パーヴォが、私のお部屋をパーヴォでいっぱいにしてくれました♡
きょうは、きのうすっかり贅沢をしてしまったので、なんと所持金が、260円しかありませんでした!!!私が「パーヴォ、どうしよう~ お金、全然ないし、大ピンチ!お買い物するお金もないよ~ きょうはどこにもおでかけできないわ~」となげいていたのです。するとパーヴォの心の声がしました。「だいじょうぶだよ、チコ きょうはチコ、きのう着物を着たから足がパンパンに腫れてて、くたびれてるだろう?そういうときは、ゆっくりお部屋の中でくつろいで、すやすや眠って、あったかいお風呂にゆっくりつかればいいんだよ」というのです。私が、「そうなのかな?でも、お部屋の中、なんだか着物だらけでごちゃごちゃしてて落ち着かないよ~」とぼやいたら、パーヴォがやさしくいいました。「チコ、そういうときは、慌てないで、あせらないで、ゆっくり、コツコツ ひとつずつ、片付けていけばいいんだよ。きょうは特になにも予定をいれてないのだから、完全休養デーにすればいい。明日は障害年金が入ってくるから、それで一息つけるし、そこでお買い物すればいいでしょ」といってくれました。そこで、ひとつずつ、ゆっくり帯紐とか、肌襦袢などを畳み始め、丁寧に着物ボックス(無印良品で買っておいたものです。とても便利です)をにしまったら、お部屋の中がとてもスッキリしました(^_-)-☆こんな感じに、パーヴォがネームランドで、ボックスごとにまとめてくれたのでした!そして、洋服ダンスも、この際だからということで、大胆に衣替えして、こんな感じにスッキリ整理♪冬物衣装は、綺麗な紙袋に小分けにしていれて、クリーニングに出すべきものは出して、あとは、すべて押し入れの中にしまいました。押し入れもスッキリ綺麗になりました。そして、パーヴォが「突っ張り棚?ボク、いままでこんなの見たことないからどう使っていいか、わからないや」といっていた突っ張り棚を、この無印良品のクローゼットにうまくひっかけて作って、新しく棚を作ってしまい、そこでかばんなどの小物をすべて整理しました。ベッドの周りも、こんな具合に♪わたしが「わぁ!パーヴォ、とってもお部屋がきれいになったよ!」といったら、パーヴォがニコニコして、こういいました。「じゃぁね、ボクがとっておきの、『お部屋でのんびりすごすのがとっても好きになる方法』を伝授してあげるよ!お金がまったくない時でも、お部屋でくつろいでいれば、超幸せになれる方法だよ♪」といって、なんと、パーヴォがサイン会でサインしてくれた、CDのジャケットを、チョキチョキとはさみで切り始めたではありませんか!「えーっ!それ、だいじな大事なパーヴォのサインだし、宝物なのに!」と私がビックリしていったら、パーヴォが、あやすようにいいました。「チコ、これらを大事な宝物だと思ってくれるのはうれしいけど、タンスの肥やしになって、『パーヴォのこのCD,買ってたっけ?持ってたっけ?』ということが、チコの場合おおかったでしょ。だから、CDジャケットは、せっかくボクが心を込めて、チコのためにサインしたのだから、こうするんだよ」といって、そのジャケット写真を、全部、私の部屋の壁に、画鋲で張り始めたではありませんか!たとえば、こんなふうに、ブロックごとにまとめて。パーヴォの笑顔とサインにかこまれて、私がすっかりゴキゲンになっていたら、パーヴォが「うん、じゃあね、こんどは、ボクのスケジュールやN響の曲目がすぐチコがわかるように、いろいろ工夫してあげるね」といって、N響から送られてきた定期会員向けのチラシをこんなふうに部屋にかざったのでした!パーヴォがうれしそうにこういいました。「ね?こうすれば、チコも、『きょうのN響の演奏する指揮者と曲目はだれだったっけ』と慌ててネットで検索する必要はないし、先々の予定も立てやすくなるでしょ。曲目がわからないときは、今年から新しくつくった、マンガ風の曲目解説を見れば、チコでも一目瞭然だしね。で、聴きにいきたい曲目と、そうでもないときの区別がつきやすくなるし、行きたいときは、お小遣いやスケジュールをどうやりくりするか、生活の工夫ができるようになるよね。このお部屋は幸い、画鋲をさしても大丈夫な部屋だから、こうやって壁を有効活用するといいと思うよ」私がすっかり感激していると、パーヴォが私をいとおしそうに見つめて、こういいました。