーには偏りがあることに気付きました。もっといろいろな物を作れるようになりたい。栄養のことまで考えて、日々の献立を決めたい。夫が「早く帰って、家のご飯が食べたい」と思ってくれるような食卓にしたい。そう考えて、日々図書館や本やに通って料理本を読み、実際に作って夫の反応を見ながら勉強しました。
(私が大嫌いで夫が大好きなキノコについては、料理の本にある「食べやすい大きさ」すらわかりませんでした。味見しても、美味しいとは思えないので調節できなかったり。実家の母や友達に教えてもらいながら、何とか扱えるようになったんですよ!!)
何の旬がいつか、どのぐらい食べれば身体にいいのか…わからないことは調べながら、実家の母に「それも知らないの?」と言われながら、いろいろ学びましたよ、ホント。
「私、料理が下手だから」とか「レパートリー少ないの。我慢してね」なんて夫にしゃあしゃあと言うには、私のプライドが高すぎるんですよね。
今でも、本を見ながら作ることはありますが、夫に隠れてこそっと見てから、わかっているふりして作ります。。。
妊娠中は胎教のこととか、妊婦にとって望ましい食生活のこととか、何ヶ月になったら赤ちゃんがどのぐらい成長しているかとかについて、いろいろ本を読みましたね。
「胎教と言えば、クラシックを聴かせる」のような漠然としたイメージだけで見切り発車するのも嫌なので。
おかげで、何ヶ月くらいの赤ちゃんがどの程度外のことを認識しているかとか、どういう器官が発達するかとか、興味深い情報をいろいろ知ることができて、面白かったです。
出産してからは、初めての子育てに戸惑うばかり。
子育ての大先輩である母が、息子をどう扱うかを観察し、教えてもらい、最初の数ヶ月を何とか乗り切った感じです。
この時期、ノイローゼになる人の中には、「仕事でそれなりにキャリアを積んできた自分なのだから、子育てだってできるはず」「事前に育児書をしっかり調べているから、問題は少ないはず」のような思い込みを持っていた人がいるようですね。
私も事前にある程度は調べましたが、事前に読む本は厳選していました。「こうすれば赤ちゃんは泣きやむ」といったノウハウ本とか、「簡単子育て」のような謳い文句があるものは避けていたのです。
だって、本の通りにならなかったら落ち込むのがわかっていたから。
本の通りに子育てが上手く行くなら、就職面接のノウハウ本よろしく爆発的にヒットして、そこらじゅうに似たような教育をされた似たような子供が出来上がっているはずなんです。
でも、実際は様々な研究者が様々なことを言っているわけで。ということは、唯一絶対の方法なんてないってことですよ。
それくらいはわかっていなきゃね!
私が思う「母親は無知ではいけない」というのは、知識の量と言うことだけではなく、必要な時にこういう選別ができるかどうかということも含まれています。
ちなみに、今は子供の世話をしなければいけないので、妊娠前や妊娠中の時ほど本を読む時間が確保できません。
出産後、1年近くは本を読む時間など皆無でした。子育て経験のある方はおわかりですよね?あの夜泣きと夜の授乳の大変さを…。
今は、子供が一定の時間はまとめて寝てくれるようになったので、子供を寝かしつけた後に読んでいます。とはいうものの、夜中にしょっちゅう目を覚ますので、あまり長い時間を読書に費やしてしまうと、翌日は寝不足でイライラしちゃうんですけどね。何時には布団に入るって決めて読んでいます。
多少、翌日寝不足になっても、今は本を読むことが息抜きになっています。趣味(ミュージカル観劇)に費やす時間とお金がないので、本が唯一の息抜き。
女性はちょこっとおバカで可愛い方がいい、なんて言ってる人もいますが、そんな女性は付き合っているだけなら可愛いかもしれませんが、妻としてしまったら疲れてしまうと思います。
仕事で疲れているのに、「私、これ、わかんないもん」とか、自分のファッションの話ばかり聞かされたとしたら、男性は徐々に家に寄り付かなくなってしまうんじゃないでしょうか。
男が仕事に打ち込める環境を作ること。そうすることで、家庭円満を保つこと。
それが私の使命!
