頭外定位イヤーピース『JIJU』を買ってみた | UNTITLED

頭外定位イヤーピース『JIJU』を買ってみた

『キャッツハウスV.S.メグの会対抗戦』や『インターナショナルオーディオショウ』など、書き途中のネタはあるのですが、旬なヤツを買って試してみましたのでコチラの記事から更新させて頂きます。

 

 

先週の金曜日、会社をサボ・・・・お休みを貰って有楽町の東京国際フォーラムで開催されていた『東京インターナショナルオーディオショウ』に行ってきたのですが、ブースの外の椅子に腰掛けて一息ついているとき、スマホで見ていたPHILE WEBの記事に面白そうなものを見つけました。

 

なんでも、イヤホンのイヤーピースなのですが、それを装着すると音像が頭の外に定位する「頭外定位」を再現し、Amazon等のネットショッピングで販売を開始したというのです。

 

その名もLIZER LABの『JIJU(耳珠)』。

 

 

普通のイヤーピースは耳の中に入れる部分がすぼんでいるのですが、JIJUはその逆。

耳の中に入れる部分がお椀型に広がっており、その中に音を反射・放射するフェーズプラグが搭載されており、見た目からして奇妙なのです。

 

 

こんな面白そうなもの・・・・買わずには居れません。

しかも、インターナショナルオーディオショウで金銭感覚が怪しくなっている真っ最中。

イヤーピースペアで4,280円程度・・・なんてこたぁないでしょう!!

 

 

と、言うわけでその場でAmazonを開いてポチッとやってしまいました・・・・

 

 

 

それから2日経った日曜日、いよいよ白い緩衝材入り封筒に入ってきたのがコチラ。

 

 

なんだか立派そうなケースに入ってきました。

 

 

ケースだけなら、先日買ったワイヤレスイヤホン、NOBLE Audioの「FALCON」のケースより立派かも・・・

FALCONのケースは表面がサラッサラなので、これからの乾燥する時期は手からスルリと落ちそうです。(ていうか、既に何度か落としそうになってます)

一方コチラのケースはしっとりとしたベルベットのような手触りでスルリと手から滑り落ちることはなさそうです。

 

で、そんなケースの中身はコチラ。

 

 

ケースの大きさの割に中身が小さくて笑ってしまいますが、1ペアで4,280円するイヤーピースの高級感を醸し出すのには成功しています。

 

 

ちなみに、FALCONとJIJUのケースを並べてみるとこんな感じ。

 

「JIJU」の方が圧倒的にデカい(笑)。

 

 

さて、そんな「JIJU」ですが、ケースに入った状態ではその違和感のある形はよく分かりません。

こうやって出してみても・・・なんかちょっと変な感じはするけれど、まだ決定的な違和感にはなりません。

 

 

しかし・・・こんな感じで実際にイヤホンに取り付けてみると、その異様さは明らかになるわけです。

 

 

写真左側は通常のイヤーピース。

右側が・・・・「JIJU」を到着したものになります。

 

 

・・・これ、耳に入る?

 

 

ちなみに左右のイヤホンに取り付けるとこんな感じになります。

 

 

ん~・・・・耳の穴にしっかり入る自信がない。

 

ちなみにこの「JIJU」、イヤホンに取り付ける側は密度が高く固い仕上がりになっているので、イヤホンに装着すれば抜ける心配はありません。(ステム先端経Φ6.0mm以上のものに限る)

 

尚、「JIJU」を付けてしまうと「FALCON」の充電ケースには入らなくなるため、聴き終わったらその都度イヤーピースを交換する必要があるため、ワイヤレスイヤホンでの使用には向かないと思います。

 

 

さて、問題は音です。

 

本当に頭の外に音が定位するのでしょうか??

 

 

 

「JIJU」を取り付けたFALCONを耳の穴に差し込みますが・・・・いつもと勝手が違うので本当にこの装着方法が正しいのか不安になります。

 

耳に入れた感覚も、先端がすぼまっていない為、耳の中で広がったカップ部が突っかかる感覚で違和感があります。

この違和感は長く使用していれば気にならないのでしょうか・・・?

 

 

 

とにもかくにも、耳の中に違和感を感じつつ、iPod Touchからいつも通りのリファレンス曲「ノルウェーの森 [XRCD]/長谷川陽子」を聴いてみる。

 

ノルウェーの森 [XRCD]

シャーン・・・・・

 

冒頭のパーカッションが耳の少し外側に定位してキレイに消えて行く感覚がなんだか変な感じなのですが、いわゆるイヤホン特有(等にイヤーピースを耳に押し込むタイプ)の頭の中に音像が広がる印象とは異なり、オープンイヤータイプのヘッドフォンに少し似たような、音像がわずかに頭の外に広がっていく感覚がなんとも面白くなります。

 

フェーズプラグを介した音も解像度が損なわれることなく、低域の量感はほんのわずかに後退する感じはありますが、その低音もわずかながらに耳の外に定位するので「薄くなった」というよりは「距離が出た」という感じ。

 

ただ、目の前に音像が広がる・・・というよりは、耳の外側~頭の中にかけて音像が広がるような感じです。

前に音像を感じるには相当な想像力が必要な感じがします。

 

 

次はジャズ。

Omnibus One/Ernst Glerum」を聴いてみます。

 

 

Omnibus One

 

・・・ピアノは良い。

でも、ドラムとベースの中~低域がスポイルされているのか薄く感じます。

そのせいか、もの凄く客観的な演奏に聞こえてしまって、ジャズならではの「熱さ」が出てきません。

音像は確かに耳の若干外側~頭の中にかけて定位しますが、チョット相性が悪いのかなぁ。

クラシックの時よりも中~低域の「薄さ」が際立って感じてしまいました。

 

 

色々聴いたなかで一番しっくりきたのがピアノのソロ。

 
ナイトフォール(初回限定盤)(DVD付)

 

ナイトフォール/アリス=紗良・オット」を聴いたとき、頭の真ん中ではなくてその少し前の方にピアノが定位し、音が消えていく様も先ほどよりも耳の外の方にスーッと消えていく感じがしてホール感もしっかりしています。

 

なるほど、チェンバロやギターソロも良いぞ。

 

 

 

 

と、ここまでNOBLE AudioのFALCONで色々と聴いてみましたが、この「JIJU」を付けて聴くと周波数特性がかなり変わるので、他のイヤホンでも試してみたくなりました。

 

・・・・今度はPHILIPSの「Fidelio S2」で試してみようかな・・・・

 

 

 

とにもかくにも、装着感は未だチョット慣れませんが、この音像の定位の仕方は面白いです。

気になる方は是非、試してみて下さいませ。