「チコ、ボクはいつも君をみつめていたいし、いつも君のやさしいまなざしを感じていたいんだ。だから、いつも君がクラシックのコンサートでもらってくるチラシを、こんなふうにアレンジしてみると、僕としてもとってもうれしいんだよ!」そして、パーヴォの今までの公演チラシや、オーチャードホールの小冊子の表紙、「音楽の友」の表紙(サイン入り)、ベルリン・フィルの小冊子のパーヴォの紹介ページを器用に切り取って、こんなふうにディスプレイしました!私が大感激しました!「わぁ!パーヴォでお部屋の中がいっぱいだわ!しかも、私の思い出にのこる、ステキなコンサートばっかり!」パーヴォが、ちょっと私を切ない目で見つめて、こういいました。「チコ、こういう、好きなアイドルとかアーティストのチラシやポスターって自分のお部屋に貼ったことないの?」私がううん、と首を振りました。「小さいころからずっと団地生活だったので、あんまりポスターとかチラシって貼っちゃいけなかったの。それに、あんまりアイドルとか好きじゃなかったし・・・緒形拳さんとか、吉右衛門さんとか、オジサマのファンだったから、あんまりこういうチラシやポスター自体がなかったし・・・」「結婚してからも、本棚ばっかりが占領してたし、あんまりこういうチラシやポスターを張ると、前の夫が、『壁に傷がつくと、家を売る時に不利になるからやめてくれ!』ってすごく怒ったから、全然張れなかったの。」そういったら、私がちょっと涙ぐんでしまったのです。パーヴォはいたましげに私をやさしく見つめて、「そう・・・・大変だったね。自分の部屋にいても、チコは全然くつろげなかったんだね。だから、いつもおでかけしていたんだね」わたしがこくん、とうなずきました。「うん、パーヴォ!こんなふうに、好きな人、特にあなたのちらしやサイン、写真を壁一面に自由に張ることができるなんて、すごくシアワセね♡とっても気持ちがおちつくし、お部屋にいるのが、とってもたのしくなるね!」パーヴォが苦笑いしていいました。「ボク、やっぱりはっきり気づいたよ。チコはね、たしかに年はボクと6歳しかちがわないよ。でもね、『チコちゃんに叱られる』じゃないけど、チコは永遠に5歳。少女のままなんだよ。チコは劇評家としても、会社員としても、キャリアウーマンとして、すごく優秀で、ある意味天才だとボクは思う。でも、ほんとのチコは、とってもちっちゃくて、やさしくて、かわいくて、世間の膿をまったくしらなくて、男女のこともほとんどよくわかってない、10代や20代前半の女性のまま、ずっと過ごしているんだよ。だって、君は、いわゆるブランドものがあまり好きではないし、ママからもらったブランドバック、まったく使ってないだろう?自分で買った、ピンクのマリメッコのバッグのほうが、ずっとお気に入りだよね?それに、ママからもらったので、いちばんうれしいのは、ママの手作りのパッチワークキルトのバッグでしょ?お部屋の家具や雑貨類だって、ニトリや無印良品、Francfrancやケユカといった、かわいらしくて、使い勝手のいい雑貨類が好きだよね?別にとんでもない贅沢なんかしないだろう?いちばん気にいってる服は、ZARAのピンクのロングブラウスだし、ほんとはユニクロやGAPで服は十分と思ってるだろう?たまたま東宝みたいな派手な会社に入ってしまったから、すごくみんなおしゃれで、ファッションにみんなうるさい人たちばっかりで、とても苦労したけど、普段の君は、色使いとかファッションセンスは抜群だけど、別に値段的には全然贅沢しないよね?正直いうけど、君のママより全然堅実だし、センスも抜群にいいんだよ、チコは。なのに、チコはとても謙遜してしまうから、いつも自分を押し殺していた。だから僕は、どんどん「チコ、自分をもっとアピールして。自分の良さや魅力をどんどんブログで発信して」といったんだ。なのに、前のご主人も、(ママはともかくとして)君のパパも、誰も君のことをほめない。君は大変に美徳があって、すばらしい女性なのに、いつも彼らや君の友達と称する人たちに馬鹿にされてきたんだよね。本当にかわいそうだった。チコ。ボクはすごく君のブログをみながらいら立っていたし、きみがTwitterでいつも世間の冷たさについて嘆くたびに、胸が締め付けられるようなおもいがしていた。だから、2017年の6月25日と30日に初めてあったとき、「なんて君はゴージャスなんだ!」