夢を通じた知識のことば

 

イエス様は神殿税問題が浮上した時、「知識のことば」で弟子たちに命じられました。

「湖に行って釣りをして、最初に釣れた魚を取りなさい。そのロをあけるとスタテルー枚が見つかるから、それを取って、わたしとあなたとの分として納めなさい。」(マタイ十七章二十一節)

 

イエス様がここで網の使える漁師たちに深みで投網ではなく、一本釣りで魚を捕るよう言われたのは訳があります。遠投げ用のリール等の発明されていないこの時代、湖で釣りをすることはポイントがすぐそこの浅瀬限定になりますが、それは湖畔に近い浅瀬に今、生息しているスタテル硬貨一枚を飲みこんだ魚をターゲットゲットに捕らえるためでした。

 

この魚はマトウダイというコイ科の深海魚で、その大きな口は長く伸びるのが特徴で、小石や小魚を口で掃除機のように吸い込んで、苔や水生昆虫を丸呑み捕食でき、小石は吐き出します。冬の寒い時期には浅瀬に来ます。そのため多分、湖畔の堤防沿いを散歩していた誰かが誤ってポケットから湖中に「ぽろっ」と落としたスタテル硬貨一枚を冬に浅瀬で「すっ」と吸い込んだと思われますが、まさに驚異です。

 

イエス様は湖中の一匹の魚の口中の事情まで知られるとは!

ちなみにこの魚はスタテルコインー枚丸呑み可能な口サイズから全体像を考えると型と味のいい成魚の食用可能サイズのはずで、多分、冬季の旬で脂ものって美味しいのでペテロもコイン摘出で納税後、焼いて食べたと思います。

 

以前、ある大学生を伝道した直後、私は不思議な連続する二つの夢を見ました。

最初の夢では、打出の小槌(こづち)が見えました。あれは日本神話で小槌を振るだけで努力なく小判がどんどん出てくる、人を堕落させるその類の悪だと思って見ていると次に夢の場面が変わり、その大学生が一匹の二足歩行する大きな犬と仲良く手をつないで私の方に近づき、いきなり犬は私の手を馴れ馴れしくつかんで力任せに握手しました。

「痛い!この野郎!」と思いながら犬に怒りがこみ上げて目覚めました。

 

この生意気な犬が悪魔を象徴することはすぐ分かりましたが、打出の小槌と小判とは、なんとも時代錯誤で昔風、神話的な偶像臭い印象残る夢だったので、後日その大学生に話しかけてみました。

 

「兄弟、最近私は神様から特別な啓示を受けたのですが、正直に話して欲しい。お金のことで何か悪いことをしていませんか?」

 

するとこの大学生は驚きながら罪を告白しましたが、内容が本当に小判がらみで驚きました。詳細なノウハウは言えませんが、見本のような沢山の種類の小判がガラス張りの大きな額縁に一枚一枚並べて貼られているものを通信販売で大量購入して、ここから小判だけをはがして裏技転売することで不当な利益を何万円も荒稼ぎしていたそうです。これが法的には違法と知りつつ儲かるので止められなかったそうで、祈りを導いてあげました。

 

「兄弟、それはご法度ですよ。御前に悔い改めましょう。」

「おお主イエスよ!兄弟が小判を不正に・・・」

 

その祈りはまるで現代版大江戸事件簿千両箱不正両替商人捕物帖でした。