眼精疲労ケア協会会長の加藤真理です。

本日、7月のセミナーの2回目を行いました。

今回のテーマは『深刻化する子供の疲れ目』です。

近視はどんどん低年齢化しています。

実際に、小学生の近視は60年前の5倍に増えているというデーターもあります。

これは、勉強・ゲーム・携帯・パソコンなど、

近くを長時間凝視する環境が多くなったことが原因です。


子供は毛様体筋の調節力がとても強いため、近くばかり見ていると、

遠くを見た時に毛様体筋の緊張状態が解除しきれなくなります。

目の構造による本来の近視を「真性近視」と言い、

この毛様体の緊張が解除しきれなくて遠くが水楽なる近視を

「仮性近視」と言います。

仮性近視は目薬の治療である程度解消されますが、

近くを見る環境が改善されないと、

仮性近視の目薬の効果も以前ほど期待できなくなっているのが現状です。


ところが現状では、子供が近くを長時間見る環境の改善は、

実際には難しくなっています。

今日も参加者の方々とのお話で問題になっていましたが、

目に悪いからゲームや携帯を子供に与えないと、

我が子が仲間外れにされてしまう可能性があります。

うちの息子が小学生の時に、携帯ゲームが流行し、

男の子たちは放課後公園に集まって、各自無言で携帯ゲームをしていました。

眼科医の主人はどんなに息子にせがまれても、携帯ゲームだけは与えず、

息子はゲーム集団に入れません。

幸い、息子は少年野球をやっていたので、自分で別の仲間を集めて、

公園で暗くなるまで毎日野球をして遊ぶようになりました。

ところが、息子が野球をした公園は、今では球技禁止です。


今、あるいはこれから子育てをするお母さんは、

ゲームやLINEなどに関する子供の友達関係の悩みは深刻だと思います。

いまどきは小学校に入学する1年生に、

ランドセルと一緒にGPS機能付きの携帯を子供に持たせるそうですね。

未就園児の知育アプリや携帯ゲーム、

中には赤ちゃんが泣き止むアプリで、子供が泣くと携帯をかざす親とか、

子供が悪いことをすると、鬼が叱ってくれるアプリもあるそうです。

鬼があまりにリアルで恐ろしく子供が怯えてトラウマになることもあるそうですよ。


不本意でも、時代に抗いきれない現状で、

子供の目を守るにはどうしたらよいでしょう。

それには、親が正しい知識を持って、きちんと子供にルールを与えることです。

そのために、今回初めて、子供の目をテーマにしたセミナーを行いました。

成長期の目の発育や特徴、仮性近視と過矯正の話など、

親が正しく理解していると、おのずと野放しにゲームや携帯をさせなくなります。

実際には、子供が大きくなるにつれて、親の言うことを聞かなくなりますが、

小さいうちに、ゲームや携帯を初めて与える時に、

しっかりと親子で話し合うことが大切です。

子供が小さくても、それぞれのルールの理由をしっかり伝えます。

そして、言うことを聞かなくなっても、ルールをなし崩しにせずに、

ことあるごとに子供と話し合うことで、

子供の人間関係の悩みを聞いてあげるきっかけにもなります。

ちなみに、我が家のルールは、

①ゲームは30分まで

②食事中は携帯を触らない

③就寝時は携帯の電源を切る

24歳の息子はいまだにかなり守っているのですが、

残念ながら22歳の娘はベッドで携帯を握りしめて寝ています


子育ては正解がなく、親の悩みは尽きません。

今回のセミナーが、ご参加くださった皆様のお役にたてるとうれしいです。

今回は、記憶を定着させるための睡眠の話と、

良い入眠のための安眠ハンドマッサージもレクチャーし、

またもや盛りだくさんの内容でした。

今月は、同じく調布市民プラザにて、あと1回セミナーを行います。

『加齢と疲れ目~疲れ目が老け顔をつくる』(7/31)

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。