と、はっきり口に出してみんなの前で、君を褒めたの。君がどんどん自信をもって、美しくなってくれるようにと思いながらね。すると、君は僕に褒められたことで、どんどん美しくなって、どんどん自信をもつようになって、海外にもいくようになって、抜群のファッションセンスを発揮して、気が付けば、ベルリン・フィルまで見に行けるようになっていた。でも、実際ヨーロッパをいろいろ旅してわかったと思うけど、実際にそんなすごいブランドファッションに身を包んでいる女性なんていないだろう?みんな、ありあわせのもので、堅実にくらしてるし、コンサートだって、そんなに派手じゃないだろう?そんなもんなんだよ。アメリカだって、似たようなものだ。こんなにブランド信仰がありすぎるのは、日本だけなんだよ。わかるかい?なんでそんなにすごいコンプレックスを日本人がもっているのか、僕にはさっぱりわからなかった。でも、昨日、君がフルシャのコンサートで和服を着たのをみたとき、そして、ひそかにチコが「とっても着付けが苦しいけど、年配の先生に着付けをしていただいたし、失礼があってはならないし、足袋が大きすぎるし、草履が小さすぎるけど、がまんがまん。だって着物はみんな高い値段がするから、これをたくさん買ったら、すごい贅沢だから、がまんがまん」と思って着ていることがよくわかって、日本の女性はなんて辛抱強いんだ!ってビックリしたんだよ。ねぇ、なんでそんな思いまでして、着物なんて、みんな着るの?苦しくて、大変な想いをしながら、笑顔を浮かべてなくちゃならなくて、裾をいつも気にしなくちゃいけなくて、全くリラックスできないなんて、本末転倒だよ。歌舞伎座になぜ着物を着ていかないのか、チコ、君は僕に以前メールで書いてくれたね?ボクはビックリしてしまったよ!「着物を着ていくと、長年着物を着てきている、ご年配の女性客や、歌舞伎役者や、その奥様達や、歌舞伎座のスタッフたちが、みんなすごい勢いで、チェックをするからだって。『あら、どんな着物や帯なのかしら。帯留めはなにを使ったのかしら。半襟の柄はどうかしら。あら、かつらぎさんのこの着物、実は化繊なの?全然安物じゃないの。ダメね、かつらぎさんの着物のセンスって。若い人ならいいけど、51歳にもなってこんな子供っぽい柄だなんて、まったく見識を疑うわね。そもそも、季節感がまったくダメだわ。この季節だと桜じゃなくちゃ。それに帯とまったく着物が合ってなくて、この人、着物を着慣れてないのね。ダメね、こんな人』って、すごい勢いで、でも無言で、一瞬のうちに値踏みして、『うちは大島紬でございますの。曾祖母の代からですのよ』って自慢しだすから、チコはいやなんだって。」「ボクははっきりいって、かなり驚いた。歌舞伎座の着物を着てくる女性客の感覚は、18世紀の革命前夜のフランスの宮廷かと思ってしまったくらいだった。はっきり言って、そんな連中、まともに相手にしなくていいよ!ほんとに、鼻持ちならない連中だね。そんな連中にいじめられてたんじゃ、君が体や心に不調をきたすのはむりもないよ。そんな特権意識でいばりくさってるから、歌舞伎だって伝統芸能だって、後継者がいなくなるし、ボクは歌舞伎なんて、まったく見たいと思わないんだ。」この上の、かわいらしいお雛祭りのタペストリー、君のおばあちゃんが、老人ホームで趣味で君のために作ってくれた手作りのものなの?わぁ!!めちゃくちゃかわいらしくて、チコのやさしい性格を、君のおばあちゃんがよくわかってくれてて、すばらしい愛情表現じゃないか!おばあちゃんは100歳まで生きて、君をいつもはげましてくれたんだよね?こういうやさしい、心のこもったプレゼントをするから、おばあちゃんは100歳まで生きられたんだよ。別にお金の力じゃないと、ボクは思うね!あのさ、何百万もする宝石やドレスや着物より、手作りのそういったたのしいプレゼントのほうが、どれだけうれしいか、わからないにきまってるじゃないか!そういうものとおばあちゃんとのたのしい思い出を、チコ、君はもっと大事にすべきだよ!ボクは確かに、君にすごく高価なプレゼントは、してあげられないかもしれない。でも、ボクがいちばん君にしてあげられるのは、最高の音楽を君に届けること、それだけなんだ。