これが専業主婦のプライド。
具体的には、どういうことか。
部屋を掃除しておくこと。
夫の布団を気持ちの良い状態にしておくこと。
夫が寝る前には、ちゃんと布団を敷いておくこと。仕事でくたくたになったら、布団を敷くのだって嫌になるでしょ?だったら、「あ~、疲れた」とすぐに横になれるようにしてあげたい。
余程体調が悪い時は除いて、夫に食べさせる食事には手抜きをしないこと。
子供に「父親は尊敬すべき対象である」ことを教育すること。
栄養のバランスを考え、身体に優しい、心のこもった美味しい食事を提供すること。
男のプライドを砕くようなことは言わない、しないこと。(たとえば、もっと稼いで来いとか)
ご近所との関係を友好に保つこと。(近所との関係が悪いと、住みにくい環境になる)
夫が趣味に打ち込むことを許すこと。(子育てしていたら、私が趣味に打ち込む時間はなかなか作れませんが、同じ状態を夫に求める必要はない)
家事の大変さなどを夫に訴えない。(夫の仕事だって大変なのだから)
夫に家事を手伝ってもらおうとしない。子供の夜泣きをあやすのも同様。翌日の仕事のために、夫にはゆっくり休んでもらう時間を作らなければいけない。
夫が遅い時間に夕食を食べる時など、「自分でチンして」のような疲れを倍増させるようなことを言わない。できるだけ自分も食べるのを待って、夫が帰ってきたら一緒に食べる。
こういったことをすべて満足にするためには、私が外で働いている余裕なんかないんですよ。
子育てに関しても同じ。
経済的な理由から、妻も働かなければいけない場合は仕方がないし、そうして頑張っている奥さんたちのことは尊敬します。
でも、本当は夫の稼ぎで生活できるのに、「もっといい暮らしがしたい」とか「子供の相手だけするのは嫌だ」とか「自分が認められる場所がほしい」とか…馬鹿言ってんじゃないよ、という感じです。
子供を見ていて思うんです。
小さい子って、本当に親からの無条件の愛情に包まれることを欲しているんですよね。
抱き締められることを望んでいる時に、親が仕事に出てしまっているから我慢しなければならない。しかもその理由が親本位のものであるとしたら、子供はどれだけ辛いことでしょう!!
甘やかすのではなく、甘えさせることが必要な時期に、それを与えられないというのは、教育の仕方として間違っているのではないでしょうか。
学齢期になって、成績についてガミガミ言ったり、いい学校を見つけてきて受験させることが大事なのではないと思います。
保育士さんたちにはできないこと。それは無条件の愛情を注ぐこと。
夜泣きをした時、「明日も仕事なのに…」と思いながらあやされるのと、「お母さんも眠いけど、あなたも眠れなくて大変ね」というふうにあやされるのでは、子供の心への影響が違うと思うのです。
子育てって、本当に責任重大で、学ぶことだらけの刺激の多い仕事だと思います。
会社員だった頃の責任とは比べ物になりません。だって、自分の育て方で1人の人間の人生を左右してしまうわけですから。
「子供のために自分を犠牲にしたくない」とか言う人には、母親としてのプライドがないんですかね?
偉大な仕事に携わっているという誇りは??
私は主婦としても母親としても、まだまだ初心者です。
でも、プライドを持って「私は専業主婦です」と言えますし、これからも言い続けたいです。
将来の日本のためにも、「誇りをもった母親」「誇りをもった専業主婦」がもっともっと増えてもいいのではないでしょうか。
よろしければクリックをお願いします
- きおくれんしゅうカード (カード教材)Amazon(アマゾン)息子に家庭療育をしていた頃、よく使用しました。とってもいい教材です。
- Temple Grandin [DVD]Amazon(アマゾン)自閉症の動物学者テンプル・グランディンさんの自伝をドラマ化。日本語訳がついていませんが、泣けます!勇気ももらえます!
- 【簡易包装版】幼児知能教育教材 キディトレイン年長用(5~6才児向け)全40教材Amazon(アマゾン)こちらも家庭療育で使えます。子どもの脳のどんな機能が弱いのか判断し、補うのに役立ちました。
- くもん出版 図形キューブつみき 知育玩具 おもちゃ 3歳以上 KUMONAmazon(アマゾン)療育でも行われる「見て真似をする」ことや「空間認知」能力を育むのに役立ちます。難度も様々。幼稚園~小学生高学年までOK。