飲み会でこんなことを聞かれた。
刃物持って出歩いたら犯罪だよな。逮捕される
よな。じゃあさあ、店屋で刃物買えないじゃん、
買って持ち帰ってた時に警察に職質されたら逮
捕されるってことだよな。
確かに正当な理由が無く、持ち歩いている場合
には逮捕されると聞いています。
銃砲刀剣類所持等取締法（「銃刀法」）では、
「業務その他の正当な理由なく、刃体の長さが
六センチメートルをこえる刃物の携帯」を禁止
しています（同法２２条）。
これに違反すると「二年以下の懲役又は三十万
円以下の罰金」が科されます。
店で買ったものを、持ち帰るのは、正当な理由
だとまあ、誰もが判断するでしょうね。
じゃあ、この時、家でゴミになるから包装紙を
はがして、抜き身で持ち買ったらどうなるので
しょうか。包装紙がゴミになるって事は（正当
な理由）に当たらないのでしょうか。
実はもう一つ、条件がついています。
すぐに、取り出せないことです。
取り出すとは、切りつけられる状態のことです。
帰りの途中、トイレで、包丁の包装を取って、手
に持ったらだめです。
包装紙を外し、包丁をそのまま鞄の中に入れ持ち
帰れば、罪に問われる可能性は出てきます。
逮捕の条件としては
保持すべき正当な理由がないということですから
包装紙が邪魔だ、という意見が正当であるか無
いかは、その時の警察官の判断に任されるので
しょうが、少なくとも任意同行なんてこともあ
り得ない事じゃないですよね。
逆に、犯罪に、使うつもりで、包丁を買い、そ
の帰りに、警察に職務質問されたとしても、包
装されていれば、いくら目つきが悪いやつが持
っていても、逮捕されません。
厳密に言いますと、「業務その他の正当な理由
なく、刃体の長さが六センチメートルをこえる
刃物の携帯」で、この場合の携帯とは、「自宅
または居室以外の場所で直接手に持ちまたは身
体に帯びるなど、直ちにこれを使用しうる状態
で身辺に置くこと」をいいます。
問題は、直ちにこれを使用しうる状態で身辺に
置くことの解釈ですが、これはもうグレーゾー
ンの世界ですよね（笑）
護身用として包丁を持ち歩くのは完全にアウト
ですが、買ったままの包丁を包装されたまま鞄
の中に入れて持ち歩くことは、買った日付さえ
調べられなければセーフと言うことになります
よね。
では刃渡り6センチ以下の刃物なら携帯してい
ていいのでしょうか。
少なくとも、銃砲刀剣類所持等取締法には当た
りません。
ところがどっこい、軽犯罪法１条２項に定めら
れている「正当な理由がなくて刃物を隠して携
帯していた」の条項にひっかかる恐れがありま
す。
軽犯罪法違反には、「拘留または科料」が予定
されています
「拘留」とは最長29日間、刑事施設に拘置する
という刑です。
一方、「科料」とは1000円以上1万円以下を徴収
する刑罰のことです。
勿論前科・前歴が付いてしまいます。
くわしくは ここを見てください
結論は刃物は携帯しているだけで逮捕される
可能性がある。
だから暴漢対策として持ち歩かないようにする。
たとえば、市販されている、催涙スプレーの所持、
携帯は軽犯罪法違反になりえますから実際に使うと
ややこしいことになるかもしれません。
ただ実際に暴漢、通り魔にあいこのスプレーで難を
逃れた時は、警察も大目に見てくれます。
問題は勘違いでスプレーを使用し、相手に被害を与
えますと、あなたに傷害、暴行罪が適用される場合
もあると言う事。
勿論スタンガンも同じことです。
ただ、裏事情を暴露しておきますと
軽犯罪法違反で「拘留または科料」が適用された
ことは、別件で何かの目的が無い以外は、まず
ないと（笑）
ですから現実的な話をしますと
夜危ない道を歩いて帰宅するケースが多い女子の
場合はいざと言う時の為に（持っていた方がいい）
とも言えます。
ちなみに警察が広報を通してお勧めしているのは
防犯ブザーです。
威嚇ブザーで逃げてくれればいいのですがね
暴漢が、、。
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