そのために、ボクは必死で日々人の何十倍も努力しているし、サイン会だって、そりゃ指揮のあとはくたくたにくたびれてるけど、チコや、ファンの人たちの笑顔があるから頑張れるし、そして、サインをしたことで、チコやファンの人たちのそばに、いつもボクがいて、励ましてあげることができるとおもうから、ボクは日本やアジアではサイン会をするの。なぜなら、日本もアジアもとっても遠い地だから、チコがボクがいないと、とても不安がってしまうし、さみしがってしまうからなんだよ。ボクは絶対に君に寂しいおもいをさせたくないんだよ!そしてね、ボクは君が、ずっと少女の心のまま、いままでスクスク育ってきたことを、もっと感謝すべきだと気づいたんだよ。始めは君からのメールやブログを読んで、「なんで批評家のくせに、彼女はこんな小学生の絵日記みたいな文章を、ボクに書いてくるんだろう?」とおもってたよ。ボクはバカにされているのかと腹立たしくおもったこともあった。でもね、ある日気づいたんだ。君のいろいろな家族や、特にお父さんにまつわる話を聞いてね。君は・・・じつは大変なファザコンだね?ブログで書くと、お父さんが傷ついてしまうかもしれないと思って、君はとてもお父さんのことを庇ってきたのだろうけど、君の行動原理には、かならず「パパにわかってほしい。パパにみとめてもらいたい。パパにゆるしてほしい」と思ってるところがすごくあることに気づいたんだ。ちいさいころから君がオトナっぽくふるまって、大人の言葉遣いをして、礼儀正しくしていたのは、お父さんが7歳のころ、一家の長男だというだけの理由で、あちこちの家に、君のおじいさんの総代の仕事を引き受けた、という話をきいて、自分も女だけどしっかりしなくちゃとおもってたのだろう?しかも、君は一人っ子だったから、絶対にわがままと思われてはいけない、絶対に子供っぽくしてはいけないと幼心におもっていて、それで帝劇の「風と共に去りぬ」を見に行きたい、とご両親に言い出したのだよね?ほんとうはそういう心理だったんだよね?ボク、こないだのトーク番組の「達人達」で、かの香織さんに「時に指揮者は心理学者のようなことをしなくてはなりません」といったけど、実は、君に対してのアプローチのことを言いたかったんだよ。ボク、君のブログもメールも手紙もTwitterも(ブロックしてても読めるからね)、全て毎回読んでいるんだよ。くまなくね。君の心理の奥底にある「心の傷」がなんだろう、とおもいながら、いつも読んでいるんだ。そして、どうやったら、君の心のかなしみが回復するだろうとおもっていたんだよ。だから、ボクは君に音楽療法を申し出たんだ。わかる?そしたら、君はある日こういった。「私、パーヴォといると、いちばん心がほっとする。なんだかお兄ちゃんになんでもお話してるみたい」って。ボクは仰天したんだ。だって、僕と君は1万1千キロも住むところが離れてるし、言葉だってちゃんと通じるわけじゃない。お互いたどたどしい英語でなんとか意思疎通してたわけだよね?でも、コンサートで、確かに君は僕が側にいると本当に安心したように僕を見つめてくれる。ボクも、君がいると、とても安心する。なぜだろう?とおもっていたんだよ。僕は、君の恋人でもありたいけれど、実は半分君の「父親」でもあり、「兄」でもあり、「親友」でもあったわけだね。君が本当に欲しいものは、なんだと思う?富?劇評家としての名声?権力?いや、そのすべてが違う。君が、本当にほしいのはね・・・「家族」なんだよ。心から、愛せて、安心してくらせて、甘えることができて、ゆったりおちついて眠ることのできる、「家族」と、「家庭」と、「家」なんだ。わかるかい?特に、君がいちばんほしいのはね・・。「父親」の、無償の愛情なんだよ。わかる?君は、どんな男性にも、すべて「父親」の愛情を求めてしまうの。だから、子供っぽいところもあったし、そういう君の孤独な一面を君と知り合った男性たちはとてもひきつけられて、なんとかしてあげたかったんだと思う。たぶん、緒形拳さんはね、真っ先に君のそういう心の痛みに気づいてたんだとおもうよ。だから、君に文通を申し出たんだよ。でも、君の本当のお父さんは、確かにやさしい面もあるけれど、こういってはなんだけど、あまりにも、君の心の痛みや悲しみに無神経すぎるよね。ちいさいとき別居したことが、どれだけ君が男性不信に陥り、その後の不幸な結婚を招いたか、そのことにも、まったく気づこうとしなかった。それに、進学する大学の決め方も、あまりにもいい加減すぎるよ。