2017年5月24日

 午前11時。参議院議員会館の事務所に戻って来た。次の日程まで少し時間がある。すかさず、本日のブログを書く。

 午前10時から約20分の参院本会議があった。国家公務員の同意人事、議了案件の採決が行われた。午後からもミーティングや打ち合わせが続く。

 今から20年以上前、ニューヨークにある某国連機関の本部で3年ほど働く機会に恵まれた。当時、国連のある組織に有名な幹部がいた。とにかく有能で、弁が立って、世渡り上手な人物だった。

 ある日、この人物の下で働いた経験のある友人の国連職員と昼食を食べた。普段は他人の悪口など言ったことのない温和な友人が、この国連幹部のことを「激しく罵った」ことに驚いた。今でもハッキリ憶えている。

 「あなたも知っているとおり、国連スタッフは自らポストを探し、組織を移りながらポジションのレベルを上げていく。が、この人物が率いた部署や組織は、彼が離れた後、ほとんど潰されている。私も含め、多くの仲間たちが本当に辛い目に遭った。」

 「とにかく狡猾で、立ち回りだけは抜群に上手い。たとえば何かのスキャンダルに見舞われても、仲間を犠牲にして自分だけするりと逃れるようなヤツだ。あらゆることを自分の出世の踏み台にしている。コイツだけは断じて許せない!(怒)」と。

 その言葉を聞きながら、逆に感心した。(笑)「過去に自分が所属した組織の人間たちにことごとく嫌われ、憎まれている。こういうひとも珍しい。よほど性格が悪いに違いない。虐められた人たちが大勢いるのだ。にもかかわらず、国連機関の中でここまでのし上がって来たなんて、これはこれでスゴいことだ!」と。

 それでも、この国連幹部は、最終的に「最も望んでいたポスト」を手に入れられないまま引退した。その後の野心も成就しなかった。ひとことで言うと、(当然のことながら)人望がなかった。「踏みつけられた人たち」の怒りが、嫌われ者の野望を阻んだのだ。

 この種の人物と対極にあるのが、安倍総理であり、菅のアニキ(官房長官)であり、吉田博美・参院幹事長だと思う。安倍総理の最大の強みは、窮地に陥った時でも(損得抜きで)周りに集まって来る「信奉者」がいることだ。

 過去のブログでも触れたが、安倍首相が日本のリーダーにまで登り詰め、さらに日本の政界では前例のない「奇跡の復活(?)」まで成し遂げることが出来たのは、総理の類まれな「人間力」があったからだと確信している。

 さて、政界とは、陰謀と策略が蠢く権力闘争の世界だ。永田町にも、地元選挙区にも、常に危険な罠が張り巡らされている。(笑X2)安倍首相とスケールは違うが、政治家山本一太も数々の試練を乗り越えて生き残って来た。実は何度も潰されそうになったのだ。

 「抑止力」とは、行動をやめさせる力、思いとどまらせる力のことだ。抑止力が機能するためには、行動を起こそうとしている相手が「これをやると必ず反撃される(=代償が高くつく)」と認識していることが前提となる。

 これも以前のブログに書いた記憶があるが、政治家が政敵(?)から身を護る(=抑止力を働かせる)手段は2つしかない。情報力と捨て身の覚悟だ。

 あ、そろそろ行かないと。この続きは次回のブログ(その2)で。