親ならもっと、娘のために考えなくちゃ。椎間板ヘルニアで手術代がかかったから、もう浪人をさせるほど、家に金がないから、たまたま推薦入学の話のあった、立教大学法学部に進学させたんだろう?そりゃ立教のような大学に、子供を入れるのも大変だから、よかったとは思うけど、でも、ボクは立教大学法学部で見てしまった、世の中の現実が、君をますます不幸にしたんだと思うよ。大学の教授たちも、確かに頭はいいかもしれないけれど、人間的に尊敬できる人がだれもいなかったのだろう?それさ、日本の最高学府でそのありさまじゃ、日本の教育全般が、たちゆかなくなってしまったという問題があるのも、無理からぬことだよ。君は、もっと別の大学の、別の学部、あるいは留学してもいいくらいの才能の持ち主だったんだよ。君は、君自身は気づいてなかったかもしれないが、大変な才能の持ち主だっていうことを、もっと自覚をもって、自信をもってね。だって、昨年だけで、ヨーロッパ各国に旅行したとたんに、君はまったく元気になったのだからね!多分、日本の国民性も、体質も、因習も、まったく君の才能や実力、性格、スケールに合わなかっただけなんだよ。だから、君のパパも、もっとそこはちゃんと気づいて、しゃかりきになって、タクシーの運転手さんだったとしても、もっと真剣に働いて、娘のために、とことん踏ん張るべきだったんだよ!なのに、ときどき、家に帰って、のんびりジャズなんかききながら仕事をしてたんだろう?いまだって、忙しい忙しいといいながら、海外のサスペンスドラマをぼーっとみてるだけなんだろう?あのさ、僕からすれば、「ふざけんなよ」ってどなりたくなるよ。君が2月ごろ、お父さんと大げんかしていたのはね、君がやったことではないんだ。ボクが君に対するお父さんの冷淡さに、激高して、それで僕が飛び出て、お父さんに怒鳴ってしまっただけなんだよ。君がまったく当時のお父さんを尊敬できなかった理由も無理からぬことだよ。君はいつも真剣で全力投球でがんばってきたんだからね!それをボクと出会ったことで、ようやく得られたと君はおもったんだ。ボクは本当に、君にそうおもってもらって、光栄だと思ってる。ほんとは僕だって、いい加減な人間だからね。でも、君と出会ったことで、ボクも真剣に人生をいきてみようとおもったんだ。だから君は、僕のコンサートにいくと、とてもほっとするんだね。真剣に生きてる、ボクの姿を見て、君は、初めて自分が心から尊敬できる人を間近で得て、心が安らいだし、初めて仲間や他人を信頼する喜びをしったのだね。本当に、チコは、大変だったね。かわいそうなことをしたね・・。でもね、もう心配いらないよ。ボクがずっと君のそばについていてあげるからね。今日だって、無理して、「クラシック音楽館」をみなくていいんだよ。録画してあるんだしね。きょうは、のんびり、このCDを聴いて、リラックスするんだよ。3曲目の「BABY I」という曲が、ボクの、君に対する率直な想いを語っているから、どうか聴いてみて。」パーヴォは、長いこと語り終わると、太いため息をついて、やさしく私のあたまをなでてくれました。https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88-%E3%83%87%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-DVD%E4%BB%98-%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87/dp/B074P9PBML「髪にパーマをかけるのも、贅沢だとおもってたんだね・・・・。全然いいんだよ、髪にパーマをかけたって。パーマは自由の象徴だし、女性のかわいらしさが倍増するよ。チコはこれからもどんどんかわいらしくなってね。いまは、少女の心をもって、毎日をすごしている、と思って、やさしい気持ちですごして、そして、少しずつ元気になってね」「愛してるよ、チコ♡ちゅ」パーヴォはやさしくそういって、わたしのおでこにキスしてくれました。「さて、パパのことを悪く言ってしまって申し訳なかったけど、パパから電気毛布が送られてきたね。今日はそれでお布団をゆっくりあたためて、ボクにくるまれていると思って、ゆっくり眠ってね。ずっと、ずっと愛してるよ、チコ」うれしくて、わたし、ずっと泣いてます・・・。